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「技術者が輝く会社をつくりたい」その思いから生まれたアイデアが社内にあふれています

株式会社サキコーポレーション

(取材日 2007/05/07 )

世界2位のシェアを持つハイテク・ベンチャー

基盤実装行程向
高速外観自動検査機

株式会社サキコーポレーションが起業したのは1994年。主力製品は、プリント基板実装の「外観自動検査装置」です。現在では、この分野の世界市場でシェア2位を占める存在となっています。プリント基板は携帯電話、自動車、家電、パソコン…など、現代のハイテク製品には欠かせない部品です。世界中のパソコンの3分の1、携帯電話の10分の1が、サキコーポレーションの装置による検査を経て市場に出ているといわれています。

創業当初から続く「需要に応える製品開発」の姿勢

設立10数年にしてこれだけの実績をあげるまでに発展した同社ですが、実は創業当時から外観検査装置の技術を持っていたわけではありませんでした。一般的にベンチャー企業は、創業スタッフが何か高度な技術を持っており、それをどう製品に活かすかを考えて立ち上げるのが普通です。しかしサキコーポレーションの創業メンバーは、「今、市場で必要とされているのは何か」を、じっくりリサーチすることから始めました。


BF-Tristar
世界初のリフロー後両面検査装置

その結果、当時すでにプリント基板の検査装置は開発されていたにもかかわらず、なぜかほとんどの工場が人間による目視検査を行っていることが分かってきました。「なぜ自動装置があるのに使われないのだろう…」。さらに調べていくと、「速度が遅く実用的でない」「そのわりに価格が高い」といった現場の声がネックとなっていることが分かりました。

「それならば、その欠点を解決できれば競争力のある製品になるのではないか」。そこから実際の開発がスタートしました。様々な技術的トライアルを繰り返し、プロトタイプ第一号が完成したのは約半年後のこと。さらにその製品を顧客メーカーの工場に納入し、安定稼動するまでつきっきりで調整する日々…。しかし、その技術は高い評価を得て、その後の同社の躍進につながります。

このスタートを経験したことで、同社は大きな財産を得たといいます。つまり、「ユーザーの声を聞くことが製品開発でもっとも重要」、そして「社内に閉じこもるのではなく、表に出て行くことで技術者としても大きく成長できる」という経験です。

本社と工場・組み立てラインが同じフロアに

サキコーポレーションの創業メンバーであるCTO(最高技術責任者)・秋山氏は、もともとは日本有数の大手メーカーのエンジニアでした。しかし、日々開発する技術が、最終的な製品やユーザーとどう関係しているのか分かりにくい組織の大きさを実感し、「もっと技術者がいきいきと働ける環境でやってみたい」と起業に参加することを決意したといいます。創業時の理念であった「技術者が輝ける会社をつくりたい」…その思いは、今も社内のいたるところに生きています。


同社の本社は、品川インターシティの高層ビルにあります。驚かされるのは、その本社と同じ高層フロアに製品の組み立てラインがあること。本社機能と技術・製造部門が徒歩30秒で結ばれているのです(その間には仕切りもなく、端から端まで84メートルが一気に見渡せる空間です)。

企画、マーケティングや営業、さらには社長などの経営陣と技術の現場がまったく同じフロアに位置することによって、製品企画から初号機立ち上げ、さらには量産までを世界最速のスピードで実現することも夢ではありません(「ラボファクトリー」と呼ばれています)。

徹底したオフィスファシリティーが、社員の能力を発揮させる

オフィス形態も社長から新入社員まで固定したデスクを持たない完全フリーアドレスを採用。これによって技術と営業、技術と経営…など部門横断的なミーティングが日常的に行われています。創業時がそうであったように「何が望まれているのか」から出発して開発を行う風土は、こうした社内ファシリティーにも表れています。

人事制度でも本人の希望を活かした柔軟な運用が行われています。たとえば開発担当だった人がフィールド(顧客担当)を経験したことによって「直接顧客が何を望んでいるのか」を学び、開発する製品の使い勝手が大幅に向上しました。
また制御ソフトの専門家だった人が装置全体の企画を担当するポジションに異動してプロジェクト・マネージャーへとキャリアアップした例…など様々なケースがあります。

技術者が輝き、成長することによって、さらに競争力のある「とがった技術」を創っていきたい。サキコーポレーションは、どんな時にもこの考え方に軸足を置いて運営されています。

将来は「人工知能を持ったロボットの目」へ

韓国支社

同社のコアテクノロジーは「インテリジェント・マシン・ヴィジョン(IMV)」。人間の代わりに機械が物を見て認識し、さらに考える能力を持つ人工知能の技術です。現在は外観検査装置という分野で技術を磨いていますが、このIMVがさらに発展をとげれば、いわゆる「ロボットの目」の技術となり、将来的にはSF映画などのように人間以上の能力を持つようになるかもしれません。技術者としては、目の前の一つ一つの仕事がそうした未来の夢へとつながっていることを感じながら働くことができるのも、大きな魅力ではないでしょうか。

サキコーポレーションの技術は、もちろん日本国内だけにとどまるものではありません。ベンチャー企業として誕生した当初から、海外にも積極的に製品を販売しており、現在は中国、台湾、韓国、タイ、シンガポール、アメリカ、ドイツにも拠点を持っています。国際的に活躍してみたいというエンジニアにとっても、そのステージは大きく広がっています。

担当コンサルタントのコメント

業績アップのために何が必要かというとき、営業強化ではなく「何が求められているのかを徹底して探る」、すなわちマーケティング強化で伸びてきた企業です。

  • ・モノづくりにトータル関わってみたい方。
  • ・ソフト&ハードの両方に興味をお持ちの方。
  • ・製品の企画や技術営業、マーケティングなどにも幅を広げてみたい方。

こんなエンジニアの方にはぜひご注目いただきたいと思います。

(更新日 2008/08/01 )