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ケミカル分野の研究専門企業として1972年。大手メーカーの新製品・新技術開発を支え続けます。

株式会社ナード研究所

(取材日 2008/01/07 )

研究者が創設した研究開発のための会社

■「化学分野の研究開発の受託」という新たなビジネスモデルを確立

株式会社ナード研究所は1972年に、大手化学メーカーの研究者が独立して興した会社です。

大手メーカーなどから化学分野の研究開発だけを受託するという事業を目指してスタートしましたが、当時は「アウトソーシング」という言葉さえなく、また自社製品に関わる重要な研究を外部に委託するという社会風土もありませんでした。

しかし研究会社としての高い能力、その確実で迅速な仕事が次第に評価されるようになり、また委託する側にも開発コストの削減や、開発の効率化・スピード化というメリットがあることが浸透しはじめ、着実に事業を拡大。「研究開発受託業」のパイオニアとして新たなビジネスモデルを確立し、以来35年にわたってこの分野をリードしてきました。

現在ではそのビジネスフィールドを、無機化学、有機化学、生化学、天然物化学、高分子化学など化学分野全般へと拡大。

医薬品、電子材料、自動車材料、バイオ関連材料などの最先端分野において、大手メーカーなどの製品開発に大きく貢献しています。

契約上の守秘義務がありますので、ここで具体的な企業名・製品名を明かすことはできませんが、私たちの身のまわりの様々な製品、これから世に出る未来の商品の中に、同社が研究した多数の化学物質などが活かされているのです。

確かな技術や豊富な知識・ノウハウに裏打ちされたその高度な研究開発力に対する評価は高まるばかりで、大手企業をして「ナードさんに頼んで無理なら諦める」と言わしめるほど。派手な宣伝・営業活動を行っていないにも関わらず、いまも同社への依頼は増加の一途を辿っています。設立当時はその役割が充分認識されていませんでしたが、現在では新製品・新技術の開発に欠かすことのできない「パートナー企業」として、確固たる地位を築いているのです。

■「受託型企業」から「開発提案型企業」へ

主に「ファインケミカルの合成」「機能性材料の開発」という2つの分野で、新たな発見・改良を繰り返し「世にないもの」を創り続けてきた同社。「受託型企業」として各企業から絶大な信頼を得ていますが、近年は「産産」 「産学」の共同研究や自主開発にも力を注いでいます。

例えば耐熱難燃シートのトップクラス企業と新しいコーティング剤を共同開発。いま話題の液晶や有機ELの基礎研究の一部にも携わっています。一方「産学」では千葉大・大阪大・広島大などとの共同研究が進行中。認知症の究明にもつながるα7ニコチン受容体の研究、有機EL素材の開発といった最先端分野に挑み続けています。

2007年12月には、それまで有機合成の6グループ+材料開発の2グループに分類されていた組織を変更。医薬品・生体に関する研究を中心とする「ライフサイエンスグループ」、機能性材料の合成開発を担う「マテリアルサイエンスグループ」、そして将来のための自主研究開発を目的とする「コーポレート研究部」の3部門に再編成し、提案型企業へという姿勢をより強く打ち出しました。

「受託研究機能」に「独自技術の育成による提案型機能」と「豊富な実績・ノウハウの上に立脚する技術コーディネート機能」を加え、「提案型企業」から、さらにクライアント企業に頼られる「ビジネスパートナー・ビジネス支援企業」へ…。ナード研究所は着実に進化を遂げています。

研究者が、ずっと研究の仕事だけに打ち込める環境

ナード研究所は「研究者たちが自由に技術を追求できる環境」を実現するために設立されました。仕事のほとんどがわが国を代表するような大手企業からの依頼に基づくものであり、自社で開発した製品を大量生産して収益をあげることを目的としていません。経営陣をはじめ社員のほとんどが研究職であり、研究者が日々、そして将来にわたってずっと研究の仕事だけに打ち込める会社なのです。

■独立系ならではの幅広い研究内容

同じ研究開発の受託企業であっても、あるメーカーの系列であったり、大手の資本が入っていたりすれば、研究内容や方向性もその意向に沿わないわけにはいかないでしょう。

その点、ナード研究所は完全な独立系。多岐にわたる分野の研究を手がけ、自由に事業領域を広げることもできます。

実際に同社は新薬開発の周辺薬剤の開発からスタートし、そこから有機、無機、金属、ナノ複合材料、機能性材料などへと研究の幅を拡大。その研究のすべてが自社のノウハウとして蓄積され、同時にそれが関わった研究者の視野や知識を広げ、技術を磨く「生きた教材」にもなっているのです。

■仕事のすべてが“最先端”

同社への依頼はそのほとんどが、各企業の新製品・新技術開発にかかわるものばかり。いま研究を進めているものが数年後に発売される新薬のベースになったり、電子機器に新たな機能・性能を加えたり、自動車の新素材となって登場したりするというわけです。

常に最先端の研究に触れ、「世にないもの」を創りだす。それが将来、目に見えるカタチとなって社会の中で役立っていく。研究者にとっては、まさに理想ともいえる仕事環境がここにあります。

■大手企業にも負けない設備でスケールの大きな研究

研究のみを事業とする同社にとっては「人と設備」が財産のすべて。だからこそ人材採用と設備の拡充には惜しみなく資本を注ぎこみます。特に設備の面は大企業並みの充実ぶり。 企業から委託される研究のほとんどが先進的な内容であり、それに応え得る先端の環境を常に整えているのです。たとえそれが年に数回しか使わないものだとしても、すべて自前で揃えるのが同社の方針。 社内には高度な分析装置・研究機器をはじめ、ここでしか触れられない機器がずらりと並んでいます。

現在の106名から、10年後の180名体制の実現に向けて

あらゆる産業で社内業務のアウトソーシング化が進む社会の中で、また自主開発にも力を注ぐという企業方針のもと、同社ではここ5年で約30名程度の研究者を増員してきました。そして現在100名強の社員を、5年後に120名に、10年後に180名にまで増やす計画を進めています。

あらゆる領域の研究を手がけるだけに、採用する人材の経験分野・キャリアも幅広いのが特長。純粋に研究に打ち込みたいという理由で大手メーカーの研究室から転職してきた人、化学系学科を卒業したものの研究職に就けず別の仕事をしていたという人、本当に研究が好きで修士・博士まで取得した人…。様々な社員が活躍しています。そして誰もが同社の仕事環境や充実した設備に満足し、自由にのびのびと研究に取り組んでいるのです。

またナード研究所では入社後の教育・研修にも最大限の力を注いでいます。大学教授などを招いての月1回の講義、海外での業務研修、国内外の学会への参加、年3回行われる研究発表会…。社員の知識向上、キャリアアップのための制度は枚挙にいとまがありません。さらに2007年10月には神戸のポートアイランドに「神戸研究所」も開設。近隣には理化学研究所、先端医療センターといった「神戸医療産業都市構想」の中核施設があり、こうした機関と密接に連携した研究も進められています。社員がずっと研究の仕事を続けていけるだけでなく、研究者として常に成長していける会社、それがナード研究所なのです。

コンサルタントからのメッセージ

無機化学、有機化学、生化学、天然物化学、高分子化学など化学分野の受託研究を行う同社。最先端の研究を行う事も多く、大手企業並みの充実した設備環境が整っています。

また、今後は受託研究のみならず自社研究にも力を入れてゆく予定で、今後の展開が楽しみです。

研究職から関連部門へのローテーション等は基本的にございませんので、「ずっと研究に携わりたい」という方にお勧めさせていただきたい企業です。

(更新日 2008/08/01 )