自分の成長を実感したいなら
コンサルタント
細野 由衣
他の職種に比べて、各業務のフローやノウハウを視覚化しやすい傾向にある経理職。そのため企業の求人も、常に「こんな業務経験を持っている方を欲している」と、具体的で明確です。 そのため入社後に任される仕事も、事前に告知されたものと大きな差が生じることは少なく、業務内容差に不満を感じにくいと言われています。 また業務範囲の拡大が、そのまま能力向上に比例するため、自分自身でも成長を実感しやすいことがあげられます。
経理職の求人に紹介会社が使われる理由
経理職の求人は欠員の補充など、募集枠が少ない傾向にあります。そのため求人広告には出稿せず、紹介会社を用いることが多くあります。また企業もコンサルタントが介在することで、お人柄などスキル以外の部分も知ることができるため、これも活用する理由のひとつとなっています。転職希望者にとっては、職務経験以外でアピールしたい点があれば、コンサルタントを通して伝えられるというメリットがあります。
経理職、注目の資格
メーカーなどへの転職を考えている方には、日商簿記2級の取得をお勧めします。メーカーで経理の実務経験がなくとも、原価計算の基本的な知識があることを証明できます。 また、経理職で役に立つその他の資格では公認会計士があげられます。これは監査やコンサルティングだけでなく、事業会社や金融機関でも求められはじめているため。このほか企業からの評価が高く、キャリアアップに特に意欲的な方へは税理士資格、MBA修士、米国CPAなどの資格取得をお勧めします。
経理職に向くのはこんな人!?
- 継続性がある
- 集中力がある
- 計画性がある
- 確認作業を怠らない
- 数字に苦手意識がない
このほか簿記二級以上、税理士、公認会計士、USCPAなどの資格をお持ちの方にお勧めです。
年齢相応のスキルって何?
「能力!スキル!経験!!」と言われても、はたして自分の年齢ではどの程度の能力を求められているのか、気になるところだと思います。
下記の図は、企業が一般的に求めるといわれている「年齢とスキルの相関」です。自分の能力を相対的に確認することは、転職に限らず、キャリアプランを描く際の参考となります。是非、ご確認ください。
【年代で判断】求められる経理職スキル一覧
23〜25歳
経理職未経験の転職が可能な年齢。簿記2級以上を所持していれば、採用の可能性は高まります。在職中の資格取得は熱意もアピールできるためお勧めです。
25〜28歳
未経験での転職は難しいでしょう。能力が具体的に求められ始め、中小企業では月次決算レベル程度、メーカーであれば原価計算程度が求められます。年次決算の補助経験があれば、なお有利となります。
28〜30代前半
殆どの求人で年次決算の経験を求められます。連結決算の経験や財務、管理会計の知識もあれば選択肢の多い転職となります。
30代後半〜
経理職における全業務の経験に加え、マネジメント経験が求められます。また、業界知識が備わっていることを求められるケースもあります。異業種転職では年収アップに繋がらない可能性もあります。
経理職 転職のヒント
日本企業の海外進出や、外資系企業の日本進出を受け、英語力を必要とする求人が増えています。企業によって基準に差はありますが、TOEICが700〜800点以上あれば、有効なアピール材料となります。 加えて、外資系企業は日系企業に比べて給与水準が高い傾向があり、年収アップを狙う方に特にお勧めです。また、英文会計やCPA、海外拠点の連結決算の経験があれば、高く評価されます。 英語に自信の無い方も、業務で養った経営的な視点をアピールすることで評価されることがあります。取り扱っている数値を元にした分析を行い、事業戦略・経営戦略への提言を行うことで、将来の幹部候補として迎えられる可能性もあります。