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日本スピンドル製造株式会社

「自動スピニング加工機」「大型集じん装置」で国内トップシェア 90年の歴史と実績を持つ東証・大証一部上場企業
(取材日 2008/03/31 )

自動車部品製造や環境保全に欠かせないその技術と製品

社名の「スピンドル」は紡績機械の主要部品(主軸)の名称。
日本スピンドル製造の歴史は1918年(大正7年)、初の国産紡績用スピンドル・リングの製造から始まりました。そして紡績工場の環境改善や自動化・省力化に取り組む中で、エアフィルタや集じん装置といった環境製品、各種自動化装置などの開発にも着手。そこからさらに事業領域を拡大し、「産機事業」、「環境システム事業」、「空調システム事業」、「冷熱事業」、「建材事業」という5つの事業を手がけています。

創業以来90年にわたり着実に業績を伸ばし、東証・大証1部にも上場。国内屈指の技術を有する会社へと成長を遂げています。

国内シェア70%を誇るバリホーマ(自動スピニング加工機)

自動車などの金属部品の製造に欠かせないのが、国内トップレベルにある同社の「スピニング加工」「フローフォーミング加工」の技術です。

「スピニング加工」とは、金属の板またはパイプ状の素材を回転させ、そこにローラーを押し付けて成形を行う、回転塑性加工の一種。主に薄い金属素材を対象とし、陶芸の工程と同様に、ろくろ(主軸)に粘土(素材)を取り付け、回転させながら手(ローラー)で、少しずつ所定の形状に加工していきます。一方「フローフォーミング加工」は厚い板や塊のような金属を様々な形状に変化させる技術。薄く伸ばしたり、一カ所に集めて厚くしてみたり、あるいは裂いて拡げたりと、従来思いもつかなかった加工を行います。

同社はこのスピニング加工をいち早く自動化させることに成功。1968年に自動スピニング加工機(バリホーマ)の製造販売を開始しました。
さらに1988年にはコンピュータによって数値を制御する「CNC対話型バリホーマ」を開発。より複雑な加工を、高精度・高生産性のもとで実現させたのです。現在、同社の「バリホーマ」は国内シェア70%を獲得。海外においても多数の納入実績を持ち、多くの産業分野で厚い信頼を得ています。

また「バリホーマ」に加え、従来機の3倍の高速性を持つ「最新鋭フローフォーミングマシン(アルミホイール加工機)」なども開発。これらは今や、自動車のアルミホイールやマフラー、各種プーリ、そのほか様々な産業分野の金属加工に必要不可欠な技術となっています。

「大型集じん装置」でも国内シェア40%

焼却炉や製鉄所などから排出されるガスに含まれる煤じんやダイオキシンといった有害物質を除去し、環境汚染を防止する「排ガス処理装置」、ろ過式・ミスト・ダイオキシン対応・湿式などの用途に応じた小型~大型の「集じん装置」。地球環境の保全に貢献するこれらの環境システムも、同社の代表的製品です。中でも「大型集じん装置」は国内シェア40%。「環境」が地球的規模の問題となっている昨今、さらに成長が期待される分野です。

また、排ガスやそこに含まれる粒子を制御する技術は「気体輸送装置」にも活かされています。例えばごみ焼却場の焼却飛灰を輸送する「飛灰気体輸送システム」は、東京都23区内計画の約半分が採用。さらに世界トップレベルのハンドリング技術をもつ「ダイナミックエア社」との技術提携により、「NSダイナミックエアシステム(気体輸送装置)」を開発。飛灰・セメント・高炉副原料・食品・薬品など、高濃度・定量輸送の必要な粉体の輸送を必要とする多くの企業から高い評価を受けています。

空調システム・冷熱事業や建材でも高い実績

「空調システム」、「冷熱」事業では、クリーンルーム、精密温調システム、冷却塔、氷畜熱システム、エアフィルタなどを開発・製造。液晶・半導体関連業界や電子部品成形業界、食品関連業界などに製品を提供し、クリーンな製造環境づくり、精密な湿度・温度管理、省エネルギー対策に役立っています。

また「建材事業」では、各種学校用間仕切、老人福祉施設・病院等引戸、移動壁などを製造。「やさしさと温もり」をテーマに、学校の安全な環境づくり、病院などのバリアフリー化に貢献しています。

「産業機器メーカー」のイメージが強い同社ですが、実は環境・空調・冷熱・建材のいわゆる「生活環境用品」といわれる4事業部が売上の76%を占めています。この数字には、社会情勢を的確に捉え市場ニーズに応えようという同社の事業姿勢、「公正・誠実な企業活動を通して永続的に成長発展することで社会的責任を果たす」という経営理念が、如実に表れているのではないでしょうか。

人材育成のため、社内に「技術塾」を開講

「人を育て、人を活かし、やりがいと豊かさを実感できる企業文化を醸成する」というのも経営理念のひとつ。この言葉どおり、同社は人材育成・技術者教育にも力を注いでいます。
まず入社時には一カ月間の「新人社員集合実務教育」を実施。その後も「階層別・職種別研修」「自己啓発補助」といった制度が設けられており、常にレベルに応じてステップアップできる環境が整っています。

また昨年9月からは、社内に6カ月コースの「技術塾」も開講。製図から材料、機械要素、熱処理、電気、力学など、業務に直結した実践的勉強会を実施しています。講義は所定時間内だけはなく定時後や休日にも行われ、基礎技術力の向上を目指す若手技術者に好評。全社をあげて「人を育てる」という社風がしっかりと根づいています。

「人」と「和」を大切にする企業風土

同社では正社員の約45%が中途入社です。昇給・昇進はあくまで仕事内容に対する公正な評価によって行われており、中途入社のハンデは一切なし。中途入社から役員になった社員もいるほどです。
また社歴の浅い社員にもある程度の裁量が与えられ、仕事を通して自己実現・成長していけるのも同社の特長。もちろん「ただ裁量を与える」だけでなく、実務面では上司や先輩社員がしっかりとサポートしてくれます。

90年の歴史と実績を持つ東証・大証一部上場企業ですが、堅苦しい雰囲気とは無縁。社内には「人」と「和」を大切にする温かい空気があふれています。

コンサルタントからのメッセージ

担当コンサルタント
藤田 七瀬

紡績機械に必要不可欠な部品であるスピンドル(回転軸)の製造・開発から歩みを始めた同社ですが、現在ではその事業は多岐に渡り、各事業でトップシェア製品も多数生み出しています。
また2007年には、もともと関連のあった住友重機械工業が親会社となり、更なる事業拡大を図っております。
実は同社は2005年4月に尼崎市で起きた「JR福知山線・脱線事故」の際、「すべての業務を停止し、いち早く救助にかけつけた現場近くの企業」として話題になりました。こんなエピソードからも、「人」と「和」を大事にする企業姿勢を見て取れるかと思います。

現在は、今後ますますの成長が期待される環境システム事業部を中心に、大型機械の設計やプラントの設計、電気系の設計経験者を積極採用しているほか、同社の手がける事業に関するご経験をお持ちのエンジニアを広く募集されています。
新人であっても、中途入社の方であっても関係なく、裁量ある業務をどんどん任せる社風ですので、新しいことに挑戦したいという意欲あふれる方にはぜひおすすめしたい企業です。

(更新日 2008/08/01 )