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日本の技術をグローバルスタンダードに。IT業界の新たな伝説が始まっている。株式会社ACCESS

 

(取材日 2007/10/02 )

情報家電向けブラウザソフトメーカーの雄 ACCESS

ウェブブラウザと言えばすぐに思い浮かぶのがマイクロソフト社製の“IE”や、“Netscape”“FireFox”“Opera”“Safari”などでしょう。では“NetFront”はどうでしょう。聞いたことがない、と思われるかもしれませんが、実は多くの方が毎日このブラウザに触れている可能性があるのです。

その正体は携帯や車載端末、PDA、ネット家電といったNon-PCとインターネットを接続するためのブラウザ。ちなみに国内シェアは同カテゴリの製品において約80%。特に携帯電話の分野ではiモード端末の8割、FOMA端末においては全機種に搭載され、その他メーカーに採用されている分と合わせると、日本の携帯電話の実に7割が“NetFront”を搭載しています。そしてこの“NetFront”を開発したのがACCESSなのです。

モバイル環境でブラウザに求められるのは限られたメモリやCPU環境でも高性能を発揮すること。“NetFront”は主要OS、CPUをサポートしていることはもちろん、低消費電力、自由にカスタマイズできる柔軟性、豊富なプラグインによる優れた拡張性を有し、これらの条件を見事にクリアしています。

その結果携帯電話だけにとどまらずデジタルテレビ、セットポップボックス、PDA、ゲーム機、自動車のテレマティックシステムなど、世界中のさまざまなインターネット機器に搭載されるようになりました。累積搭載端末は、携帯電話を中心に全世界で3億台を超え、今や世界のベストセラーとなりつつあります。

日本のACCESSから世界のACCESSへ。

1999年のiモードサービス開始により、今や携帯電話からインターネットやメールを利用することは当たり前になりました。そのブラウザを開発したACCESSは、いわば「携帯からネット」の産みの親ともいえるでしょう。そして、その「携帯からネット」という流れは、いまや世界中に広がりをみせつつあります。

特にその傾向が顕著なのが欧州と中国で、欧州ではすでにiモードによるインターネットサービスの普及期に突入しています。その流れをうけて、ACCESSも世界第3位の携帯電話メーカーサムスン電子や同5位のソニー・エリクソンと、ブラウザソフトの共同開発を進めています。

特にサムスン電子とは、ドイツに研究開発拠点を設け、技術者を開発フェーズごとに一定人数ずつ交替で送り込むほどの熱の入れようです。

また中国では端末自体の普及が急激に進んでおり、それと歩調を合わせるようにインターネットサービスも拡大。ブラウザソフトを提供するACCESSにとって正に追い風が吹いています。ACCESSの蒔いた“NetFront”という種がしっかりと芽吹き、大きく根を伸ばし、いまやグローバルスタンダードとなりつつあるのです。

そして、ACCESSもまた大きな変化を遂げようとしています。2005年11月、米国のモバイル端末用ソフト開発大手のパームソース社を約381億円で買収。しかしこれは一般的な企業買収とは少し毛色が違いました。一般的な企業買収では買った方が「主」、買われた方が「従」となり、買収側は同化作業による強権支配を目論みます。しかしACCESSは同化することでパームソース側に変わることは求めず、逆に自分たちが殻を破ることで変わろうとしました。

実はACCESSには変わらなくてはならない理由がありました。世界でのソフト開発競争に勝ち残るために1990年代後半から重ねてきた海外企業買収の結果、グループ社員の構成に占める日本の比重が低くなってきたのがその理由でした。

2005年4月時点では3割に満たなかった海外比率がパームソースとの合併で一気に逆転。米国約200人、中国約300人、欧州数十人が加わったことで、日本社員の比率が3割強にまで低下しました。

しかしこのグローバル化は望むべきことだったともいえます。同社は、「日本という殻に閉じこもっていては、次の展開が望めない段階に入った」と考えていたからです。ACCESSでは今回のパームソース買収をテコにして、2010年1月期には売上高1115億円、経常利益500億円、世界シェア3割を達成するという中期経営目標を掲げました。パームソース買収前の2005年1月期と比べると、5年間で売上高を約10倍、経常利益を約22倍にしようという強気の成長戦略です。このことからも、今回の決断が同社にとって、重要な選択だったことが伺えます。

ACCESSで働く、という実感・醍醐味とは?

ACCESSの社風についても触れておきましょう。まず特徴として挙げられるのが、その圧倒的な技術力。携帯電話はコンパクトであるがゆえに消費電力やメモリ容量がパソコンなどに比べ極端に小さく、必然的にソフトの容量も制限されます。

そうした制約のある中で、長年にわたり信頼性・機能性の高いブラウザソフトを提供しており、その実力は他の追随を許しません。

その背景にあるのは、社全体で高い技術スキルを保有していることも当然ですが、非常にフラットな組織であることも大きな要因いえるでしょう。ACCESSでは社内から寄せられた意見や指摘された問題点を集約し、業務にフィードバックする体制を整備しています。そうすることで、常にスピーディー且つ組織的に「課題」を解決でき、また、そのノウハウを共有することができるのです。

「いいたいことが言える」「個々の社員のスキルが高い」「この業界についての知識が非常に豊富に蓄積されている」などが、実際に同社で働かれている方の声として、よく挙げられます。また、同社がビジネスターゲットを国内だけでなく、海外へも広がろうとしている点や、受注生産ではなく、クライアントに対して『自分はこうしていきたい』と提案して開発を進めていくスタイルなども、魅力といえるでしょう。

自分の提案が実際の商品になっていくという実感、しかもそれが全世界にリリースされ、広がって行く醍醐味。それらを求めてACCESSのビジネスに参加する方の輪が広がる・・・。そんな同社は、今後もますます発展していくことでしょう。

コンサルタントからのメッセージ

担当コンサルタント
岩崎 友美

同社の最大の魅力は、やはりモバイルの世界における圧倒的な製品シェアと、それをグローバルで展開していることでしょう。2001年には100機種・4000台にも満たなかった同社技術の搭載製品数が、わずか6年で約1200機種・3億7800万台を突破し今後もグローバルで、その躍進は続きそうな勢いがあります。

上述のように、「世界規格を同社がリードしている」という事実は、同社の採用ポジションの全てにおいて、他社では経験のできない「やりがい」を提供できると考えられます。グローバルで活躍したい、提案したことを自らが実践したい、などの希望を持って転職活動中の方にとってはお薦めの企業と言えるでしょう。

(更新日 2008/08/01 )