入社時の保険の手続き
「健康保険」の手続き
入社時の健康保険の手続きは、転職先の担当部署で行ってくれます。
転職先が決まっている場合、健康保険の手続きは健康保険証を以前の会社に返還するだけです。保険証は新しい転職先で再発行されます。
現在、国民健康保険に加入している場合は居住地管轄の市区町村役場で脱会手続きを行ってください。国民健康保険に加入している場合、脱退手続きをしないと国民健康保険をやめたことにはなりません。健康保険料が二重払いになってしまうこともありますので気をつけましょう。
「雇用保険」の手続き
雇用保険の手続きも特に書類などは必要ありません。退職時に受け取った雇用保険被保険者証を転職先の担当部署に提出します。紛失した場合はハローワークで再発行してもらえますので、問い合わせてみましょう。
念のため、転職先が雇用保険に加入しているかどうかも確認
雇用保険は、原則として従業員を雇っている事業所のすべてが加入しなければいけないことになっています。
しかし、まれに加入していない企業もあります。これは法令違反ですので、会社に雇用保険加入を求めることができます。万が一、直接交渉が難しい場合は、ハローワークで相談してみるとよいでしょう。
入社時の年金の手続き
再就職が決まっている場合には、転職先の担当部署へ年金手帳を提出するだけで、再び厚生年金の加入資格を取得する手続きをしてもらえます。国民年金に加入している場合も、厚生年金への種類の書き換えを一緒に行うことができます。
ただし、再就職が決まっていても気をつけたい点があります。厚生年金の加入はその月の最終日に会社に在籍していたかどうかで決まりますので、月末に会社に所属していない場合はいったん国民年金への切り替え手続きをしなければその月は空白期間になってしまいます。
また、退職した翌日から新しい会社で働きはじめる場合は、月末であっても国民年金への切り替えは不要です。例えば8月31日に退職し9月1日から新しい職場で働き始める場合、8月は前の会社の厚生年金に加入し、9月は新しい会社の厚生年金に加入していることになります。
退職から再就職までの期間が月末をまたがない場合は、月の末日が無職期間ではないという事になりますので不払いにはカウントされません。ただし、再就職までの期間に国民健康保険の加入手続きをとらないと、その期間は無保険の期間となり、もしもこの期間に病院等にかかれば医療費は100%自己負担となります。
入社時の税金の手続き
所得税の手続き
所得税は会社が計算し、給与から天引きされています。退職してしまうと今まで会社で代行してきたこの手続きができなくなってしまうため、自ら確定申告を行わなくてはなりません。
ただし、年内に再就職した場合は前の会社の分と合わせて転職先で年末調整を受けることができます。前の会社から退職時に受け取った、源泉徴収票を担当部署に提出してください。
住民税の手続き
住民税は会社を退職すると給与から天引きすることができなくなるため、本人が直接納付する方法になります。しかし、転職先が決まっている場合は「給与取得者異動届出書」を転職先の会社に転送してもらうことで引き続き住民税を給与から天引きすることができます。現在の会社の担当部署に書類を送付してもらえるように相談してみましょう。