グンゼといえば日本を代表するインナーウェアメーカー。
「BODY WILD」や「ECO MAGIC」をはじめ、レディスインナーウェア・パンティーストッキングなど数々のテレビCMでもおなじみです。創業は今から110年以上前の明治29年。
京都府何鹿郡(いかるがぐん)の地場産業である蚕糸業の振興を目的として設立され、地域社会はもちろん会社をめぐるすべての関係者との共存共栄をめざす会社としてスタートしました。
現在も、「人間尊重」「優良品の提供」「共存共栄」という創業当時の精神が、社是として受け継がれています。
繊維で有名なグンゼですが、実はアパレル事業の売上高は全事業の約60%程度、非繊維事業が営業利益の半分以上を占める状態。
繊維の分野にとどまらず、幅広い分野で高い技術力を有し、新事業に力を注いでいるのです。たとえば「機能ソリューション事業」では、環境意識の高まりやデジタル機器市場の拡大を背景に、電子部品や高機能プラスチックの分野に進出。
独自のエンジニアリングプラスチックを成型・加工し、OA機器の機能部品、超純水洗浄フィルター向けの部材、製紙工場やフィルム加工工場等での生産性向上部材など、幅広い用途に製品を提供しています。
また広く採用されているタッチパネル商品群などの電子部品の開発・販売も開始したほか、生体吸収性の素材を用いた医療用具の製造・販売といったメディカル分野にも着手しています。
さらに「ライフクリエイト事業」では、スポーツクラブの運営や大型商業施設をはじめとする不動産関連事業などを展開。
この分野でも着実な成長を遂げています。「安心・快適・新機能の創造」を通じて社会に貢献するグローバル企業でありたいという考えのもと、いまも進化を続けるグンゼ。
抜群の知名度や繊維関連での安定した経営基盤にあぐらをかくことなく、「アパレル事業」「機能ソリューション事業」「ライフクリエイト事業」の3つを柱に、今後も新たな可能性を追求します。
グンゼでは、2008年度より新しい中期経営計画「SHINKA 3S」計画をスタートしています。
「SHINKA 3S」計画とは、3つのSHINKA(新化・深化・進化)と3つのS(Solution、Speed、Satisfaction)をキーワードに、消費者、取引先、地域社会、構成員、株主などのステークホルダーからの期待に応え、持続的企業価値を向上させることを目標にしています。
この「SHINKA 3S」計画を遂行する上でのキャッチフレーズは『変化をチャンスに!』。
企業を取り巻く環境はめまぐるしく変化しており、生き残るためには常に進化し続けなければならないという同社の想いが込められています。
『変化をチャンスに!』を合言葉に、グローバルな視点での新しい商品・技術・市場の開発強化、コスト競争力の強化とROAの向上、人財育成に重点的に取組んでいます。
アパレルのイメージが強いグンゼですが、実は繊維以外の分野でも数々の「国内・世界No.1シェア」を誇ります。
自動結束するFA機器では国内シェア90%、タッチパネルやエンジニアリングプラスチックは世界シェア第1位、超純水清浄フィルター向け部材に至っては世界市場の80%を独占…。もちろん業績も堅調で、それを社内環境の整備や人財の育成に活かしているのもグンゼの特長です。
社員の安心・働きやすさを第一に考える姿勢は、平均勤続年数23年(全国第2位/就職四季報による)という結果となって表れています。
今後も人財の育成を強化し、さらにグローバルな展開を目指すグンゼに注目です。