現在の業界の動向
公共投資が大きく削減されている現在でも、建設業界は市場規模が50兆円を超え、GDPの10%を占める国内最大産業です。
とはいえ、バブル崩壊の市場縮小や建設費削減による利益率低下で業界は厳しい状態にあります。また、公共工事での談合や耐震強度偽装など問題点も多く、業界のイメージ悪化を招いています。
大規模な再編は03年の三井住友建設の誕生以降途切れており、三井住友建設とフジタ、熊谷組と飛鳥建設の統合・合併も見送られるなど、再編が遅れている感があります。
しかし、鹿島建設・大成建設・清水建設・大林組・竹中工務店の大手ゼネコン5社の売上高は、海外事業の拡大などで、軒並み前年を上回りました。
大手とは売上高1兆円以上の企業のことで、大手ゼネコン5社のことを指します。準大手ゼネコンとは売上高3 ,000億円以上1兆円未満の企業のことで、三井住友系では三井住友建設・フジタ・鴻池組・熊谷組、三菱東京UFJ系では戸田建設、みずほ系では西松建設・前田建設工業、りそな系では長谷工コーポレーションなどが挙げられます。それ以下の中堅ゼネコンには東急建設・飛鳥建設・安藤建設・鉄建・ハザマ・奥村組・高松建設、そのグループ会社の青木あすなろ建設など。ほかに海洋土木の大手もあり、東洋建設・五洋建設・東亜建設工業などが代表的です。
また、ほかとは少し毛色が違いますが、賃貸住宅運営という特殊分野で実績がある大東建託のような企業もあります。大東建託は、賃貸住宅管理戸数で業界トップ。創業以来の無借金経営を貫き、取引業者からの贈答品を一切受け取らないことでも有名です。
建設業界の気になる話題
06年10月より、段階的に入札ボンド制が導入されています。入札の前に建設会社からの申請を受けて銀行や損保会社などが経営状態を審査するという制度です。この審査に合格しない限り業者は入札に参加できないため、経営基盤の弱い業者による無理な落札を防ぐ効果があります。これにより、指名競争入札を撤廃して自由競争となっても、施工能力が劣る業者が落札する恐れがなくなります。談合の防止にもつながるかもしれません。
清水建設5,622億円
鹿島建設5,170億円
大林組4,567億円
大成建築4,493億円
長谷工コーポレーション3,353億円
戸田建設2,100億円
奥村組1,449億円
竹中工務店は非上場のため除外されています。大手ゼネコンが上位を独占する中、長谷工コーポレーションも伸びています。。
大成建設4,840億円
鹿島建設4,638億円
清水建設2,650億円
大林組2,577億円
長谷工コーポレーション1,874億円
西松建設1,108億円
五洋建設1.104億円
竹中工務店は非上場につき除外。大手では大林組だけが06年を下回りました。
建設業界の主要企業
三井住友系のゼネコン大手で、建築業界のトップ企業です。原発・超高層・耐震の技術にすぐれており、政財界への人脈も幅広いのが強みです。鉄建に出資しています。主な施工物件は宮ヶ瀬ダム・フジテレビ本社・霞ヶ関ビルディングなどです。
- 本社所在地
- 東京都港区元赤坂1-3-1
- 資本金
- 814億円
- 連結売上高
- 1兆8,914億円(経常利益587億円)
- 平均年収
- 947万円
- 従業員数
- 9,084人
旧大倉財閥の流れをくむ、みずほ銀行系のゼネコン大手です。海外での受注拡大路線にともない、04年には業界トップに立ちました。飛鳥建設と業務提携を結んでいます。主な施工物件は東京都庁第一庁舎・横浜ベイブリッジ・横浜ランドマークタワーなど。
- 本社所在地
- 東京都新宿区西新宿1-25-1
- 資本金
- 1,124億円
- 連結売上高
- 1兆8,733億円(経常利益556億円)
- 平均年収
- 922万円
- 従業員数
- 9,084人
みずほ銀行系のゼネコン大手。主に首都圏での事業や民間建築で実績があり、堅実な経営を行っています。バブル崩壊で財政が悪化しましたが、復活を果たしました。主な施工物件は東京競馬場スタンド・サンシャイン60・警視庁本部庁舎などです。
- 本社所在地
- 東京都港区芝浦1-2-3
- 資本金
- 743億円
- 連結売上高
- 1兆6,540億円(経常利益487億円)
- 平均年収
- 913万円
- 従業員数
- 8,873人
三菱東京UFJ系。最新鋭の工法開発などに積極的な企業です。PFI(民間に公共施設整備と公共サービスの提供を委ねる)事業の受注ではトップ。主な施工物件には大阪ドーム・阪神甲子園球場・六本木ヒルズ森タワーなどがあります。
- 本社所在地
- 東京都港区港南2-15-2
- 資本金
- 577億円
- 連結売上高
- 1兆5,679億円(経常利益533億円)
- 平均年収
- 915万円
- 従業員数
- 9,419人





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