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株式会社ピカソ美化学研究所

自然派化粧品にこだわり続けて70余年。100社以上にOEM製品を提供する業界トップメーカーです。
(更新日 2009/2/23)

日本の基礎化粧品のパイオニアが、国内屈指のOEMメーカーへ。

ピカソ美化学研究所の創業は1935年。まだ日本の女性に日常的に化粧をするという習慣がなく、現在大手と呼ばれている化粧品メーカーがようやく誕生しはじめた時代です。

創業者・八木常三郎氏は「『美』しく『化』する『素』をより多くの日本女性に」という願いを「ピカソ」という社名に込め、当初から「新しい魅力ある化粧品」「最も進んだ化粧品」作りに取り組みました。そして果汁を原料とする「フルーツ酸化粧水」、現在のパウダーファンデーションの元となる「パンパウダー」、棒状ファンデーション「パステル」、自然派化粧水「葉緑素アストリンゼント」といった自社ブランド製品を次々に開発。またピンク色の薄型ガラス容器など、斬新なパッケージも話題となりました。

しかし同社は1965年に事業の方向を大きく転換。「より多くの日本女性に」という思いをさらに高いレベルで成し遂げるため、自社の技術・ノウハウをより幅広く市場に提供できる「OEM事業」へと舵を切ったのです。

日本の基礎化粧品の草分け的存在として、研究開発力には定評のあった同社。その商品は取引先にも高く評価され、消費者からも厚い信頼と支持を得るようになりました。「ピカソ美化学研究所」という社名が表に出ることはありませんが、コンビニで人気の大手メーカーの化粧品や、東急ハンズ・ロフト・プラザなどで扱われる自然派化粧品は、その多くが同社の製品。現在、製品供給先は100社を超え、OEMメーカーとしては国内トップの事業規模を誇っています。

「企画提案型」「自社主導型」のOEMビジネスを展開

企画・製造から、パッケージデザイン、販売戦略までをトータルプロデュース

OEMメーカーに「大手の下請け的な会社」「指示どおりの商品をただ製造するだけ」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、同社の場合はまったく異なります。もちろん化粧品メーカーより、「今度はこういう方向の化粧水をつくってほしい」といった依頼を受けるケースもありますが、得意とするのは同社側から積極的に仕掛ける企画提案型のOEMです。

例えば異業種の企業がコスメ事業への新規参入を計画しているといった場合には、「どんな化粧品をつくるか」「どんなパッケージにするか」「どこでどうやって販売していくか」をすべて同社がリードします。こうした新規事業をトータルプロデュースするというスタイルで、これまでにも多くの企業を成功に導き、ロングセラーのヒット商品などを生み出してきました。

研究室の風景

ものづくりの醍醐味を存分に味わえる「研究開発職」

同社は兵庫県西宮市の本社ビル内と東京銀座に、それぞれ最新設備を導入した研究所を持っています。現在、両拠点で働く研究職はアシスタントを含めて約30人。その30人で100社分の新製品開発を行っています。
同社の仕事の特長は、1人が1つの製品の1から10までをすべて一貫して担当するという点、そして1人が年間10もの新製品を生み出すという点です。研究者にとって、自分が開発した製品が世に出るということは何よりの喜び。ここでは毎月のようにその喜びを味わえる、しかもすべて自分の手でつくり出した製品ですから嬉しさもまた格別というわけです。
さらに同社の研究所には70年分のノウハウと、その中で培った無数の処方があり、スピーディーな開発サイクルの中で、多くの経験を積むことができます。香料担当、色素担当といった分業制の会社と比べ、より幅広い知識や総合的な開発力が身につく環境だといえるでしょう。

トレンドを見極め、次代のヒット商品を提案する「企画営業職」

同社の営業職は「既存の商品を決まった価格で売る」というスタイルとは、まったく対極に位置する仕事です。扱うのは「これから世に出る商品」というまったくカタチのないもの。どんな年齢層をターゲットに、どんな成分の化粧品を作り、どうやって販売していくかを総合的に企画・提案します。
大切なのは「トレンド」と「スピード」。移り変わりの早い流行や市場ニーズを敏感かつ的確にとらえ、そのトレンドに合うように研究部門と協力しながらスピーディーに製品化することがポイントとなるのです。同社の営業にはマーケティング力、本当の意味での企画・提案力、原料や製造に関する知識など、求められるものが数多くあります。しかしその分、他では味わえない大きなやりがいも存在します。
自分の提案が認められる。提案したものが店頭に並びヒットする。成功を取引先とともに喜び合う。それがまた次の提案へとつながり、より大きな仕事へと発展する…。そんな経験ができる仕事なのです。

新たな自然派成分・新たな市場を求め、積極的に海外に進出

2006年、同社は海外進出の第一歩としてタイに工場を設立しました。現地の化粧品メーカーに日本の優れた製品をOEM提供するとともに、ハーブの豊富な東南アジアで新たな自然派成分を発掘しようという狙いです。

さらに2009年秋には、中国工場(上海)を開設予定。ご存知のとおり中国は、目覚ましい経済発展を遂げ、それに伴い、女性が日常的に化粧をするという習慣が、都市部だけでなく全土へも浸透。

そこには日本の10倍以上という巨大な市場が広がっています。工場竣工に先立ち、上海の展示会に製品を出展したところ、すでに現地ではコピー商品が出回っているという状況。決して望ましいことではありませんし、もちろん完璧に模倣することなど不可能ですが、これも同社の技術力・商品力の高さを裏づける証かもしれません。

中途採用のハンデなし。研修も充実。安心して働ける好環境

新卒よりも中途採用が中心の同社には、中途入社のハンデなどは存在しません。そして中途採用の社員にも充実した研修体制が整えられています。もちろん内容や期間はキャリアによりますが、研究職ではまず工場で製造工程を学び、同時に社内や社外(メーカー・商社など)で原料などに関する詳しい研修を実施。OJTでは先輩社員が開発の手順などを手とり足とり丁寧に指導し、遅くても2〜3年で「自分の商品」を持てるようになります。

営業職でも同様に、原料や製造など化粧品に関する基礎研修は万全です。さらにマーケティング、トレンド分析、広告手法などを学びながら、企画・提案力を磨いていくことも可能。異業種出身者でも安心して取り組める環境が用意されているのです。

中途採用のハンデなし。研修も充実。安心して働ける好環境

担当コンサルタント
三浦 亜理沙

化粧品OEMメーカーで、トップクラスを誇る株式会社ピカソ美化学研究所。 2002年完成の兵庫県西宮市の中央研究所や、2005年完成の東京銀座オフィス・研究所は、アールデコ調の自社ビルでとてもお洒落です。働く方が快適に仕事ができるように、環境設備が十分に整えられています。

また、銀座ではビルの1・2階にカフェをオープンし、様々な職種間の社内交流を通して、「新しい商品の創造」を目指しています。
また、2006年にはタイ工場を設立、2009年には中国上海にも工場を設立予定と海外展開に積極的。今後の展開が楽しみな企業です。