【 Vol.16 】 自分スタンダード・リーダーシップ論4
<質問スキルUPで目指せミラクル課長!>
アラウンド30世代の皆さま、「俺も随分オトナになったな・・・」と感じること、多いのではないですか?
会社組織においては『若手層』ではなくなり、会社によってはマネージメント層へ本格仲間入り・・・私生活では結婚や、親の現役引退など「社会のなかでもポジショニングが変わってきたな・・・」と、オトナの重みを感じられているのでは?
このコラムは、そんなアラウンド30の皆さまへ贈るキャリアの悩み解決コラムです。
講師の本田勝裕氏は、学生・社会人のキャリア形成、企業の人材採用などのコンサルタントとして活躍中。
組織心理学「FFS理論」と、コーチングの最先端技術である「ソリューションフォーカスドアプローチ」をベースに、アラウンド30世代:オトナのキャリアの悩みを解決します。
社会責務やら、悩みやら、ついこの前まで頭を悩ませていた問題とはちょっと違う「いわゆるおとなの悩み」が出てきはじめたアラウンド30の皆さま・・・「楽スルナカレ、クルタノシモウ」!
まいど。
世の中のシケ具合といえば、すごいね〜。
まるで世の中にカビが生えたように、厳しい世相が続いてる。
ボーナスだって「あればまだまし」みたいな業界もあれば、
「20年前に戻りました」というのが平均だともいう。
あ〜ん、シケシケや〜ん!でござる。
「誰かウルトラマンよんできて、ミラクル光線で不況をやっつけて〜!」
と叫んでも、ウルトラマンはやってこないしね〜。
でもね、そのウルトラマンになれるのよ、あ・な・た が。
不況をやっつけるミラクル光線、それは・・・仲間の悩みを吹き飛ばす、良質の質問なのだ。
つまり君が、シケた部下や同僚、それから自分自身を前向きにする質問力を身につけて、
「あり得ない質問魔」になればいいのよ。
例えばこういう質問の書いてあるカードがある。
これは誰か部下や同僚で悩んでいる仲間に使ってもいいけど、
ここでは自分に問いかけてみてごらん。
今日この後あなたは用事を済ませて家に帰っていろいろすべきことを終えたら、ふとんに入って寝ますよね。で、あなたが寝ている間に奇跡が起こったと想像してください。
そして全てあなたが期待していたようになったとします。 どんなことが今までと違ってくるでしょう?
もちろんこれは原稿やから、僕に答えなくていいよ。
でも考えてみて。
なにか想像できる?
<考え中♪>
<なにか想像できるまで、スクロールしないでね♪>
では想像というか、空想というか、妄想というか、アイデアというかが浮かんだところで、
さっきの質問カードの正体、この「ミラクルクエスチョン」について説明しよう。
このカードは、ランダム・アクセス・カードといって、
スイス人の友達でビジネス・コーチのドミニク・ゴダット氏が作った50枚のカードの一枚。
下の写真が去年ドイツのケルンのソリューションフォーカスの大会で会った時に撮った写真。
なんだか「エエ奴やな〜」って伝わるやろうか?
顔に「エエ奴」って書いてあるからよー見てみ。ウソ♪ |
このカードには他にもいろんなソリューションフォーカスをベースにした言葉があって、
仲間にも使えるが、自分への問いかけにも使えるという代物。
実はねー、僕はこれに本当に助けられてる。
自分で仕事上のことで塞ぎこんでる時に、
これを新幹線や飛行機やホテルの部屋で読みながら、
次のステップに進もうとしてることが多々あるねん。
例えばコレなんかも相当、心が楽になるミラクルカード。
この状況が単なるゲームだと考えると、次の一手は何ですか?
人は悩んでしまうと、その状態を「どうしようもないこと」と封じ込めてしまう。
そんな時に、この「ゲームだと考えると」という言葉は、とても解放感があって、
前進できそうな方法を、ワクワク考え始めてる。
仲間にやる時は、一緒にカードを見ながら質問してることが多い。
そして仲間が答えにくい奴はどんどんパスして、次のカードをめくってる。
仲間は段々表情が明るくなり、時々「う〜ん」とか唸り声を上げるけど、
最後は「スッキリしました〜!」と解決に向かって走り出す。
どうや、使えるやろ〜?
