休職中に転職活動してもいいの? 休職を不利にしない転職活動のやり方

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やむを得ない理由で休職していると、ふと「このまま復職せず、転職すべきだろうか」と考えるかもしれません。

この記事では、そもそも休職中に転職活動をしてもよいのか、活動するなら応募先に休職を隠すべきなのかなど、休職と転職にまつわる疑問にお答えします。

休職中に転職活動をしてもいい?

休職期間に転職活動を行ってもいいのか、どんな懸念があるのか解説します。

休職中の転職活動は可能

休職中に転職活動を行うことは、可能です。

ただし、休職とは、会社に籍を置きながら、自分の都合で仕事を休んでいる状態。復職を前提としているため、休職中の転職活動は手放しで推奨されるものではありません。

休職中の転職は不利?

休職中に転職活動をする場合、必ずしも応募先の企業に休職中であると伝える必要はありません。伝えた場合、応募先の企業から心身の健康状態を不安に思われ、選考で不利になる可能性があります。

また、復職を前提とした休職期間中の転職活動は、モラル面でも応募先の企業から悪い印象を持たれてしまうかもしれません。

転職するとき「休職」は、ばれる?

休職中であることを隠して転職活動をする場合、応募先の企業にそれがばれる可能性はあるのか、ばれた場合に内定が取り消されることがあるのかお伝えします。

【休職期間中の転職活動】活動中は自分から伝えなければばれない

休職期間中に転職活動を行う場合、自分から伝えない限り、応募先の企業に休職中とばれることはありません休職中も今の会社に在籍していることは間違いないので、応募書類にも書く必要もありません。

選考の過程で知られてしまう可能性も低い

選考過程でばれることもまれです。前職調査を心配する人もいるかもしれませんが、個人情報に関する法律が整備され、現在はほぼ行われていません。

※詳しくは→前職調査ってなに? 違法性と合否への影響を解説

なお、SNS経由でばれる可能性もあるため、隠すなら利用は慎重に行うべきです。

今の会社にも基本的にはばれない

休職している会社にも転職活動をしていることは基本的にばれません。ただし、復職が前提となっているため、万が一ばれた場合、退職時にトラブルになる可能性は否めません。

【内定後】休職を伝えずにもらった内定は取り消される?

休職中であると伝えずに転職活動をした場合、あとから事実がばれると内定は取り消されてしまうのでしょうか。

内定後も自分から伝えなければ休職はばれない

基本的には、選考時と同じく、内定後も自分から伝えない限り休職していたことがばれることはないでしょう。不安に思う必要もありません。

ばれても内定を取り消される可能性は低い

もし休職がばれたとしても、内定を取り消される可能性は低いでしょう。

内定を取り消されるのは、「重大な詐称」があったとみなされたとき。よほど業務に支障が出ない限り問題ありません。ただ、会社側から「嘘をつかれた」という印象を持たれ、入社後の評価に響く可能性はあります。

入社後の手続きでばれる可能性はある

入社後も自分から言わない限り、休職していたことがばれることはほとんどありません。ただし、休職期間の長さや転職の時期によっては、次のような社内手続きでばれる可能性があります。

  • 離職票・源泉徴収票の提出を求められたとき
  • 住民税の手続き時
  • 傷病手当金の手続き時

<離職票・源泉徴収票>

離職票・源泉徴収票に休職していたと書かれるわけではないので、書類そのものからばれることはありません。ただし、1年間の給与総額などが記載されるため、長期間の休職で収入が少ない場合、休職を疑われる可能性があります。前職の源泉徴収票は年末調整のために転職先の会社に提出することが一般的ですので、気をつけましょう。

源泉徴収票から休職を疑われる例:A社からB社に10月で転職(A社では3ヶ月しか出勤していない)場合―源泉徴収票には3ヶ月分の総額が記載されるため、年末調整でB社経理に休職を疑われる可能性がある

不安があれば、源泉徴収票を提出せず「自分で確定申告をする」と伝えることも解決策のひとつ。この場合、副業の疑いを持たれることもあるので、あまりに休職期間が長くなければ提出するのが無難といえそうです。

<住民税>

一般に会社員の場合、住民税は給与から天引きする方法を採っています。課税対象は前年度の所得。前年に長期間休職し、納税額が不自然に少ない場合、転職先の企業から休職を疑われる可能性があります。関連する手続きには十分な注意が必要です。

