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公募投信の評価、コンサルティングで資産運用時代のニーズに応える

三菱アセット・ブレインズ

(取材日 2008/03/05 )

三菱系金融4社の協同で設立

団塊の世代も定年退職を迎える時代。本格的な高齢化社会を控えて、金融資産を積極的に運用していきたい…と考える人々が増えています。なかでも投資信託市場は、個人の金融資産形成の有力な手段として、より注目されるようになっています。

三菱アセット・ブレインズ(MAB)は、この投資信託を評価することによって最終投資家の判断材料となる情報を提供するほか、投資信託の販売支援や商品・マネジャー選定、モニタリングなどのコンサルティングでも存在感を発揮している専門企業です。

同社の設立は1998年12月。三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、東京海上日動火災保険、明治安田生命保険…という三菱系金融4社の共同出資によってスタートしました。いわゆる大手企業を母体として誕生した同社ですが、これら4社の既存業務を補助する会社としてではなく、まったく新しい事業分野の開拓をテーマに設立されました。

この設立の年(1998年)は、投信の銀行窓販が解禁された年でもあり、投資信託がより広範囲な、いわば投資初心者の人々の関心を集めていた時期でもありました。「これからは、投資信託市場においても、投資家の立場に立った、公平・中立な評価がより強く求められることになる」…同社の設立を担った初期メンバーの強い思いから、MABは投信の評価を通じてその市場の発展に貢献するというテーマを持って生まれたのです。

投信業界に定性評価を導入したパイオニア

執行役員(企画グループ担当)
齋藤恒彦氏

三菱アセット・ブレインズは、その評価手法として「定性評価」を導入したわが国で初めての企業です。それまでも、投信の評価を行ってきた企業はありましたが、そのいずれもが過去の運用実績データを分析した「定量評価」によるものでした。

「年金の評価などは、定性評価と定量評価を組み合わせて行われるのが普通。しかし、投資信託では定量評価しか行われていませんでした。これはおかしいと思ったわけです」(同社企画グループ担当執行役員 齋藤恒彦氏)

もともと日本の投資信託の歴史は米国などに比べて浅いため、過去の実績データに偏重した分析では、レイティングがめまぐるしく変化してしまうという特徴がありました。投資判断の材料として定性評価の有効性は認識されていましたが、プロの運用者向けという性質が強かったため、一般投資家向けにはどこも行っていなかったのが当時の状況だったのです。

「幸い設立当初から、当社には三菱グループでファンドマネージャーやコンサルティングの実績を持つメンバーが多数おり、専門的なノウハウのリソースが豊富にありました。こうしたスペシャリストの経験を当社独自の評価メソドロジーへと集約していきました。評価情報は、『MABファンドセレクション』など様々な方法で開示し、一般投資家の方にも、投信の定性評価を身近なものに感じていただけるようになったと思っています」(前出・齋藤氏)

実際、90年代後半まではベンチマークを公表していない投信も多かったとのこと。 MABの定性評価の普及とともに、投信業界全体の情報開示も進んできたといいます。

「ある意味で、わが国の投信市場の開示スタンスを変えたのはMABだという自負を持っています。他の評価会社でも、それまでの定量評価に加えて定性評価を導入することが浸透してきたと思います」(前出・齋藤氏)

現在、MABは16名のアナリストによって、年間約600~700本のファンドを評価。評価を依頼される運用会社、販売会社は50~60社にも及び、なかには確定拠出年金などの運営管理機関へのアドバイザリーも。まさにわが国における投信定性評価のパイオニア企業にふさわしい信頼を得ています。

コンサルティング部門を中心に強化中

こうした高い評価力を背景に、現在三菱アセット・ブレインズが最も注力し、今後の事業の柱へと育てていこうとしているのがコンサルティング部門です。これにはファンドオブファンズを初めとした投資助言業務も含まれます。どの投信をどう評価したかも、もちろん重要ですが、その情報を最終投資家に対し、よりダイレクトにかつ有効に活用するにはどうすればよいか…を考え取り組んでいます。

コンサルティング部門は、販売会社に対して、取扱い商品のモニタリングや販売支援・販売企画コンサルティングを、運用会社に対してはマネジャー情報の提供などを行っています。現在活躍中のメンバーには、前職で運用経験者だった方ばかりでなく、銀行、生保、証券などで投信の販売企画などを担当されていた方も多数。いずれも自らの現場での経験を生かしてコンサルティング活動を行っています。

「投資家のために良いと思えたアイデアをどんどん提案していける」「中立的な立場から、運用ではライバルだった会社のファンドも含めて様々な投信を分析・研究できる」「一社だけではできない業界を変える動きが可能」…第一線で活動するメンバーからは、仕事の醍醐味をこのように語る方が多いとのこと。まさに、投信のコンサルティング・ファームです。また、「大企業にはないフットワークの軽さ、自由さが魅力」という声も聞かれます。

コンサルティングという仕事には、型にはまった業務があるわけではありません。顧客満足のために課題を発見し、ソリューションを考えていく、まさにケース・バイ・ケースの柔軟性が求められます。それだけに創造性をフルに発揮できる仕事であることは間違いありません。金融商品取引法の施行を契機に、顧客サービス向上に知恵を絞っている昨今、コンサルティングの仕事はまさにプロフェッショナルとしての力量が試される仕事ではないでしょうか。

コンサルティング部門は、ファンドオブファンズの組成を行うチームも含まれ、現在総勢8名。将来的には全社の半分以上がこの部門で占められるまでに拡大していく方向です。まさに、MABの今後を支えていく部門であり、投信業界の健全な発展を支援していく部門といえるのではないでしょうか。

担当コンサルタントより

三菱という大きいバックボーンを持ちながらも、会社の動き方、雰囲気などはベンチャー企業に通じる自由さ、闊達さをお持ちの企業です。

■とにかく投信が好きだ
■日本の投信マーケットに革命(改革)をもたらしたい
■現在の投信の販売方法もしくは商品内容には改善すべき点が多々ある
■前例に縛られず、自らが前例となっていきたい

こういった考えをお持ちの方にぜひご注目いただきたい企業です。
MABでは、年間10名程度の方が中途入社されており、設立当時からするとプロパー社員の方が大幅に増えています。中途入社の方が伸び伸びと活躍されている企業でもあります。

(更新日 2008/08/01 )