14日過ぎた場合は? 退職後の国民年金の手続き徹底解説

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退職したら、その翌日から14日以内に厚生年金から国民年金への切り替えをしなければなりません。

退職後の国民年金の切り替えの意味やその方法について解説します。

退職後の進路別、国民年金の切り替えは必要?

すぐには働かない、扶養に入る、すぐに転職する……会社を退職してからの状況別に、取るべき行動についてご紹介します。

概要を以下の図で確認の上、それぞれの詳細をご覧ください。

「退職後の進路別、国民年金への切り替えは?」退職後、すぐには働かない→切り替え手続きは必要。月の途中で退職し翌月1日に入社する→切り替え手続きは必要。家族の扶養に入る→扶養の手続きが必要。1日もブランクなく次の会社に入社する→切り替え手続きは不要。

退職後、すぐには働かない場合

退職後、すぐには働かない場合、国民年金への切り替え手続きを必ず行います。なぜなら、国が定めた年金制度により、日本国民は厚生年金か国民年金のどちらかに必ず加入していなければならないからです。

※具体的な手続きの手順についてはこちら→切り替えの手続き徹底解説【期限・必要なもの・手順】

月の途中で退社して、翌月1日に入社する場合

退社した月の国民年金の支払い義務が発生するため、国民年金への切り替え手続きを必ず行わなければなりません。なぜなら、国民年金は月末時点での加入状況に応じて保険料を支払うからです。

(例)7月25日付けで退職し、8月1日から新しい会社に就職した場合

下図のように数日しか退職期間がない場合も、7月分は国民年金を支払わなければならないため、国民年金の加入手続きは必要です。

前職の厚生年金の資格喪失日は7月25日、新しい会社の厚生年金の加入日は8月1日となります。したがって、7月末時点では国民年金に加入、8月末時点では厚生年金に加入していることになるので、退職後すぐに新たな会社で厚生年金に入るから手続きはいらないというのは間違いです。

「国民年金へ切り替わるタイミング~月の途中で退職し、翌月1日に入社するタイミング~」を表した図

※参考:会社を退職した時の国民年金の手続き-日本年金機構

なお、退職後は厚生年金を継続することはできません。社会保険のうち、健康保険は退職後も任意継続で加入し続けることができますが、厚生年金は国民年金に切り替える必要があります。

家族の扶養に入る場合

厚生年金に加入している配偶者(会社員や公務員)がいる場合、今後の年収が130万円未満なら扶養に入ることができます

配偶者の会社で手続きを行ってくれるので、会社の年金担当者に問い合わせて必要書類を提出しましょう。ただし、配偶者が厚生年金から国民年金に切り替わるときは扶養から外れることになり、国民年金の切り替え手続きが必要になるので注意してください。

1日もブランクなく次の会社に入社する場合

退職日の翌日に転職先に入社して厚生年金に再加入する場合は、国民年金の手続きをする必要はありません。この場合は厚生年金に加入し続けたことになり、国民年金に加入する期間は発生しないためです。

切り替えの手続き徹底解説【期限・必要なもの・手順】

期限から必要なもの、手順まで、厚生年金から国民年金への切り替えをするにあたって必要な知識をまとめてご紹介します。

手続きの期限は退職の14日後まで

原則として、退職後は退職日の翌日から14日以内に国民年金の加入手続きをしなければいけません。その期間を過ぎても数ヶ月後に届く督促状を無視しない限り、罰則はありませんが、できるだけ速やかに行いましょう

実際のところ、以前の職場から離職票が届くのに時間がかかり、期限内に手続きを行うのが難しいこともあります。特にお盆休みや年末年始を挟むと、離職票が届くまでに1ヶ月以上かかることもありますが、その場合も罰則はありません。

手続きに必要なもの 

手続きに必要なものは以下の通りです。

  • 年金手帳、または基礎年金番号通知書
  • 退職日が証明できるもの(離職票、健康保険資格喪失証明書、退職証明書など)
  • 身分証明書(運転免許証など)
  • 印鑑

手続きは市役所・町村役場で行う

国民年金への切り替え手続きは、住んでいる地域の市役所、区役所、役場で行います。国民年金の窓口で厚生年金から国民年金へ切り替えたいことを申し出ると、その場で手続きが行われます。

国民年金保険料の月額は? 

国民年金の保険料は月額制となっており、2018年度(2018年4月1日~2019年3月31日まで)は月額1万6,340円です。この金額は、物価や賃金の伸びに合わせて、日本年金機構により毎年見直されます。

国民年金は厚生年金と同じく月末時点での加入状況に応じて保険料が課される仕組みで、納付対象月の翌月末に支払います。

※参考:国民年金保険料の額は、どのようにして決まるのか?-日本年金機構

手続きの手順 

退職後行うべき、具体的な国民年金への切り替え手続きの流れは以下の通り。

「国民年金への切り替え手続き手順」(1)退職日に離職票をもらう、もしくは退職後に会社から届く(2)市役所・町村役場の窓口で切り替えを申し出る(3)その場で手続きが完了(4)後日、国民年金保険料の納付書が届く(5)納付書に記載された保険料を支払う

離職票は国民年金及び健康保険の切り替えに必要な書類のひとつです。

ただ、失業保険などの手続きで先にハローワークに離職票を提出すると回収されてしまうため、国民年金の切り替えを行った後に失業保険などの手続きを進めるとスムーズです。

なお、すでに回収されてしまった場合でも、離職票を渡した後にハローワークで発行される雇用保険受給資格者証で国民年金の手続きをすることができます。

国民年金の切り替えをせずに14日過ぎたらどうすれば良い?

