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株式会社神戸製鋼所

様々な「世界一」「日本一」を持つ神戸製鋼所は技術者が夢を持ち、個性を活かせる環境です。
(取材日 2007/09/13 )

神戸製鋼所の事業の柱ともいうべき「鉄鋼部門」

厚板・薄板・線材棒鋼・鋳鍛鋼など、幅広い視野で素材系の展開を図っている「鉄鋼部門」。その技術力は常に世界をリードし、国内外でトップシェアを誇る製品を数多く生み出しています。

例えば厚板では、船舶の安定航行を支える「造船用厚板」を世界で初めて実用化。さらに薄板の分野ではつい最近、世界最強の自動車プレス部品用鋼板「次世代超ハイテン(超高張力鋼板)」を開発。
従来のハイテンの強度が1平方ミリあたり80~100kgだったのに対し、同社は150kgの試作に成功し世界をあっと言わせました。

また線材も神戸製鋼所が最も得意とする製品のひとつです。幅広い産業分野に様々な機能・特性を持つ線材を提供しており、「超電導線用線材/世界シェア40%」「自動車用冷圧用線材/国内シェア60%」「自動車用懸架バネ用線材/国内シェア40%」など、トップシェアの製品も枚挙にいとまがありません。

先進の技術で高付加価値化を進める「機械エンジニアリング部門」

機械分野では、各種圧縮機・混練機・樹脂混練造粒機・光ファイバー製造装置・無停電電源装置・鉄鋼および非鉄圧延設備といった幅広いメニューと独自性のある技術力で高い評価を獲得しています。
中でも「樹脂混練造粒機」では同社が世界最大手。ポリエチレン・ポリプロピレン製造用装置で30%のシェアを有しています。またタイヤメーカー向けの「ゴム混練機」、石油精製・化学プラント向け「非汎用スクリュ圧縮機」でも世界トップクラスという定評。
高性能性・省力化・低ランニングコストといった特性で他社を圧倒しています。

新鉄源プロジェクト分野では、直接還元鉄プロセスや次世代製鉄法において世界をリード。特に世界の還元鉄プラントの7割を占める「MIDREX法」では、同社がそのライセンサーとしてベネズェラなど各地でプラントを建設しています。

エンジニアリング分野ではエネルギー・石油精製・化学関連などで高度な技術と豊富なノウハウを有し、大規模なプラントも数多く手がけています。最近は中近東において数多くの石油・液化天然ガスプラントを建設。この分野の技術・実績でも世界をリードしています。

技術を通じて社会発展・環境改善に貢献する「溶接部門」

溶接部門の経営理念は、Q.T.Q (Quality products=最高品質の商品、Technical support =提案型技術支援、Quickdelivery =約束納期の厳守)。

顧客ニーズに応える優れた技術や信頼性の高い商品創造のためには〈モノをつなぐ〉という接合技術の原点・真理の探究が不可欠という考えで、総合的な研究・開発を行っています。

その研究から生まれた溶接材料は、約800銘柄。被覆アーク溶接棒から自動・半自動溶接用ワイヤ、フラックスに至るまで、様々な溶接条件に適応するラインアップは内外の産業界から高い評価と信頼を獲得しています。また溶接ロボットでも圧倒的な技術力を誇り、中・厚板溶接分野では国内No.1シェア。鉄骨・建設機械・橋梁・鉄道車両といった溶接施工が困難とされる分野でも、ロボットによる自動化をリードしています。

溶接部門は優れた技術・製品・サービスで、世界各国の社会発展により一層貢献することを目指しています。同時に事業活動と環境との調和を常に念頭に置き、環境改善にも尽力。省エネ・廃棄物発生の抑制・公害防止・環境負荷の低い製品の開発・社員の環境教育といった具体的行動を着実に推進しています。

多数の国内外No.1シェアを持つ「アルミ・銅部門」

神戸製鋼所はアルミと銅の分野でも世界有数のメーカーとして知られる存在です。例えばアルミ缶材では国内シェア35%、キャップつきのボトル缶に絞れば実に同シェア約70%。ハードディスク用のアルミ素材では世界トップシェアを誇ります。

自動車関連ではボンネットをはじめとする外板用アルミ材(パネル材)で国内シェア40%、足廻りに使われるアルミ鋳鍛部品では同80%を独占。総合的なアルミ化技術で、車両の軽量化、燃費向上による排ガスの抑制にも寄与しています。

国内最大規模、140万kWの電力を供給する「発電事業」

2002年4月の1号機(70万kW)に続いて、2004年4月には2号機(70万kW)が運転を開始。同社の「神鋼神戸発電所(神戸市灘区)」は、総出力140万kWという日本一の電力卸供給事業です。

地域と共生する新しいスタイルの「都市型発電所」を目指してスタートしたこの事業では、建設の企画段階から熱供給事業と地域交流施設が計画に盛り込まれていました。その計画通り開業時から「近隣地元企業への蒸気供給」が行われ、現在は「灘浜ガーデンバーデン」「灘浜スポーツゾーン」「灘浜サイエンススクエア」という3つの地域交流施設が併設されています。

