飲み会で、ついつい飲みすぎてしまい、終電で帰宅。ほろ酔い気分で帰りにコンビニでアイスやカップラーメンを買い込み、家にある缶チューハイで一人晩酌をスタート……。そんなことを続けているうちに、気づけばあれ、太ってる?

これって社会人あるあるなのでは?

でも、飲み会って断るのも難しい。どうにか太らないですむ飲み方ってないんだろうか……。

ということで、今回、Dybe!では大手プライベートジムで2,000名以上のカウンセリングや栄養指導を行った管理栄養士の高杉保美さんにお話を伺ってきました。実は、高杉さん自身も食事方法を改善したことで、マイナス15kgのダイエットに成功、「やセレクション〜これを選んで食べたら15kgやせました〜」(主婦の友社)を出版しています。

高杉さんに聞いた次の飲み会から実行できる、太りたくない人のための攻略法をお届けします。

食事を楽しみながら無理なくマイナス15kg

高杉保美
高杉保美(たかすぎ・ほみ)。管理栄養士。業界最大手プライベートジムで2,000人以上のカウンセリング、栄養指導を実施。自身も管理栄養士を取得後に半年間でマイナス15kgのダイエットに成功している。

──飲み会が続いて、気づけば太ってる! ということがよくあります。

高杉保美さん(以下、高杉):実は私も大学時代に一人暮らしを始めたことで、毎日のように食べたいものを食べて、夜は飲み会でお酒と揚げ物に炭水化物、という生活をしていたら太ってしまって……。

──えっ? そうなんですか?

高杉:45kgだった体重がいつの間にか58kgになり、これじゃいけないとダイエットを始めて。過度な食事制限で37kgまで減量したんですが、今度は食べないストレスで肌荒れや気分の落ち込みなどに苦しむことになってしまいました。

──無理な食事制限はよくないですよね……。

高杉:「健康であること」と「食事を楽しむこと」って人生においてとても大切なことですよね。そう考えてダイエット方法を一新、食事を楽しみながら健康で美しくいられるような食事を追求したんです。現在、体重は43kgほどで安定していて、結果としてマイナス15kgのダイエットに成功しました。

──プロがやってる方法、ぜひ教えてください

「ハイボールを飲めば太らない」ってほんと?

高杉保美
「体質や悩みに合った食事の栄養指導を実施し、楽しくストレスフリーなダイエットを広めること」をミッションに活動する。

高杉:ではまず、お酒を飲むと太ってしまうのはなぜだと思いますか?

──やっぱりお酒はカロリーが高いからではないでしょうか。カロリーを気にしてハイボールを選んだり、一応気をつけてはいるんですが……。

高杉:日本酒などの醸造酒よりも、ウイスキーのような蒸留酒のほうが糖質は少なくてカロリーも低いので、太りにくいのは確かです。でも、アルコール自体のカロリーは熱で消費されてしまうので、「アルコールが高カロリーだから太る」というわけではないんです。

──え、そうなんですか? じゃあなんで太ってしまうんでしょうか。

高杉:原因は大きく2つあります。ひとつはアルコールの血中濃度が上がると食欲が増すので、いつもよりも多く食べてしまうから。

もうひとつは、アルコールが体内に入るとそちらの代謝が優先されてしまうので、一緒に食べる糖質や脂質といったハイカロリーなものが脂肪に変わりやすくなるんです。

──食欲が増す上に、脂肪がつきやすくなるってことですね……。飲み会が続いても太らないようにする方法ってあるんでしょうか?

高杉:ありますよ! 一番重要なのは、お酒を飲む時の食べ方です。あとは、飲み会の前後にちょっとしたことに気をつけるだけでもだいぶ違ってきます。実際に私もやっている、太りにくいコツをお教えしますね。

飲み会の前にやっておきたい3つのこと

高杉保美
お酒を飲むと太りやすいのはなぜか、その理由をわかりやすく教えてくれた高杉さん。とても勉強になりました。

高杉:飲み会の前にやっておくこととして、おすすめが3つあります。それは、「水をたくさん飲む」「乳製品をとる」「ビタミンBのサプリメントを普段の倍量飲む」の3つです。

──「水をたくさん飲む」のは、飲み会の最中は気をつけていますが、飲み会前から飲んでおいたほうがいいんですね。

高杉:水を最初にとっておいたほうが、お酒をダイレクトに入れるよりもアルコールの血中濃度が上がりにくくなるので、先に飲んでおいたほうがいいですね。

──なるほど。「乳製品をとる」というのは?

