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徹底したマーケティング、戦略的なプロモーション、リアルな効果を追求する誠実な姿勢が安定成長の秘密

ピアス株式会社

「化粧品メーカー」の枠を超えた事業展開で、8年連続の増収増益

ターゲットをセグメントしたマルチブランド戦略

クチコミでも大人気の
「Kesalan Patharan」

ピアスグループの創業は1947年。戦後間もなく、まだ日本の化粧品は質的に高いといえない時代でした。そんな中で発売された「ピアスカラー」は「優れた化粧効果」と「肌に栄養を与える」という2つの性質を兼ね備えた製品として大ヒット。1960年代には出荷量で国内トップに立つほどでした。以来同社は化粧品事業を中心に、美容と健康に関する様々な分野へ進出。百貨店に店舗を構える「カバーマーク」「アクセーヌ」、美容サロン向けのプロ仕様化粧品「オリリー」「ラフォーレ」、バラエティショップ・ドラッグストアを販売チャネルとする「イミュ」、直営サロン「カージュ ラジャ エステティックサロン」など、現在では25を越える事業を展開しています。

同社の最大の特長は1ブランド・1事業をすべて事業会社として運営している点。グループ全体としてマルチブランドを手がけながら、ブランドごとに顧客をセグメントし、それぞれの細かなニーズに的確かつ迅速に応えています。

「リアルベネフィット」が認められ@cosmeベストコスメ大賞で殿堂入り

「@cosme」のベストコスメ大賞で
2007年に殿堂入りした「カバーマーク」

ピアスは創業当時から、その製品開発の中で「リアルベネフィット(本当の効果)」を追求し続けてきました。ともすればイメージが先行してしまう化粧品業界において、「曖昧さ」を排除し「効果を実感できる製品」を目指しているのです。

例えばカバーリングファンデーションのパイオニアブランド「カバーマーク」は、女性の社会進出を支えるため元々「顔のあざ」を隠すために開発された製品でした。その強力なカバー効果を維持しつつ、皮下を流れる血流の色影響までを考慮する独自の肌色設計でシリーズを展開。そうして生まれた「カバーマーク〈ジャスミーカラー〉エッセンスファンデーション」は、日本最大の化粧品情報クチコミサイト「@cosme」のベストコスメ大賞で2007年に殿堂入りを果たしています。

「殿堂入り」とは毎年開催される同賞において、通算3度以上部門1位の座に輝き不動の支持を得たアイテムに敬意を表すために設置されたもの。「カバーマーク」は2007年に続き、2008年にも「ブライトアップファンデーション」が殿堂入りの名誉を得ています。

成熟期を迎えた化粧品業界で102~107%の成長を持続

1997年まで拡大の一途を辿ってきた日本の化粧品市場も、現在は出荷額1兆4500億円前後でほぼ横ばい状態。しかしそんな厳しい市況下でも同社は毎年102~107%という成長を堅持しています。2008年3月期にはグループとして444億円の売上を記録し、8年連続の増収増益を達成。これは「リアルベネフィット」を追求する製品が市場の安定的・長期的支持を獲得している何よりの証だといえるでしょう。

ピアスグループでは各事業会社がそれぞれターゲットとする顧客のニーズを確実にとらえ、単体で経費・売上を管理しながら利益を生み出せる体制を確立しています。そしてグループ全体として百貨店向けからコンビニ向けまでの多彩な製品群を形成し、強固な経営体制を築いています。さらに新規事業に挑戦することで、常に新たなマーケットや顧客層を開拓。こうした独自の「マルチブランド戦略」で長期にわたり成長を維持しているのです。

社員の知恵と力を集結。マーケットが求める化粧品の製品開発・販促に取り組む

柔軟な発想と緻密な市場調査から生まれた「塗るつけまつげ・ファイバーウィッグ」

「1日に730本」という脅威の売上を記録した「ファイバーウィッグ」

バラエティショップ・ドラッグストア向けブランド「イミュ」には、「ファイバーウィッグ」という大ヒット商品があります。従来、マスカラはまつげを太く濃くするものでした。ところが「まつげをどう変えたいか」というニーズを調査すると「長くしたい」という結果に。しかし長くするためのつけまつげは装着が面倒だし、マスカラで長くしようとすればダマや束になり、落ちるとパンダ目になってしまう…。そこで「塗れば塗るほどまつげが長くなり、ダマや束にならにないマスカラ」の開発に取り組んだのです。

膨大なデータと格闘し、製品コンセプトを立案した上で、研究所と相談しながら100以上の試作品を開発。社員は男女関係なく連日試作品を試し、街の女子高生にも試してもらう。そんな地道な作業を1年以上繰り返し、ようやく理想とする製品に到達。さらに社員間のブレインストーミングの中で、ありきたりな「ダマにならないマスカラ」ではなく、「塗るつけまつげ」というインパクトのあるネーミングが生まれました。こうして誕生した「ファイバーウィッグ」は、1店舗で1カ月に50本売れればヒットといわれる世界で「1日に730本」という売上を記録。まさに緻密なマーケティングと努力の結果だといえるでしょう。

