転職を考えるITエンジニアの方々から注目の高い社内SE。しかし、その注目度の高さ比べて、その実情はあまり詳しく知られていません。
これは社内SEの「業務形態」や「求められる役割」が、企業規模などによって大きく異なることが理由の一つとしてあげることができます。
ここではそうした社内SEの「業務形態」と「求められる役割」を、企業規模・職務内容別にご紹介します。
理想を胸に、社内SEへ転職!けれど実際に勤め始めた方からは「システムトラブルの解決に時間を割かれ、メインのシステム開発に専念できない…」など、理想と現実にギャップを感じている例もあるようです。
後悔しない転職には、実態を見極めることが大切。やりがいや業務量など、様々な観点からSIerと社内SEを比較することで、社内SEの実態と、どのような人が社内SEに向いているのかをお答えします。
社内SEの採用ニーズは、リーマンショック以降長らく厳しい状況が続いていましたが、今ではだいぶ盛り返しています。
現在、Windows7へのOS切り替えや、クラウドを活用したインフラ対応のために、インフラ・サーバー系システム担当者の案件が増えつつあるからです。背景には、2014年のWindow XPサポートの終了を見越したOS移行や、しばらくの間システム投資を控えていた各社のシステム入れ替え、ERP導入ニーズなどが挙げられます。
また最近の求人の傾向といえるのが、若手の現場担当者を求める案件がほとんどという点です。以前はシニアクラスの求人も一定数出ていたのですが、それらの案件は充足した状態が続いており、現在ではスタッフレベルの求人がメインとなっています。 また、システムを自社内製化する傾向もあり、ベンダーコントロールよりも、自社内でご自身に作業を行っていただく求人が多いのも特徴です。背景にあるのはシステムのWeb化で、PHP、Java、Perlといったスキルが重宝されているようです。(2011年11月更新)
関西でも社内SEの募集は定期的に出ており、現場担当者を求める案件が大半という点も東京と同じです。
関西では業務システムのリプレイスに入っている企業が多いため、企業規模に関わらずアプリ系エンジニアを求める求人が多いのが特徴です。もちろん一部企業ではインフラに特化したエンジニアの募集も出ています。
企業側の求めるスキルがピンポイントで指定されるケースもあり、「業務システムのなかでも会計に強みを持つ方」や「SAPの導入経験者」、「大手企業向けの基盤構築経験がある方」などは評価される傾向にあります。
とはいえ、社内SEで最も必要とされるスキルは社内外の調整力や交渉力ですので、リーダーとしてプロジェクトを管理した経験をお持ちであれば企業からの評価は高くなります。また、自社内で開発を行う企業も増えているため、Java、C#、C++、PHP/Perlなどの開発経験があればリーダー経験は特に問わない、とったケースもあります。
社内SEの求人は基本的に採用枠が1名で、どの求人も応募が集中するため、常に情報収集のアンテナを張り、気になる求人があればすぐに応募することが必要です。仕事を続けながらご自身で情報収集・応募をするのは意外と労力がかかりますので、私たちコンサルタントにご相談いただきながら、効率的に転職先を見つけることをおすすめします。(2011年11月更新)