正社員は厳しい? 40代女性の転職事情|志望動機と面接テク

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40代女性の転職は求人数が少ない上、育児・介護との両立やブランクからの復帰など複雑な事情が重なって難しくなりがち。

転職を成功させるためのポイントや、志望動機の作成方法、面接で使える模範回答を紹介します。

※40代の一般的な転職については、「40代の転職で成功するための5ステップ」をご覧ください。

40代女性が転職で直面する3つの壁

40代の女性が転職を考えた場合、ネックになりがちなのが子ども」「介護」「ブランクの3つの壁。特に面接では採否への影響が気になって、どこまで正直に応えるべきか悩んでしまう方も多いはず。

しかし、仕事への影響を最小限に抑える対策を伝えられれば、これらのデメリットを自己アピールにつなげることも可能です。模範解答のポイントを押さえておきましょう。

子どもがいる人はサポート体制があることを伝える

まずは育児に関するサポート体制を整えていることをアピールし、仕事への影響を極力避ける姿勢を見せましょう。主婦の多い職場では急な早退や欠勤に柔軟に対応してくれるところもありますが、面接の段階からその制度に甘えるような発言は印象が良くありません。

ただし、嘘は絶対にNG。働き始めたあとで自分の首を締めることになりかねません。

(例)子どもがいる人はサポート体制があることを伝える。面接官「働いている間、お子さんはどうする予定ですか?病気になったときはどうしますか?」応募者「19時までなら延長保育を依頼します。子どもが体調を崩したら病院保育を利用する予定です。」

介護をしている人は対応可能な範囲を提示する

介護も育児と同じく、「業務に対応すること」を前提に回答します。両親・義両親が健在な場合でも、介護問題に直面したシーンを想定して業務への影響を説明しましょう。

「今はまだ考えていません」「そのときは臨機応変に対応したいです」など、不明瞭・抽象的な回答は避け、具体的に説明してください。

(例)介護をしている人は対応可能な範囲を提示。面接官「ご両親の介護は必要ですか?」応募者①介護をしている場合「義母が介護施設に通っており、急な土日出勤は難しいかもしれません。事前に知らせて頂ければ他の介護サービスを利用しますので、出勤も可能です。」②介護をしていない場合「両親ともに健在で、私の兄夫婦と同居しています。万一介護が必要になった場合は業務に支障のない範囲でサポートに回る予定です。」

ブランクがある人は休職中の取り組みをアピールする

この質問についてはブランクの理由とその期間の取り組みを説明しましょう。

女性の場合、出産や育児によってブランクがある人は珍しくありません。重要なのは、ブランク期間にも「働く意志」を持ってスキルアップや自己啓発に努めてきたかどうかという点です。資格やセミナー参加の経験は志望動機の説得力を高める材料になります。

また、生活面・運動面での取り組みをアピールすることも有効です。働く意志を持って転職活動に取り組んでいたことを伝えましょう。

(例)ブランクがある人は、休職中の取り組みをアピール。面接官「離職期間が長いようですが、何をされていましたか?」応募者①出産・子育てをしていた場合「出産のため退職しました。子育てをする傍ら、復職を目指して〇〇に関する本を月3冊ペースで読み、学習を重ねてきました。」②転職活動が長引いてしまった場合「転職活動が、思いの外長引いてしまいましたが、朝は6時半に起き30分ジョギングするなど、すぐ復職できるように規則正しい生活を心がけていました。」

仕事と家庭を両立できる? 入社前に確認すべきポイント

仕事と家庭を両立するためには、働く女性に優しい企業を選ぶことも大切です。特に、女性管理職の有無や有給休暇の取得率は確認しておきたいポイント。

ただし、面接の段階で休暇や福利厚生の質問をすると「仕事よりも休みを優先する人なのか」と捉えられ、マイナス評価につながることもあります。面接前に調査するか、内定後に尋ねてみると良いでしょう。

女性管理職がいるか

女性管理職の有無は、女性が働きやすい会社を選ぶ一つの指標です。「私と同年代の女性はどのようなポジションで、どのような仕事を任されていますか?」と質問すれば、その会社における女性の扱いをさり気なく把握できます。

有給休暇の取得率は高いか

有給の取得率は業界によって差がありますが、平均は48.7%厚生労働省「平成28年度就労条件総合調査」)となっています。例えば10日間の有給休暇があれば、平均して4~5日の休暇を取得できる計算です。これより取得率が低い企業は、休みにくくワークライフバランスを保つのが難しい可能性があります。

履歴書&面接に!自己PRのポイント

履歴書や面接での自己PRは、採否を左右する重要なポイントです。40代は即戦力としての能力に加えてマネジメント経験などをアピールすると、他者との差別化がしやすくなります。

ここでは女性に人気の事務職・経理職に加え、未経験の職種に応募する場合のアピールポイントの書き方を紹介します。

「40代女性の自己PRポイントポイント」事務職:マネジメント・後輩育成指導経験や業務改善への取り組み。経理職:応募先企業が求める能力を分析し、それに合う専門性をアピール。未経験職種:マネジメント経験。