確実にターゲット層に届く戦略的な活動

敏感肌用化粧品「アクセーヌ」

ピアスグループでは、ブランドごとにターゲットを明確にし、そのターゲットに効果的にコミュニケーションするための特徴ある活動を行ないます。

例えば百貨店向けの「アクセーヌ」は皮膚生理学理論に基づいた敏感肌用化粧品。ここでは専門誌や百貨店発行の会員誌で、成人型アトピー性皮膚炎などの肌トラブルに対応する製品特性をきちんと伝えるというコミュニケーション手法が中心となります。もちろん時代に合わせてWebサイト・モバイルサイトも存分に活用。さらに肌に関する相談ができるコールセンターを設置したり、皮膚科医に製品情報・学術情報の提供や商品のPRを行ったり…。絞られた市場の中で確実に顧客層にアプローチする販促戦略を工夫しています。

あくまでも仕事の質を追求する事業姿勢

ピアスグループでは流行・経験・カン・感覚などではなく、あくまで事実をベースに意志決定がなされます。ニーズや試作品に関するあらゆる調査を徹底的に行う。膨大なデータから仮説を立て、検証を繰り返す…。もちろん個々の調査や検証には期限が設けられますが、時にはその期限よりも仕事の中身が重視されます。たとえ期限をオーバーしてもより質の高いデータを得る。確かな試作品をつくる。効果的な戦略を練る。それがピアスグループの企業としての基本的な姿勢なのです。

目指すのは「美容と健康の総合文化創造」、そして「世界」

「美容と健康の総合文化創造」を目指すピアスの事業領域は年々拡がっています。化粧品ではセブンイレブンとの共同開発(パラドゥ)や、シニア世代向け商品(パピリオ)を展開。また歯科医院向けオーラルケア製品(ウエルテック)、皮膚科・形成外科向けの治療・治療補助製品(グラファ ラボラトリーズ)など、医療分野にも進出を果たしています。

さらに最近は「有形のもの」から「無形のサービス」へも拡大。エステティックサロン「カージュ ラジャ」や日本初の本格アイブロウトリートメントサロン「アナスタシア」のほか、ネイルやまつげエクステンションといった事業でも成功を収めています。化粧品市場は成熟期に入っているものの、サービス事業にはまだまだ大きな可能性があると読む同社。今後もこの分野での事業開発に力を注ぐ計画です。

また同社は事業領域の拡大と同時に、積極的な海外戦略も推進してきました。1956年の香港への輸出を皮切りに、「カバーマーク」「アクセーヌ」といったブランドをアジア各国を中心に展開。現在、中国・台湾・香港・タイ・シンガポール、米国に子会社を、韓国・フィリピン・インドネシアに代理店を持っています。中でも中国は同社が最も重点を置く市場。17の営業所と600(2004年現在)のデパートカウンターを置き、日本式の対面販売で売上を伸ばしています。

中途採用のハンデは一切ありません

ピアス株式会社
宣伝部長 三箇山 茂之 氏

「化粧品」「美容」というと女性ばかりが活躍する職場を想像されるかもしれませんが、社員の男女比は4:6。そして好調な業績を背景に、「マーケティング」「セールスプロモーション」では積極的に中途採用を行っています。求めているのはどちらも5年ほどの実務経験者。選考では、経験に加えて、創造力・前向きな姿勢・バイタリティといったヒューマンスキルが重視されます。もちろん中途入社のハンデは一切ありません。中には入社してすぐに事業部長に抜擢されたというケースもあるほどです。

ピアスでは必要以上に業務をシステム化することや、社員をルールで縛ることを好みません。その分、仕事の自由度が高く、自分の意見やアイデアを遠慮なく口に出せる環境です。また非常に風通しがよく家族的な雰囲気です。さらに産休制度やフレックス制、時短制度など、各種制度も実際に運用されており男女を問わず誰もが安心して長く快適に働ける環境がしっかりと整えられています。

担当コンサルタントからのメッセージ

担当コンサルタント
禰宜田 恵

化粧品でもサービス事業でも、常に「お客様の求める効果の提供」を何より大切にするピアスグループ。イメージ戦略に走らず、科学的論理やデータを元に製品を生み出す姿勢にはお客様に対する誠実さや堅実さを感じました。例えば@cosmeで殿堂入りした「カバーマーク〈ジャスミーカラー〉エッセンスファンデーション」は発売から10年経ったいまも圧倒的な支持を得ています。まさに「本物の効果」が認められた結果であり、それが8年連続増収増益という安定成長に繋がっているのではないでしょうか。

また堅実な姿勢は経営にも表れていて、本部会社のピアス株式会社及び各事業会社は、与えられた自己資本の範囲で着実に事業運営を行ない、成果を上げることを徹底して行ないます。
もちろん安定だけでなく、「美容と健康」をテーマに常に新たな業態に挑戦する姿勢も同社の魅力。安心して働けるのと同時に、やりたいことを思い切ってやらせてもらえる会社だと思います。