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「知的資産経営」という新たな成長モデルで、日本のナノテクの核となり、未来の技術を創造します。

クラスターテクノロジー株式会社

(取材日 2007/09/07 )

90年間培ってきた確かな技術をベースに、未来のテクノロジーを創造。

「4+1」の基幹技術を保有。

クラスターテクノロジーのルーツは1918年創業の化学商社、安達新産業株式会社です。1969年にその東大阪工場として開業し、複合成形材料の製造を開始。
1991年、社名を「クラスターテクノロジー」とし、新たなスタートを切りました。
代表的な製品、熱硬化性エポキシ樹脂『エポハード』は30年以上の供給実績を持ち、ほぼすべての電力会社から絶縁材としての認定を獲得。国内で圧倒的シェアを誇ります。さらに「複合材料開発製造」のほか、「精密成形加工」「MEMS加工」「解析・計測」という各分野でも高い技術を保有。さらにこれらを融合する技術を加え、「4+1」という基幹技術を確立しています。

(1)複合材料技術
熱硬化性・熱可塑性ポリマーをベースに、さまざまな有機・無機材料を加え、機能性を持たせた材料を製造する技術。『エポハード』のほか、無機層状化合物と有機物の分子オーダーでの物理・化学的結合による新しい複合体『エポクラスター』などを開発。
(2)精密成形加工技術
複合材料に精密成形加工を施す技術。『エポハード』に精密成形を施して誕生した成形碍子は国内トップシェア。
(3)MEMS加工技術
要求された特性に合わせた微細な金型加工技術やマイクロレベルのデバイスをアッセンブリーするための技術。
(4)解析・計測技術
微細加工部品・精密成形品の精度を評価するための技術。
(+1)融合技術
1~4を融合させ、新たな装置を開発する技術。独自の「樹脂製パルスインジェクター」は、すでに多くの大学や研究機関で研究・実験用機器として用いられています。

そして「ナノ/マイクロ・テクノロジー事業」へ。

同社は現在、これまでの基幹技術を活用しナノテクノロジー分野への進出を積極的に 展開しています。2010年には20~27兆円の市場規模になると予想されているナノテクノロジー活用ビジネス。政府も国策としてその育成に乗り出しているほどです。
実際に同社も経済産業省からの助成金や、政府系ベンチャーキャピタルの大阪中小企業投資育成会社からの出資を受け、産学連携の流れの中で先進の研究を行っています。エレクトロニクス、バイオ、医療、光技術、エネルギー…。
クラスターテクノロジーの技術は今後、あらゆる産業界に貢献する可能性を秘めています。まさに同社は「未来のテクノロジー」を創造しようとしているのです。

様々な分野から大きな期待を寄せられるナノテクノロジー。

1nm(ナノメートル)は10億分の1m。そしてこの単位、分子・原子レベルの超微細な物質を対象とする加工技術・材料技術をナノテクノロジー(ナノテク)といいます。 例えばDNAの直径は数nmですから、バイオテクノロジーの基本技術である「遺伝子の組み換え」にもナノテクが必要です。しかし実際にはまだその技術が用いられておらず、正確さが損なわれている場合があるのです。最近注目を集める再生医療の分野では、ナノサイズの金型があれば分子間の関係付けがうまくいき、人工肝を実現できる可能性さえあるといわれています。またエレクトロニクスの分野では、全世界がナノテクに注目しています。

すでに世界最高峰の技術を有する日本でナノテクが発展すれば、「ものづくり」においてさらに圧倒的な強さを持つことができます。すでに世に出ている同社の製品「樹脂製パルスインジェクター」は、1秒間に1~1万滴の微粒子を吐出できる装置で、ピコリットル(1兆分の1リットル)単位の液滴制御が可能です。溶液に分散した金属微粒子・生体微粒子・セラミック微粒子などの材料を自在に操ることで、エレクトロニクスやバイオテクノロジー関連の様々な分野の発展に貢献するといわれています。この装置を使って、すでに多くの大学や研究室が「DNAを用いたバイオエレクトロニクス」「ナノ粒子分散溶液を用いた半導体回路形成」「太陽電池のシリコン球電極形成」といった研究を推進中。
さらに同社は今後、生体微粒子分析チップ/装置、ファインピッチ回路形成技術、光コネクター、創薬開発用のバイオチップ、自動車用各種センサーホルダー、医療機器部品など、さまざまな技術領域への進出を計画しています。

今後の産業を変えていく「知的資産のクラスター」。

クラスターとは「房」「分子・原子」「小さな集合体」を意味する英語。社名には、個々の技術や知的資産がそれぞれ多様な特性を持って互いにつながる、「ぶどうの房」のような企業体を目指すという思いが込められています。

同社のいう「知的資産」とは技術力や人的資産だけではありません。「特許」や「ネットワーク」「ブランド」といった目に見えるものから、「コーポレートビジョン」「コーポレートガバナンス」「事業機会」「社会貢献」といったカタチのないものまで、そのすべてを「知的資産」と定義。これらを武器に今後の産業界を変えていく技術を生み出そうとしているのです。

確かにまだカタチとして世に出ているものは多くはありません。しかし同社の将来には多方面から賛同や期待の声が寄せられ、また高い評価が与えられています。国からの助成金やベンチャーキャピタルからの出資も、もちろんその一例。他に「日経ベンチャー・オブ・ザ・イヤー2002未上場企業部門・第2位」「第2回日本バイオベンチャー大賞・日本工業新聞社賞」などを受賞し、「世界生命科学フォーラム」にも招待されています。

そして2006年4月にはヘラクレス市場に株式を上場。
そこでも「知的資産経営」というビジネスモデル、高い将来性が注目を集め、話題となりました。また社長の安達稔は現在、「ナノテクノロジービジネス推進協議会」の副会長を務めており、同社が日本のナノテクのコアとなって、その発展を牽引していくという意志を表明しています。各産業界から大きな期待を寄せられる同社、そこから生まれる未来のテクノロジーに、今後より一層の注目が集まりそうです。

コンサルタントからのメッセージ

同社はナノテクノロジー分野で注目の、歴史ある「技術の町東大阪」
が本社のヘラクレス上場企業です。

同社の技術は今後、あらゆる分野での適応が可能ということからバイオ、エレクトロニクス、医療などにおけるエンジニア経験を有する全ての方に対し、就業のチャンスのある企業です。

単なる自社製品の開発・販売のみならず、企業トップ自らが「ナノテクノロジーの発展」のために、各種企業活動を行っており研究開発型企業でもある同社。ご自身のスキルアップだけでなくナノテク業界や日本の製造業の発展という、大きなやりがいを求めている方にはお薦めの企業です。

(更新日 2008/08/01 )