国民年金への切り替えをしないまま、退職後の翌日から14日過ぎてしまったらどうしたらいいのでしょうか。その後の対応の仕方についてご説明します。

退職から14日過ぎたとしても手続きできる 

退職後14日過ぎてしまっても国民年金の切り替えを行うことはできます。もし離職票がなかなか届かずに手続きが遅れたのであれば、役所の窓口でその旨を伝えれば問題ありません

手続きしなくても国民年金保険料の納付書が届く?

国民年金の切り替えをしなくても、退職後数ヶ月すると未納分の納付書(国民年金保険料納付案内書)が送られてきます。年金制度では、日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人は必ず厚生年金か国民年金に加入しなければならないとされており、会社が厚生年金の喪失手続きをすれば強制的に国民年金に加入したことになるからです。

手続きをしていないから保険料を払わなくてもいい、というわけではありません。

納付書が届いたら期限内に保険料を払う

国民年金の納付書が届いたら、必ず期限内に保険料を支払ってください。

期限内に納付しないと、未納扱いとなり将来の年金受給額に影響します。そのまま無視すれば催告状や督促状が届いて延滞金が発生することもあります。最悪の場合は財産差し押さえの可能性もあるので気を付けましょう。

国民年金の免除に関する手続き

国民年金には免除という制度があり、承認されるためには手続きが必要です。その方法についてご説明します。

国民年金保険料を免除される制度がある

国民年金は、経済状況によっては保険料の支払いが免除になります。もし支払いが難しい場合は、免除制度を利用して未納期間が発生しないようにしてください。

老齢年金を受け取るためには、保険料納付済期間が原則として10年以上必要です。未納のままでいると将来的に年金が受け取れなくなる可能性があります。

免除が受けられる条件 

所得が少なく、本人・世帯主・配偶者の前年所得が一定額以下の場合や失業した場合には、国民年金保険料を納めることが経済的に困難と認められます。免除される額はそれぞれの経済状況によって異なり、全額、4分の3、半額、4分の1となります。

市役所・市町村役場、もしくは日本年金機構(年金事務所)に申請書を提出し、承認が受けられると保険料の納付が免除になります。まずは最寄りの役所で相談してみましょう。

また、納付が猶予される制度もあります。20歳から50歳未満の方で本人・配偶者の前年所得が一定額以下の場合、本人が申請書を提出し承認が受けられると、保険料の納付が猶予されます。

国民年金保険料で知っておくと役立つこと

国民年金の保険料について、知って役立つ情報をご紹介します。

支払い方法は4種類から選ぶことができる 

保険料の支払い方法は、現金口座振替クレジットカード電子納付4つから選択できます。

現金の場合、通常納付書にて市区町村役所・役場の国民年金窓口のほか、全国の銀行・郵便局、農協、漁協、信用組合、信用金庫、労働金庫やコンビニエンスストアでも納めることができます。

また、口座振替やクレジットカードでの支払いであれば、納め忘れを防ぐことが可能です。利用する場合は、年金事務所の窓口へ直接足を運ぶか、国民年金機構のホームページから申出書をプリントアウトして郵送で申し込みをしてください。

電子納付はさらにお手軽で、パソコンやスマートフォン、ATMを使っていつでもどこでも支払いを済ませることができます。詳細については納付サービス「ペイジー」のサイトをご覧ください。

保険料を前納すると割引される

保険料をまとめて前払いすることで、支払う期間により保険料が割引されます。期間は2年度分・1年度分・6ヶ月分の3つから選択が可能です。口座振替の場合だと最大で1万5,000円以上割引されるので、保険料を節約したい人は前納を活用しましょう。

「平成30年度、国民年金の口座振替割引額」<前納の場合>1回あたりの納付額:割引額。2年前納→37万7,350円:1万5,650円。1年前前納→19万1,970円:4,110円。6ヶ月前納→9万6,930円:1,110円。<早割りの場合>1回あたりの納付額:割引額。当月末振替→1万6,290円:50円。<通常払い>1回あたりの納付額:割引額。翌月末振替→1万6,340円:なし。

※参考:国民年金前納割引制度(口座振替 前納)-日本年金機構

まとめ

国民年金の切り替えが必要かどうかは、退職時に必ず確認しましょう。

転職する場合でも、退職から入社までに1日でも空白があると国民年金の手続きが必要です。忘れないようにしましょう。

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