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PPM分析にみる日本半導体産業界のポジショニング20年史

日本、アメリカ、そして韓国や台湾などのアジア勢がしのぎを削る半導体業界。世界のマーケットを舞台にどのような戦いが繰り広げられてきたのか。そして、その未来はどのように予測できるのか…。20年もの間、日米半導体業界の最前線でマーケティング分析を行ってきた石田正直氏にPPM分析の手法を用いて、半導体業界の激動の歴史と今後を大胆に予見して頂いた。

■石田正直氏 / プロフィール

大手外資半導体メーカーにて、各種の管理職業務を23年間に亘って歴任

  1. 1) 日本市場(顧客)向け半導体製造受託サービスビジネスモデルを企画・営業
  2. 2) 半導体製品製造に必要な原材料・製造装置関連の調達管理
  3. 3) 及び製造委託に伴う協業戦略立案と協業事業運営

1)の法人営業マーケテング業務においては、日本の電機メーカ大手と受託提携することで安定的な営業網確保を成功に導いた実績を持つ。 近年に於いては、競争優位性構築の為の業績査定プログラムの開発やその研修・運営をグローバルに組織横断的トレナーを主幹することで、弊社海外製造拠点、本社、サプライヤーとの良好なコミュニケーション基盤の構築に成功している。

PPM分析(Product Portfolio Management)とは

市場シェアと成長性から事業特性を分析し、将来の事業構成や重点を決めるマーケティング手法。 ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)により提唱された分析手法。事業や商品への経営資源配分の優先順位を検討する際に用いる。

PPM分析は

  • ■横軸は自社の市場シェア
  • ■縦軸は市場の成長性

という2軸のマトリックスとなり、左記図の通り

(1)スター・黄金期・花形(成長期)
利益・競争力は高いが、成長に資金が必要。
(2)金のなる木(成熟期)
利益が大きく、成長のための投資は必要でない。
(3)問題児(低迷期〜成長期)
収益性が低く、成長のために資金が必要。 スターになる可能性を含む状態。
(4)負け犬(低迷期)
市場成長率・シェアとも低く、利益が出ない状態。

の4つの象限で区分される。

特集目次

  1. 第一回 1980年代 日本の半導体業界の黄金期
  2. 第二回 1990年代 日本の半導体業界の低迷期
  3. 第三回 2000年代 世界の半導体業界が不景気に
  4. 第四回 ナノテク時代を迎えた半導体業界の今後を予見する