大都市におけるライフラインの確立、地域へのエネルギー供給、環境の保全と景観デザイン、地域への社会貢献…。こうした要件を満たす「神鋼神戸発電所」は各方面から高く評価され、「2002年・優秀先端事業所賞(日本経済新聞社)」「神戸景観・ポイント賞(神戸市)」「人間サイズのまちづくり賞(兵庫県)」など数々の賞に輝いています。

神戸総合技術研究所を含む「本社部門」

神戸製鋼所の研究・技術開発の中核となるのが神戸総合技術研究所(神戸市西区)。ここでは各事業部門からの依頼を受け、材料・機械・化学・環境・電子などの技術開発が幅広く行われています。競争力強化のための研究に加え、将来に向けた新製品・新技術の先導研究という重要な役割も担うこの研究所から、今後も様々な「世界初」「世界一」が生み出されるに違いありません。

直接還元鉄プロセスや次世代製鉄法において世界をリードする「新鉄源プロジェクト」も本社部門が手がける事業のひとつ。特に世界の還元鉄プラントの7割を占める「MIDREX法」では、同社がそのライセンサーとしてベネズェラなど各地でプラントを建設しています。

5つの事業部門+本社部門で、積極的な人材採用を推進中。

●好調な業績を背景に、さらに新たな「Only1」「No.1」を生み出すために。

「鉄鋼」「機械エンジニアリング」「溶接」「アルミ・銅」「発電」という事業部門はいずれも業績好調で、2兆1,324億円(2008年3月期/連結)という神戸製鋼所全体の売上の中心となっています。もちろん現状に満足しているわけではありません。

今後も同社の成長を牽引し、技術とシェアで世界をリードしていくためには、常に新しい技術の研究・開発が不可欠。そこでこれらの事業部門と各部門の技術開発を支える神戸総合技術研究所では特に人材の強化に力を入れています。

新たな「Only1」「No.1」を生み出していくために、新たな技術者の採用を積極的に
推進しているのです。

●誰もが自分の個性を活かし、夢を実現できる仕事環境。

例えば「鉄鋼」というひとつの製品だけでも、そこには金属、電気・電子、機械、物理、化学といった技術が凝縮されています。つまり社内には実に様々な分野の仕事があり、一人ひとりが自分の夢や能力、個性を思いきり発揮できるフィールドがあるのです。そしてどの分野にも、世界最先端の開発に携わるチャンスが大きく広がっています。

●求められるのは、チャレンジ精神旺盛な技術者です。

熾烈な国際競争を勝ち抜き、新たな「Only1」「No.1」の獲得を目指す神戸製鋼所は、「社員一人ひとりのあくなきチャレンジ精神」こそが、その原動力になると考えています。だから求める人物像も明確そのもの。決して現状に満足することなく、自らの手で新たな明日を切り拓こうとする「挑戦者」だといいます。

「スピード(どんな状況にも即応し、他に先んじて動けるスピード)」
「継続(自らの専門分野を粘り強く深堀してゆく継続性)」
「変化(自らを変革し、組織を変革する力)」
「技術(どこにも負けない高度な技術)」

という4つを備えた挑戦者が、これらの能力を発揮しながら、日々のビジネスにチャレンジし、問題解決を図り、その過程で自分自身を成長させていく。それが同社の仕事のスタイルなのです。

コンサルタントからのメッセージ

1905年の創立以来、常に神戸に軸足を置いて事業を展開してきた神戸製鋼所。現在も事業所のほとんどが兵庫県南部の海岸沿いに集中しており、この地域にじっくり腰を据えて仕事に取り組むことができます。

各事業所近くにはそれぞれ社宅があり、「入社から12年間」「40歳まで」のうち長いほうの期間で入居が可能です。例えば25歳で入社すれば「40歳までの15年間」、32歳で入社の場合は「そこから12年で44歳まで」という規定。この社宅は全国から関西へのUターン転職者にも安心感を与え、また「関東在住だけど、ぜひ神戸製鋼所で働きたい」というIターン転職者の大きな受け皿にもなっています。もちろん関西在住者にとっても「家賃負担が軽くて済む」と好評です。

中途入社のハンデが一切ないというのも、大きな魅力です。例えば「22歳で大学卒・他社で4年間働いた後、神戸製鋼所に転職した人」の基本給は、同社に新卒入社した5年目の社員と同等。他社での経験も「職歴」としてきちんと評価してもらえるのです。もちろん入社後の昇給・昇格にもハンデはありません。

同社に関しては「転職すれば給与やポジションはまたゼロからのスタート」というイメージとは無縁。これまでの経験を活かしながら「安定した環境で働きたい」「もっと規模の大きな仕事をしたい」「最先端の研究開発に携わりたい」といった方には、ぜひお薦めしたい企業です。

(更新日 2008/08/01 )