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業界特集 造船重機・プラント業界

現在の業界の動向

一般に造船業からスタートした業界各社ですが、造船部門はすでに縮小され、後に広げられた他分野の事業が主力となっている企業が一般的です。
公共投資の抑制や、電力会社の設備投資削減によって国内の市場は縮小傾向にありますが、業界の再編を経て国際競争力は盛り返しつつあり、中国や韓国企業との国際シェア争いが続いています。06年には日本の新船建造量が31年ぶりに過去最高を更新しました。しかし、受注時に比べ円高が進み、原材料の価格高騰もあって、空前の受注ブームとはいえ利益が上がっていません。そのため、各社ともコスト削減が急務です。市場の変化に対応できなかった企業の業績が縮小する一方で、汎用機に特化した企業は業績を挙げています。

造船重機・プラント業界の気になる話題

07年2月、三井造船や日本海難防止協会などで結成された研究グループが、空荷の船体を安定させるために積む海水「バラスト水」に含まれ、外来種問題を引き起こす微生物などをバラバラにして高確率で殺す新技術を開発しました。バラスト水をめぐっては、その中に含まれるプランクトンや貝、海藻などが本来の生息地から他国に運ばれ、外来種として生態系を破壊することが問題化しているため、この新技術に世界的注目が集まっています。

注の量に比べ利益が上がらない造船業界ですが、専業メーカーの今治造船が健闘を見せています。今治造船は造船不況化でも、設立以来一度も赤字を計上していません。

時価総額ランキング(07年7月末時点)

1位三菱重工業2兆8,439億円

2位住友重機械工業8,922億円

3位川崎重工業8,830億円

4位IHI6,704億円

5位三井造船5,451億円

三菱重工業が他を寄せつけずトップに位置しています。総じて下降気味だったこの業界時価総額ですが、盛り返してきています。     

世界造船受注量ランキング(04年クラークソン調べ)

1位現代重工業(韓)992万トン

2位三星重工業(韓)733万トン

3位大宇造船海洋(韓)642万トン

4位現代尾浦造船(韓)340万トン

5位現代三湖重工業(韓)337万トン

6位三菱重工業300万トン

7位ユニバーサル造船296万トン

8位三井造船199万トン

韓国企業がトップ5までを占めています。ランキングには入っていませんが、台湾のCSBC、中国の大連新船重工もトップ10入りを果たしており、韓・日・中で上位を独占しています。

造船重機・プラント業界の主要企業

三菱重工業

業界トップの総合企業です。07年4月には、文部科学省・経済産業省・電気事業連合会と原子力機構によって高速増殖炉開発の中核企業に選定され、07年7月には原子力輸出部を新設するなど、原子力部門へ力を注いでいます。

本社所在地
東京都港区港南2-16-5
資本金
2,656億円
連結売上高
3兆685億円(経常利益830億円)
平均年収
748万円
従業員数
32,552人(グループ全体62,940人)

川崎重工業

鉄道車両やバイクを得意分野としていますが、陸海空すべてに事業を展開しており、航空機部門では自衛隊機の製造やジャンボジェット機の部品製造を行っています。02年に船舶部門を分社化し川崎造船を設立しました。

本社所在地
兵庫県神戸市中央区東川崎町1-1-3
資本金
1,031億円
連結売上高
1兆4,386億円(経常利益490億円)
平均年収
727万円
従業員数
9,795人(グループ全体29,211人)

IHI(旧石川島播磨重工業)

石川島播磨重工業は、07年1月に略称のIHIが正式社名に変わりました。ジェットエンジンが得意分野です。07年6月には子会社のアイ・エイチ・アイ マリンユナイテッドがベトナムに船舶子会社を設立しました。

本社所在地
東京都江東区豊洲3-1-1
資本金
957億円
連結売上高
1兆2,348億円(経常利益215億円)
平均年収
720万円
従業員数
6,864人(グループ全体23,190人)

住友重機械工業

加工機械・精密位置決め装置・クライオポンプ・PET用サイクロトロンなど汎用機に特化して高利益を挙げています。03年に造船部門を分社化し、住友重機械マリンエンジニアリングを設立しました。07年5月には、日本スピンドル社を子会社化しました。

本社所在地
東京都品川区北品川5-9-11
資本金
308億円
連結売上高
6,002億円(経常利益653億円)
平均年収
790万円
従業員数
2,752人(グループ全体12,561人)

日立造船

日立造船はかつての主要事業が造船であったため、会社名に「造船」が使われていますが、実際は02年、JFEエンジニアリング(元・日本鋼管)と船舶・海洋部門を統合し、ユニバーサル造船を設立。造船から撤退しました。06年には子会社の内海造船の株式を売却、07年度決算からは連結決算でも造船事業がなくなる見通しです。ただし、子会社の日立造船ディーゼルアンドエンジニアリングが船舶用のディーゼルエンジンの製造は行っており、造船事業から撤退した形にはなっているものの、造船関係の事業と全く関わらなくなった訳ではありません。

本社所在地
大阪府大阪市住之江区南港北1-7-89
資本金
454億円
連結売上高
2,934億円(経常利益43億円)
平均年収
552万円
従業員数
1,234人(グループ全体7,849人)

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