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ネットに集積された情報を独自技術で集合知化し整理 世界初のサービスを提供するサイトをつくる

株式会社マスチューン

(取材日 2008/02/06 )

「情報の価値」を具現化する技術

従来のウェブにおけるサービスやユーザー体験を超えた新しいウェブのあり方である「WEB2.0」という言葉が定着してきました。様々な概念を含んだ言葉ですが、インターネットと情報の関係でいえば、「送り手から受け手へ」の一方通行から、多くの人々の参加による「集合知の形成」へ…という進化を指すものと言われています。
それを象徴するものの一つが、「CGM(Consumer Generated Media)」でしょう。ブログポータル、SNS、クチコミサイト、Q&A、Wiki…など利用者が持ち寄った情報の集積そのものがコンテンツになっているサービスです。しかし、多くの人が参加するようになってくると、今度はその膨大で雑多な情報の中から、本当に有用な情報、価値ある情報を探し出すにはどうすればいいのか…という問題も現れてきます。

株式会社マスチューン
代表取締役社長
瓜生憲 氏

これを解決し、かつ、情報の価値を具現化する仕組みを提供するために、2006年7月に設立されたのが株式会社マスチューンです。同社の瓜生社長にお話をうかがいました。

「インターネットと最も親和性が高いのは何か。それは間違いなく情報です。インターネットを介することで情報は距離と時間の概念を無にすることができ、その価値を無限大に高めることができます。ただし、そのためには氾濫する情報の中から、真に価値ある情報をストレスなく取り出す仕組みが不可欠です。そこで私たちは、利用者が初めから整理された情報に接することができる技術を開発し、私たちにしかできないサービスを提供しています。

私どもの社名は、多くの人々(MASS)の情報を調和させる(TUNE)という意味の英語による造語ですが、人々の調和を図るという我々の想いを表しています」

この技術をビジネスに応用する第一弾として、同社が選択したのが金融。なかでも「株式市場」をテーマとすることでした。
「株価には、なぜこの値段なのか、という絶対的な根拠はありません。買いと売りのバランスで決まる株価は、市場参加者の多数決で成り立っているといえます。これはインターネットの集合知を生かすのにもっともふさわしい分野ではないでしょうか。

当社の『みんなの株式』は、2007年4月にオープンし、個人投資家同士が株式投資に関する自分の判断を含めた情報交換を行える情報サービスとして運営しています」(瓜生社長)

この『みんなの株式』には、情報交換のための日記やコミュニティといったSNSの基本的機能も備えられています。しかし、このサービスの本当に画期的な特性は別のところにあります。

多方面から注目される『みんなの株式』

個人投資家がもっとも知りたい情報は何でしょう。それはズバリ「この株は買い時なのか、売り時なのか」ということです。しかし、普通の情報交換サイトでは、どの情報が正しいのか、なかなか判断できません。
『みんなの株式』では、「みんかぶPicks」と 「みんかぶポートフォリオ」という、独自機能を開発・サービス提供しており、情報価値の具現化を図っています。

「みんかぶPicks」では、ユーザーが「買い」「売り」を結論とする判断を行い、そのユーザーの株価予想と実際の株価の動きを比較しており、精度が高い予想をするほどユーザーのポイントが高くなります。「みんかぶポートフォリオ」は、このポイントをはじめ、その他の参加者の投稿数など独自の係数によって注目度の高い銘柄の集合知を形成し、どの銘柄に「買い」「売り」の注目度が高くなっているのかを直感的に認識できるサービスです。利用者にはシンプルな結果だけを提供しますが、その背後では前述のマスチューン独自の集合知形成技術が動いています。

『みんなの株式』は、開設から1年で13万人を超える会員を獲得。すでに株式関係サイトでは日本最大級となっており、現在も着々と参加者を増やしています。

その独自性は多くの企業からも認められ、カブドットコム証券、マネックス証券とID連携しているほか、ヤフージャパンの「Yahoo!ファイナンス」、ソネットエンタテインメントやエキサイトにもコンテンツで連携をしています。また、テレビ東京ブロードバンドとのモバイル版の共同開発も進行しています。

「現在は、サイト上の広告スペースの販売が主な収益源ですが、今後はより質の高い情報を提供するという前提での課金や、データベースを使った様々なビジネス展開も企画しています」(瓜生社長)

2007年12月には、株式投資に関するブログを銘柄別に注目度の高いものからランキング表示する新サービス「株スポット」もリリース。こちらも情報をシステムによって整理し、その価値を高めるという同社のコンセプトに沿ったサービスとなっています。

自社サイトの開発はRuby(Ruby on Rails)で

マスチューンでは、『みんなの株式』のさらなるサービス強化、そして今後展開していく新しいサービスのための開発スタッフを募集しています。
エンジニアの主な業務は、自社サイトのシステム機能拡張・改善のための企画、開発。アプリケーション開発には、日本発のオブジェクト指向スクリプト言語でもある「Ruby」と、Webアプリケーションフレームワーク「Ruby on Rails」を利用しています。

Rubyによる本格的な開発経験のない方でも、数万人の会員を要するWebサイトをRubyで動かしていくという経験を積むこともできますし、まだRubyに興味があるだけの方でも、PHPやJavaによるシステム開発、またはWebフレームワークを用いた設計・開発経験をお持ちの方であれば十分戦力として活躍していただけるはずです。

現在マスチューンで活躍するエンジニア、Web開発者の皆さんに、同社での仕事のおもしろみ、やりがいをお聞きしてみました。

「世界でも先例のないビジネスモデル、サービス開発に関われる」
「まだ小さい会社なので、各部署の取りまとめや外部との折衝、実装、障害対応やメンテナンスなど、とにかく様々な業務が経験できる」
「企画段階から関わることができ、エンジニア発のアイデアも積極的にとりいれてもらえる」
「仕事の時間配分などは自己裁量にゆだねてもらえる」
「ベンチャーならではのスピード感、そして作り上げた時の達成感」
「金融の知識を身につけることができる、レベルアップできる」

…このような意見が多く聞かれました。現在、開発部門は社員5名+協力スタッフ5~10名といった陣容ですが、まだまだマンパワーが足りない状況です。

担当コンサルタントより

現在は『みんなの株式』という金融情報SNSが表に出ていますが、マスチューンのコアにあるのは、「情報を整理しその価値を高める」という独自技術を応用したビジネスです。ですから、今後は違う分野にも積極的に展開していく可能性があります。経営トップからスタッフまで、世界に通用する日本発のサービスをつくろう…という熱い思いを抱いた方々が集まっておられる企業だと思います。

2006年設立ですので、いわゆるベンチャー企業の範疇に入りますが、残業時間は月間40~80時間、休日出勤がある場合も月1~2日程度。純粋なスタートアップ期が過ぎ、安定的な成長軌道に入りつつあります。技術部門でもスタッフを増員して、よりゆとりのある勤務環境をめざしています。
社長とも机を並べて働けるというオープンかつフラットな社風であり、企業と共に成長していきたいという方にぜひおすすめしたいと思います。

(更新日 2008/08/01 )