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【連載】本田勝裕 ーアラサーaround30世代へ贈るー

キャリアの悩み 解決します

【 Vol.4 】 孤立するなかれ

本田勝裕 −アラサーaround30世代へ贈る−キャリアの悩み解決します とは…

アラウンド30世代の皆さま、「俺も随分オトナになったな・・・」と感じること、多いのではないですか?
会社組織においては『若手層』ではなくなり、会社によってはマネージメント層へ本格仲間入り・・・私生活では結婚や、親の現役引退など「社会のなかでもポジショニングが変わってきたな・・・」と、オトナの重みを感じられているのでは?
このコラムは、そんなアラウンド30の皆さまへ贈るキャリアの悩み解決コラムです。
講師の本田勝裕氏は、学生・社会人のキャリア形成、企業の人材採用などのコンサルタントとして活躍中。
組織心理学「FFS理論」と、コーチングの最先端技術である「ソリューションフォーカスドアプローチ」をベースに、アラウンド30世代:オトナのキャリアの悩みを解決します。
社会責務やら、悩みやら、ついこの前まで頭を悩ませていた問題とはちょっと違う「いわゆるおとなの悩み」が出てきはじめたアラウンド30の皆さま・・・「楽スルナカレ、クルタノシモウ」!

孤立するなかれ

まいど〜!
「えらい土砂降りの不景気やなー」ってな話、今日もした?
あれ意味ないよな〜。

「今日は寒いですねー」ってな季節の挨拶と一緒。
英語で”How are you today? “I am fine, thank you. And you?”も一緒であんまり意味はない。

この際、「今日はポチャやね」「そうやな、フニョもあるけど」という意味不明な会話のほうがオモロイかもしれん。

アラサー諸君、経済の話でように(笑)。

意味ないものの一つにこれもある。

転職や仕事についての孤立

今回は悩めるアラサーの新米課長から届いた相談メールに答えてみるけど、「孤立」ほど意味のないもんはない。
なぜなら孤立して考えてみても、出てくる答えは昨日一人で悩んだ答えとニアリーイコール。
つまり前進せず、発展せず、覚悟にいたらず、ネガティブな方向に思考が進み、ただ一人ぼっちで狭い頭の中で思考停止しているに過ぎんわけや。
ところがこれ、僕もやってしまうんやな〜時々。

2月にスタートするポンタキャリアカレッジ、人集まるやろうか〜?
集まれへんかったらどないしょう。
誰も来なかったら拗ねようかな〜。
でも拗ねても解決せんから、寝てみようかな。アカンヤ〜ン!

そんなことを46歳のオッサン(中身はオカン)でもやるんやで。
これってね、完全に思考停止、機能不全、魑魅魍魎であるぞよ。

ほな孤立をやめて、どうしたらエエんや!
答えはシンプルやで。

相談せー。

ッゲってほど簡単やけど、事実やもん。
それでは早速、相談メールをご紹介しよう。
それに僕が意見やアドバイスを書いてみるから、参考してんか〜。

> ポンタさんはじめまして。

はじめまして、ガネーシャ、否、ポンタです。

> 私は東京都内の社員数700人の広告代理店に勤務する営業職の32歳のMです。
> 昨年4月にチームのリーダー(課長職)になり、面倒をみているメンバーが23人に
> なりました。
> そこでポンタさんに相談してみようと思い、メールを書いております。

Mさん、どないしたん?
なんでもどうぞ。恋はわからんけどな。ガハハ

> 昇進するまでは自分自身が下の立場なので、悩みであったり、判断に困ることは
> 色々と上司に相談し、判断を仰げました。責任も上司が取ってくれるという安心
> 感もありましたが、今は自分が上に立ち、予想外のトラブルに部下が巻き込まれ
> るなど、判断に迷うこともしばしばです。私自身も自分の会社(組織)に対する
> 疑問などを抱え込むようになりストレスがたまっています。

僕も30歳で課長職になったので、わかるな〜。
後輩じゃなくて部下がいるって、張り合いになるより負担に感じたな〜。

整理するとこういうことかな?
① 初めての管理職のマネージメント業務に戸惑ってる
② 部下の課題に対応できなくて困ってる
③ 課長職の理想的な姿と自分のあいだにズレを感じる
どうかな?

> また、役職がついたことにより、20代前半の同僚は「会社側の人間」として自分
> をみているため距離が大きくなったように感じられます。部下たちとの距離のと
> り方に悩みます。正直寂しい・・・なとも思います(笑)

これも激しく共感。
さて読者諸君、Mさんをどんなタイプの人だと思いますかな?

彼はね、人なつっこくて、部下の課題解決に適切な対処ができる課長でありたい願う、極めて「オカンな人」です。
でなければ「正直寂しい……」とは書かない。
立派な上司像がありながら、部下と一緒に課題解決したいという矛盾もあるんとちゃうか〜。

> 加えて、以前は正直自分の売上げだったり、自分自身のスキルについて悩む程
> 度でした。今は上記のマネージメントの問題や、部署全体についての課題など
> 以前と比較して悩む内容が重く、自分自身の問題だけではないため、気安く相談
> ができません。愚痴を言い合う同じ目線のメンバーもいないので(チームでは最
> 年長ですし・・・ポジションが指示する立場でもあります)、気持ちとしては孤立
> 感が増すばかり。上に立つとはそういうことなのでしょうか。これは皆、管理職
> 初心者が感じる通過儀礼みたいなものなのでしょうか。それともなにか解決策は > あるのでしょうか。