事務職ではマネジメント力や業務改善経験などをアピール

40代の事務職は、第一線で活躍できる迅速な事務処理能力が求められます。それに加えてマネジメント力や業務改善への取り組み、後輩の育成指導など、40代ならではの経験があれば大きなアドバンテージになります。

自己PRの際は「なぜ◯◯に取り組んだのか」「結果はどうだったのか」と、動機と功績をセットで説明すると効果的です。

また、「システム周りのトラブルに対応できる」「エクセルのマクロや関数を扱える」など、高度なパソコンスキルも事務職で歓迎される能力です。

経理職では高い専門性をアピール

経理職は、企業規模によってアピールすべきポイントが異なります。

中小企業では伝票整理から決算まで全ての経理関連業務を1人でこなし、総務と兼任するケースも少なくありません。一方、大企業の場合は経理部門の中でも出納や主計、財務など業務が細分化されており、職務を分担していることが多いようです。

さらに連結決算や有価証券報告書・財務諸表の作成など大企業独自の業務があり、高度なスキルが求められます。

まずは応募先の企業が経理職に求める能力を分析し、それに応えられるような経験をピックアップして志望動機や自己アピールに取り入れましょう。自分の経歴をアピールできそうな企業から応募先を選ぶのも一つの手です。

未経験の職種に応募する場合

40代で未経験の仕事に応募する場合、そのハードルは同職種に比べてぐんと高くなります。

内定を勝ち取るためには、40代ならではの強みであるマネジメント経験をアピールできるとベストです。この能力は未経験の職種でも生かせる貴重なスキルですから、管理職や後輩の育成・指導経験があれば、ぜひそのエピソードを取り上げてください。

40代女性の志望動機例

ここではキャリアを活かす場合と未経験の職種に挑戦する場合の2種類に分けて、40代女性の志望動機の例文を紹介します。志望動機の書き方については「履歴書の志望動機|最速で書く方法と受かる書き方」をご覧ください。

キャリアを生かした転職の場合

システムエンジニア → システムエンジニア(管理職)を希望しているRさん

私は前職で業務用パッケージソフトの開発に取り組んでおりました。そこで貴社が同じく業務用パッケージソフトを取り扱っていること、さらに今後需要が高まるであろうクラウドサービスに注力している点に魅力を感じております。

前社では複数のプロジェクトのグループリーダーを兼任するなどマネジメントに携わってきた経験もあります。職業柄女性の少ない職場だったので、部下に対して親身に指導する姿勢を周囲から「部門のお母さん役」と評価されたこともあります。

SEのスキルはもちろん、ぜひ管理職としての能力を発揮し、貴社の発展に寄与したいと考えております。よろしくお願いいたします。

未経験の職種に応募する場合

育児から復職し病院事務(パート)を希望しているYさん

貴院のホームページを拝見し、地域密着型で温かい医療を心掛けているその理念に共感したため志望いたします。

私は出産のため、6年前に前職を辞めました。しかし、人と関わる仕事にもう一度就きたいと思い、子どもを育てながらメディカルクラークの資格を取得しました。

病院事務は決して目立つ仕事ではありませんが、患者様と病院を繋ぐ架け橋であり、経営を支える重要な仕事だと考えております。

前職では営業を務めておりましたので、対人スキルやコミュニケーション能力には自信があります。特にクレーム対応は私の得意とするところです。丁寧なヒアリングとユーザー目線の対応を心がけ、最後にはお客様からお褒めの言葉をいただくこともありました。このスキルを生かし、円滑な病院運営に貢献したいと思います。

40代女性の転職はキャリアを生かす戦略がポイント

そもそも40代の転職は希望に合う求人が少ないため、成功が難しいといわれています。さらに、女性の場合は「子どもがいるから時短勤務したい」「休みを取りやすい職場が良い」などの条件が増えるため転職活動が難航しがちです。

転職を成功させるためには、自身のキャリアや経験を生かせる転職先を選ぶことが大切です。

「自身のキャリアを活かすためには」同業種・同職種への転職から検討する。転職して正社員になれる可能性は約5割と心にとめておく。資格よりも実績・経験をアピール。紹介予定派遣や正社員登用制度で正社員を目指す。

未経験はリスク有り! 40代女性の4割が「キャリアを生かした転職」を選択

40代の転職では、自身のキャリアを生かせる同業種・同職種の転職がおすすめです。この方法は自身のキャリアを適切に評価してもらえるため、採用の可能性が高まります。実際、リクルートワークス研究所「ワーキングパーソン調査2014」によると40代で転職した女性のうち4割は同業種に転職しています。

「未経験可」を掲げる企業は、考え方が柔軟で飲み込みも早い若年層を採用したいと考えていることがほとんどです。さらに未経験の仕事はキャリアが途切れるため、給与が大幅にダウンするデメリットがあります。

40代女性の約5割が非正規雇用……正社員になれる可能性は?