高杉:乳製品は胃に負担をかけにくくしてくれて、アルコールの吸収も穏やかになるんです。ヨーグルトや牛乳など飲んでおくといいですね。

──そうなんですね。水や乳製品はなんとなくイメージできましたが、「ビタミンBのサプリメントを普段の倍量飲む」というのは初めて聞きました。

高杉:アルコールを代謝する際には、ビタミンやミネラルがかなり消耗されるので、日常の量だと絶対に足りなくなるんです。ビタミンB群は、過剰に摂取しても排出されるので、万が一多く取りすぎてしまっても過剰症にはなりません。なので、私は飲み会の前には普段の倍量のサプリをとるようにしています。

サラダはマスト! メニューは焼き鳥がおすすめ

高杉保美
高杉さんの説明は、ポイントだけをわかりやすく伝えてくれるので知識がなくても理解できる。

──飲み会の最中は、どんなことに気をつけたらいいんでしょうか。

高杉:最初に、サラダなどを食べて食物繊維をしっかり取るのが大事です。食物繊維は脂質や糖質の吸収を抑制する働きがあります。

──コースだと最初にサラダが出てくることも多いですよね。食べる順番に意味があったんですね。

高杉:あとは、お肉を食べましょう。お肉には、たんぱく質だけでなく、ビタミン、ミネラルも多く含まれています。焼き鳥、特に内臓系はおすすめです。栄養価も高いので、アルコールの分解によって不足しがちな栄養素を補ってくれます。タレには砂糖がたくさん含まれているので、塩を選んでいただくのがいいです。

──逆に避けたほうがいい食べ物は何ですか。

高杉:できれば揚げ物は食べないほうがいいですね。お肉でもお魚でも、グリルしたものであれば大丈夫です。あとは、お米や麺類などの炭水化物も避けていただいたほうがいいです。

──シメの雑炊とか麺とか、良くないんだろうなと思いながらつい食べてしまってました。しかも、だいたい遅い時間に出てきますよね……。

高杉:食べるとしても、なるべく20時〜21時くらいまでに食事を終わらせておいたほうがいいですね。寝るまでに消化しきれないと、やはり太りやすくなってしまうので。遅い時間まで飲み会が続く場合は、ナッツや冷奴、枝豆などの軽いおつまみにとどめたほうがいいです。

──みんなが飲んで食べてる時に一人だけというのはつらそうですね。

高杉:幹事を引き受けて、太りにくいメニューのコースで、21時頃までに食事が終わるようにセッティングするというのはどうですか? 感謝もされて太らないし、一石二鳥かもしれませんよ。

──なるほど!

飲んだ翌日の食事にも注意が必要

高杉保美
飲んだ後のカップラーメンについて、「それはダメですね」と優しくダメ出しをいただきました。

──飲み会のあとについコンビニで何か買って食べたくなってしまいます。特にカップラーメンが気になってしまって……。

高杉:それはダメですね。お酒を飲んだあとは代謝が下がっているので、すごく太りやすい状態なんです。本来はお腹をからっぽにしてから寝るのが一番なんですが、どうしても何か食べたくなったら、お味噌汁や野菜スープなど、消化にいい汁物をとっていただくのがいいかと思います。

──ラーメンはさすがによくないな、と思って最近は春雨ヌードルを食べてるんですが、これは大丈夫ですか。

高杉:春雨は一見ヘルシーに見えるんですけど、あれもでんぷんでできていて糖質なので、あまり良くないですね。

──じゃあ麺はあきらめます……。

高杉:あと、飲んだ翌日も代謝が下がっていて太りやすい状態なので、翌日の食事にも気をつけたほうがいいです。

──え、そうなんですか? まったく気にせずに食べたいものを食べてました……。

高杉:炭水化物や糖質は控えたほうがいいですね。あとは、お水を多めに取ったり、サプリメントを多めにとる、というのもやっておくといいと思います。

──次回からは、飲み会の前〜翌日まで気をつけたいと思います。

高杉:お水を飲むとかサラダを最初に食べるとか、ちょっとしたことに気をつけるだけで変わってきますから、ぜひ試してみてくださいね。

──ありがとうございました!

高杉保美(たかすぎ・ほみ)

管理栄養士。業界最大手プライベートジムで2,000人以上のカウンセリング、栄養指導を実施。東急スポーツoasisで元インテルの長友佑都選手とコラボレーションしたダイエットプログラム「NAGATOMO Method」の食事プログラムの作成を行う。現在は、ダイエット、アンチエイジング、脳活性などの分野でセミナー講師、個別栄養指導をメインに活動中。自身も管理栄養士を取得後に半年間でマイナス15kgのダイエットに成功している。

Instagram:homi1112

Twitter:@homi_takasugi

オフィシャルブログ:美活Life

取材・文/中村英里(@2erire7
撮影/黒澤宏昭