たしかに通過儀礼のようなもんやで。
会社での思春期みたいな微笑ましいもんや。
でも思春期の頃、皆一所懸命で必死であったように、M氏にとっては、いや、マネージメントへの道を歩み始めた人にとっては日々必死で立ち向かってる課題やもんな。ではM氏の解決策を何点か提示してみよう。
100万ほど方法があるんやけど、紙面の都合で3つに絞ろう。イッヒッヒ

① 理想スタイルではなく、自分スタイルの課長になる

第1回目の自己紹介で紹介した組織心理学「FFS理論」のカテゴリーでいうと、Mさんの個性タイプは、頑固なまでの強いリーダーシップを発揮するLM型(リーダーシップ・率先垂範タイプ)ではなく、部下の課題に一緒に取り組んでいこうとする柔軟なマネージメント能力を発揮するML型(マネージメント・改善支援タイプ)か、TG型(タグボート型・偵察先導タイプ)なのではないかな?
FFS理論の詳細と活用方法は次回の原稿で書くことにするけど、上記3つのタイプの他にAN型(アンカー・徹底堅守タイプ)を加えた4タイプ分類でその人らしさを見極めていく。今回の相談メールのように、文面を読み分析していくと多少の想像は立つわけね。もちろん僕の場合これを徹底的に学んできたので、ポンタキャリアカレッジなどで初めて人に会うと、FFS理論に基づいた観察をするから、相手がどのタイプなのか言い当てることが多い。どや、おもろそうやろ〜。
話を戻そう。もちろんMさんの先輩には理想的な上司とダメバカな上司の2種類がいることやろう。そして理想的な上司に自分も近づこうと考えるのは悪いことではない。
しかし人にはそれぞれ持ち合わせた良さがある。であれば、自分の良さを活かした役割を果たすことが自分らしく現実的なのではないやろうか?
23人も部下がいてたら、可愛い奴もおるし、生意気なのもいるやろう。でもM氏はそれぞれの良さに気づいてもいるはず。その良さを活かしてやるように、自分の良さをもっと活かした課長になってみてはどうかな?
いつか、君の部下が君を理想のモデルにするかもしれんで〜。
これを組織心理学的にいうと「個人と組織の最適化」というんやで〜。

② 「かまって、かまって〜」と部下に叫べ

「管理職は動いてはいかん」というアホな一般論がある。部下は自分の机の前に呼び出すものというアホラシイ一つの価値観の押しつけ。そんなアホなパターンは捨てて、どんどん自分から部下に近づいていけ。大体アラサーでもアラフォーでもアラフィフでも「最近の若者はなにを考えてるのかわからん」というアホがおるけど、それは「なにを考えてるの〜?」と訊ねず「なんでこんなことをするんだぁ〜!」と叱咤激励ではなく叱咤罵倒しているツマラン奴に多い。
Mさん、君が寂しいのであれば「寂しいから昼飯つきあってよ」って言えばいい。部下が楽しそうな会話をしてたら「かまって、かまって〜」と言えばよし。
カッコエエ課長になれなくても、カワイイ課長になれる。

③ 君の組織も会社も知らん人に相談せー

僕は同じマスコミでも出版社にいた。広告代理店は大小問わず取引先ではあったけど、勤めたことがない。ましてやM氏の会社がどこかなんて知る由もない。だから無責任にアドバイスができる。この「無責任に」とは言い換えると「自由に」であり「常識を知らずに」「規制なく」「予定調和を知らずに」といえる。
そういう仲間はおらんかな?そういう仲間に相談すると、業界の常識なんぞに、企業の常識なんぞにとらわれない発想と解決策のヒントが得られることがある。
そもそも広告の仕事ではよく、アイデアが求められるやろう。あれと一緒。そのヒントを狭い会社のなかに求めてないで外に出ておいで。

もし本気で解決策を探したかったらポンタキャリアカレッジにおいで。2月から東京・大阪で第3期をスタートするで。バラバラの業界の異なる立場の連中が利害関係なく集まり課題解決に向かう姿は、ほんまに微笑ましくクルタノシイ。なぜか都会にはそういう場がなさすぎる。 詳細はこちらからどうぞ。

孤立はキャリアの最大の敵である

わかったかな〜?Mさん、そしてアラサー諸君。

こうしてMさんのメール相談に答えてみた。
こういう相談にのれるのは、中身オカンの僕としてはサイコーに嬉しい。
また誰か相談してくれるかな〜。

それからもう一つ。
今回はまだFFS理論の背景を説明してないし、読んでいても自分にはフィットせんな〜という人もいたやろう。

よって次回の原稿は、個人と組織の最適化を目指す方法をいくつか提示していくからね〜。

ほな、僕は原稿を仕上げたご褒美にビール飲んでくるわ。
ごきげんさ〜ん♪

本田 勝裕
キャリア・コンサルタント。有限会社ポンタオフィス代表取締役。
就職、創業、進学をテーマにしたコンサルタント。1962年生まれ。神戸在住。1985年甲南大学経営学部経営学科卒業。同年、(株)学生援護会に入社し、11年間『an』の編集及び企画業務に携わる。また、学生・OL向けのイベント、セミナーもプロデュース。同社退社後、(株)クリエテ関西(あまから手帖版元)で広告企画部長を経て、1997年1月にキャリア・コンサルタントとして独立。
現在は、企業や学生を対象に講演及び執筆活動を行っている。また、キャリア支援ホームページ「ポンタのキャリアゼミナール」やメーリングリストを主宰。授業・講演実績約506本(90分単位)、コラム執筆約100本、本出版1冊(すべて2009年実績)。社会人、学生がお互いに学びあう学校、ポンタキャリアカレッジも主催。 自分と組織の関係性、コミュニケーション能力、自分マーケティング能力などについてのセミナーが反響をよんでいる。

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