平成27年度の「国民生活基礎調査(厚生労働省)」を元に計算すると、40~44歳で働いている女性のうち非正規雇用は49.6%。45~49歳になるとその割合は52.6%にまで上昇します。このデータから、40代女性の約5割が非正規で働いていることが分かります。

一方で40代男性のうち非正規雇用で働く人は1割未満ですから、その差は歴然です。女性は結婚や出産を機に退職したのちパートなどで働く人が多いため、女性の非正規雇用の割合が高くなっていると考えられます。

40代女性が転職して正社員になれる可能性は決して高くありません。現在正社員で働いているなら、そのポジションはとても貴重なものです。なぜ転職したいのか、異動希望では対応できないのか、自身のキャリアについて冷静に考えてみる必要があります。

選考では資格より実績・経験が優先される

「選考で少しでも有利になりたい」と、何らかの資格取得を目指す方は少なくありません。しかし、40代の転職では資格よりも実績や経験が優先して評価されます。

例えば、「Photoshopの資格を持つデザイナー志望の人(未経験)」よりも「資格は持たないがその道10年のデザイナー」の方が選考試験での評価は高く、採用されやすいのが現実です。40代の転職において、資格は特別有利な条件にはならないと考えておきましょう。

紹介予定派遣や正社員登用制度から正社員を目指す手も

正社員を目指しているものの、どうしても理想の条件での転職が難しい場合は、パートや派遣社員として入社し正社員にキャリアアップする方法もあります。「紹介予定派遣」での入社や、「正社員登用制度」を設けている企業を検討しましょう。

紹介予定派遣とは、派遣期間が終わった後に派遣先の企業の社員になることを前提とした雇用形態です。詳しくはこちらをご覧ください。

正社員登用制度とは、一定の条件を満たすことでパート・派遣社員などの雇用形態から正社員に転換できる制度です。企業が独自に定める制度のため、登用の条件は企業で異なります。

ただし、中には人手を集めるために「正社員登用制度」を掲げているだけの悪質な企業も存在します。まずは面接などで制度の運用や実績について尋ねてみましょう。

40代女性が良い求人情報を見つけるためには

世の中にはたくさんの転職サイトがありますが、そのサービスごとに得意とする分野やターゲットは異なります。中でも転職サイトは取り扱う求人数が豊富なため、求人情報が少なくなりがちな40代の転職には最適です。

ここでは40代女性におすすめの転職サイトを紹介します。

※求人数は2017年10月25日調べ

  • 日経WOMANキャリア
    求人数:21,076件
    対応地域:全国
    日経ホールディングスが運営する女性向け転職サイトです。日経ウーマンキャリアと提携するマイナビエージェント、パソナキャリアなどの人材紹介サービスにもあわせて登録すれば、転職サポートを受けることが可能です。
  • 女の転職@type
    求人数:1,589件
    対応地域:全国
    キャリアデザインセンターが運営する女性向け転職サイトです。職種・勤務地のほか、「働くママ在籍」「インセンティブが充実」「35歳以上も歓迎」などさまざまな軸から求人情報を検索できます。転職イベントやセミナーなどが開催されている点も魅力です。
  • [en]ウィメンズワーク
    求人数:1,795件(関東版)
    対応地域:全国(関東版・関西版・その他エリアで分岐)
    女性に人気のオフィスワーク求人に特化し、事務職や受付などの求人を豊富に取り揃えるエン・ジャパンが運営する女性向け転職サイトです。正社員、または正社員登用ありの求人情報のみを掲載しているため、正社員で転職を考えている方におすすめです。
  • RUN-WAY
    求人数:708件
    対応地域:東京・神奈川・埼玉・千葉
    アウローラが運営する女性向け転職サイトです。「未経験女性のための転職サイト」をうたっており、掲載されている求人の全てが未経験歓迎となっています。飲食・販売などの接客業を中心に、ITエンジニアや技術職などの求人も取り扱っています。今までのキャリアとは異なる仕事で頑張りたいという方におすすめです。
  • とらばーゆ
    求人数:5,213件
    対応地域:全国
    リクルートグループが運営する女性向け転職サイトです。正社員はもちろん、派遣社員やパートまで対応しています。転職ノウハウや先輩インタビューなど、働く女性に役立つ情報も多く揃えています。スマホアプリもあるため、スマートフォンで仕事を探すことも可能です。
  • しゅふJOB
    求人数:27,692件
    対応地域:全国
    ビースタイルが運営するパート・アルバイトの求人専門の主婦(夫)向け転職サイトです。最寄り駅や勤務時間帯など、詳細な条件から求人情報を検索できます。希望条件に近い求人が出た場合はメールで知らせてくれるため、育児をしながらでもスムーズな就職活動が可能です。扶養枠内で働きたいという方にはぴったりです。

まとめ

40代女性の転職は、育児・介護との両立やブランクでつまずきがちですが、しっかりと対策を練れば自己アピールにつなげることも可能です。業務改善やマネジメントの経験があればぜひ自己アピールに加えて、内定獲得を狙いましょう。

キャリアを生かせる仕事と自分にぴったりの雇用形態を選ぶことも大切です。

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