でもこれ以上は見せられへんで〜。
だってこのカードは、僕の師匠青木安輝さんが日本語訳して3000円で販売しているもの。
僕はいつもココで買うねん。ほしい人はどうぞ。
さて君が質問のスキルを備えていれば、ランダム・アクセス・カードを買わなくても、
君自身が質問を考えて、自分や仲間に使えるというもんやで。
そしてその質問が課題を解決に導くものであれば、
会社もハッピー、仲間もハッピー、君もハッピーてなもんや。
でもその質問ってのが難しい。
そこで僕が質問を用意してみよう。
<ポンタの30ソリューション・アクセス・ワード>
- 今最悪だとすると、もっと最悪になる可能性はゼロかな?
- 今最悪だと思ってるのは、これで何度目?
- 歴史に学んでみてはどう?それも君の過去の歴史に。
- その時はどうして脱出できたの?成功したの?
- 君にこの課題を解決するための、応援団はいるかな?
- この課題を解決するために、昼飯一度奢るだけで助けてくれる人はいるかな?
- この課題を解決するために、晩飯一度奢るだけで助けてくれる人はいるかな?
- 君の課題を解決するために、君の知識と経験を教えてよ。
- その知識になにがあれば、前進できそう?
- その経験になにを足せば、前進できそう?
- この課題を、笑いながら話すとどうなる?やってみてよ〜。
- どうしたら一歩だけ前進できる?決して二歩じゃないよ。
- 次の一歩に進んだ時のご感想を、お聞かせください。
- やってみてうまくいかなかい可能性と、うまくいった可能性のどっちが大事?
- やってみて失敗するのと、やらずに失敗するのとどっちがいい?
- 失敗したら、死ぬ?
- 失敗したら、なにか得することはない?
- 成功したら、なにか自分にご褒美あげようか。それ何がいい?
ただし、自分でやるんやで〜♪- 今の課題のある仕事と、なーんの課題もない解決もない仕事とどっちがいい?
- なんで悩んでいるんだっけ?あ、解決したいからだよね?
- ほかには、方法がある?
- そのほかには、方法がある?
- そのほかにはほかには、方法がある?
- そのほかにはほかにはほかには、方法がある?
- 今の方法でなきゃ、絶対に死んでも、ジャンケンで負けてもダメ?
- もしうまくいっちゃったら、どうしちゃうわけ?
- もしうまくいっちゃったら、次はどこに進みたい?
- 僕の応援じゃ、役に立たないかな?
- そもそも君は相当自分が前進してることに、気づいてる?去年はどこにいたっけ?
- ねーねー、なんかいい質問うかばない?教えてよ。
どうや、30本考えてみた。
もちろん使い方は自由。
順番にやってもいいけど、パスしてもいいし、答えやすいのをピックアップしてもいいよ。
僕はアイデアを出すのが得意だからこの30本は30分ぐらいで作れたよ。
ってことは、君も小一時間ぐらいで出てくるかもしれんね。
それに僕の質問をそのまんま使っても、僕はかめへんよ〜。
あるいは上の質問を、修正して使いやすいものにしてもいいよ〜。
いいリーダーにはね、
第一人称単数形で考える人ではなれないよ。
対話をして、
対話のなかから解決に向かうことが、前提。
そしてその先にある解決は、
自分でも思いつかなかった成果が多い。
そこに仕事のダイナミズムと感動があるよ。
君も自分スタンダードで質問をたくさんして、ミラクル課長になってんか〜!
それが今年最後のポンタのメッセージである。
エエ年を、つくりにいこね〜!
僕はいよいよ3月開講のポンタキャリアカレッジの内容をスゲーものに仕上げてゆく。
エエ年にしたいから、自分で作るねん。
ほな、また来年ね。
本田 勝裕
キャリア・コンサルタント。有限会社ポンタオフィス代表取締役。
就職、創業、進学をテーマにしたコンサルタント。1962年生まれ。神戸在住。1985年甲南大学経営学部経営学科卒業。同年、(株)学生援護会に入社し、11年間『an』の編集及び企画業務に携わる。また、学生・OL向けのイベント、セミナーもプロデュース。同社退社後、(株)クリエテ関西(あまから手帖版元)で広告企画部長を経て、1997年1月にキャリア・コンサルタントとして独立。
現在は、企業や学生を対象に講演及び執筆活動を行っている。また、キャリア支援ホームページ「ポンタのキャリアゼミナール」やメーリングリストを主宰。授業・講演実績約506本(90分単位)、コラム執筆約100本、本出版1冊(すべて2009年実績)。社会人、学生がお互いに学びあう学校、ポンタキャリアカレッジも主催。
自分と組織の関係性、コミュニケーション能力、自分マーケティング能力などについてのセミナーが反響をよんでいる。