【 Vol.27 】ネットワーク時代のツナガリ論6
<自分スタンダード・ネットワークのつくりかた>
アラウンド30世代の皆さま、「俺も随分オトナになったな・・・」と感じること、多いのではないですか?
会社組織においては『若手層』ではなくなり、会社によってはマネージメント層へ本格仲間入り・・・私生活では結婚や、親の現役引退など「社会のなかでもポジショニングが変わってきたな・・・」と、オトナの重みを感じられているのでは?
このコラムは、そんなアラウンド30の皆さまへ贈るキャリアの悩み解決コラムです。
講師の本田勝裕氏は、学生・社会人のキャリア形成、企業の人材採用などのコンサルタントとして活躍中。
組織心理学「FFS理論」と、コーチングの最先端技術である「ソリューションフォーカスドアプローチ」をベースに、アラウンド30世代:オトナのキャリアの悩みを解決します。
社会責務やら、悩みやら、ついこの前まで頭を悩ませていた問題とはちょっと違う「いわゆるおとなの悩み」が出てきはじめたアラウンド30の皆さま・・・「楽スルナカレ、クルタノシモウ」!
まいど。
「あっつ〜!」って言うてたのに「さぶ〜!」に変わったけど、元気?
僕は相変わらず変化のなかに生きてるよ。
なにより移動の変化。
北海道に1週間に2度も日帰りでお仕事にいったり、
東京でキャリアカレッジをやって、打上げ30分参加でダッシュで神戸に帰ったり、
9時からの甲南大学の授業が10:30に終わって、
大阪湾を周回して13:10からの四天王寺大学の授業をやって、
梅田のタワーレコードでJAZZのCD20枚選んで、18:00に帰宅して原稿書き。
なんせ慌しい!
そして人との出会いの中での変化。
相変わらず学生から若手社会人に会いまくってる。
リアルに会うのは当然だし、ネットで出会うこともよくあること。
だから当然、このコラムの読者にも「会え、会え、会いまくれ〜!」と煽りまくってきたように思う。
少し反省している。
だって【2.個人と組織の最適化】で書いたように、人の個性は百花繚乱。
ツナガリのつくりかただって、その人に合ったやり方がある。
その人らしさが大事だと書いたのにね〜。ゴメン
ではどうしたらHOW WHOの時代に、自分らしいネットワークが作れるのか、
これを書いてこの章を閉じようか。
まず自分の思考や行動を把握して、
自分がたくさん「ネットワーク」を外交的に張りにいくタイプか、
自分からは「ネットワーク」を張ることは少なく、声をかけてもらうことが多いかで考えてみて。
あくまでも「どうあるべきか」「どうしたいか」ではなく、
「自分らしく」つまり自分スタンダードで考えてや〜。
そして
自分スタンダード・ネットワークづくりをはじめよう。
僕は前者だから当然、声をかけるのはほとんど僕から。
「こんちは」「はじめまして」「どもども」「まいど」「どないしてんのん」と声をかけていく。
でもこうやって自分から声をかけることが多い僕は、ものすごく記憶と整理が苦手。
二度目に会った人や、一度会った人からメールをもらっても、顔と名前がなかなか一致しない。
「どこで会ったかな〜」「どんな会話をしたっけ?」
年間に頂戴する名刺が500枚ぐらい。
挨拶だけする人や一対多数で出会う講演での面識になると、年間50000人ぐらいになる。
だから「そのなかから必要なネットワークや人材を探せない」という弱みをもってる。
つまり整理できてないってこっちゃな。
だから直接ネットワークを張り巡らせることだけが、いいわけではない。
ただ僕の場合は、僕らしくネットワークを貼っているのだ。
でもって論理的でもない僕は、
そのなかで仕事のプロジェクトごとの人選を、"感覚的"に選んでいるのも事実。
「なんで彼を選んだの?」「会場のなかで彼が講演している姿がイメージできるから」
そんな返事しかできない。
むしろ人選がイメージできずに悩んで寝れないこともあるけれど、
論理的にプロフィールや実績だけでは選べない、
感覚というか勘が働くのを待つことも大事なのである。
僕のようなタイプは、
たくさん出会って、
それぞれの人とのHOW WHOの感性を磨いていくことが重要。
僕とは逆に声をかけてもらうことが多い人にとって、
ネットワークという言葉自体が億劫な気持ちにさせるんとちゃうやろうか?
でも安心してエエで〜。
そういう人にとってのネットワークの仕方を書いておくから。
まずたくさんの人に"会わない"こと。
少数の信頼のおける人と会っていればいい。
ただしその少数のメンバーのなかに、顔の広い人を加えておくこと。
つまりね、自分に合わないことを徹底的にやめちゃう。
疲れるやろ?(僕は楽しめるけどね)
そして僕のように出会うことが楽しいという人を使えばいい。
実際先週も4,5人を他の人に紹介してきた。
「こういう人を知りませんか?」
そう問われると、僕はたまらなく嬉しい。
自分の仲間や知人を、別の仲間や知人に紹介して、
そこから何が生まれるのだろうと、その可能性にワクワクするから。
こうして考えると、自分スタンダードで、
自分のネットワークを作っていくことは、その人のためだけではなくて、
相手の人にとっても役割や輝きを与える、つまりチームになるってことやな。
相互補完しあえるチームを、
自分スタンダードでつくりに出かけてや〜。
ちなみにこの「転職×天職」の発行元株式会社クイックは、人と人、人と組織をつなぐ会社。
打ち合わせに行って、いつも思うことがある。
この会社はお節介オバサン集団やな〜。って。ガハハ
つまり、僕みたいなお節介オバサンが一杯おるってこっちゃ。
少数の信頼できるチームメイトに、なってくれるんとちゃうやろか?
相談してみ。
君のキャリアがこれから光り輝くことを祈って、ネットワークについての原稿を終わる。
本田 勝裕
キャリア・コンサルタント。有限会社ポンタオフィス代表取締役。
就職、創業、進学をテーマにしたコンサルタント。1962年生まれ。神戸在住。1985年甲南大学経営学部経営学科卒業。同年、(株)学生援護会に入社し、11年間『an』の編集及び企画業務に携わる。また、学生・OL向けのイベント、セミナーもプロデュース。同社退社後、(株)クリエテ関西(あまから手帖版元)で広告企画部長を経て、1997年1月にキャリア・コンサルタントとして独立。
現在は、企業や学生を対象に講演及び執筆活動を行っている。また、キャリア支援ホームページ「ポンタのキャリアゼミナール」やメーリングリストを主宰。授業・講演実績約506本(90分単位)、コラム執筆約100本、本出版1冊(すべて2009年実績)。社会人、学生がお互いに学びあう学校、ポンタキャリアカレッジも主催。
自分と組織の関係性、コミュニケーション能力、自分マーケティング能力などについてのセミナーが反響をよんでいる。