<傷病手当金>

傷病手当金は、業務外の病気や怪我が理由で働けない時に健康保険から支給される給付金。ひとつの病気(同一疾病)での支給期間が、最初の支給日から暦上で1年6ヶ月以内と決まっています。

このため、病気の再発などで転職先から再申請する場合、手続き担当者から受給条件の確認が行われることも。確認は予めあなたに了承を取った上で行われますが、受給歴の照会から休職がばれる可能性はあります。

 

なお、これらの手続きの担当者は人事と異なることも多いため、仮にばれても「重大な詐称」とみなされなければ解雇になる可能性は低いでしょう。

休職中・復職後・退職後…結局いつがいい?

今休職中の人が転職活動をする最適なタイミングは、状況や経歴などで変わるもの。それぞれどのような特徴があるか解説します。

転職活動を始めるタイミングによるメリット・デメリット

ここでは、復職後(働きながら)・退職後の転職活動と比較して、休職中に転職活動をする場合のメリット・デメリットをお伝えします。休職理由・休職期間・経歴などとも照らしながら、何を重視するか考えた上で、最終的にいつ始めるかは自分で判断しましょう。

休職中に転職活動するメリット・デメリット

メリット

  • 資料作りや面接対策などに時間を取れる。日程の融通もききやすい。
  • 仮に転職活動がうまく行かなくても、復職できる。
  • 社会保険の切り替え手続き(※)を自分でしなくて済む。

デメリット

  • 休職理由(うつ病などのこころの病・怪我など)によっては敬遠されやすくなる。
  • 隠して転職活動をした場合、ばれたときに内定取り消し・解雇のリスクがある。

※退職の手続きについて詳しくは→【完全版】退職時・退職後の手続きガイド

復職後に転職活動するメリット・デメリット

メリット

  • 就業中なので、休職を明かす/隠すことによるリスクが小さい。
  • 社会保険の切り替え手続きを自分でしなくて済む。

デメリット

  • 転職活動に割ける時間がほかと比べて少ない。
  • 休職後の復職となるため、忙しさなどでストレスがかかりやすい。

退職後に転職活動するメリット・デメリット

メリット

  • 資料作りや面接対策などに時間を取れる。日程の融通もききやすい。
  • 休職の理由を退職理由として説明できる。(病気や怪我が完治している場合)

デメリット

  • 離職期間が長いほど転職が難しくなり、早めに転職先を決めなければならない。(収入の面でも同様の不安がある)
  • 社会保険の切り替え手続きを自分でする必要がある。

情報収集は早く始めよう

どのタイミングで転職活動をするにせよ、情報収集はなるべく早く始めることをおすすめします。

ただし、休職期間なので、第一に考えるのは「しっかり休んで休職理由に対処する」こと。病気などの場合、悪化する恐れもあるので完治する前に動くのは控えましょう。

「休職」で不利にならないための注意点

休職歴のある人が、なるべく不利にならないためにはどうすべきでしょうか。

休職歴は不利になる?

経歴のブランクがプラスになることは少ないですが、明確に不利になるかどうかは休職理由にもよります。休職理由による違いは以下の通りです。

1留学など、スキルアップを目的とした休職

不利になりにくい。休職中に転職するとしても、「スキルをより活かせる職種/業界を目指して…」など説明が付けやすい。

2うつ病などのこころの病

基本的に不利。再発のリスクなどを懸念される可能性がある。休職理由を過度に「職場のせい」とすると印象が悪くなりやすい。

3外傷

後遺症などで日常業務に支障がなければ、不利になりにくい。

4介護など家庭の事情

人物評価には影響がないが、入社後も業務時間の制限など実務に影響がある場合は懸念されやすい。

5ボランティアなどの自己都合・訴訟ほか

個別の内容・受ける企業による。敬遠される可能性も。

転職活動で休職歴を伝えるべき?

休職歴は転職活動で不利になるケースも多いようですが、応募先の企業には伝えなければならないのでしょうか。

書かなくても経歴詐称にはならないが、書いたほうがいい場合も

履歴書・職歴書等に休職歴を書かなくても、重大な詐称にはならないでしょう。

とはいえ、書かない方が良いとは言い切れないのが実情。状況や性格によって選択は変わってきますが、明確に「書いた方が無難」と言えるのは、次のようなケースです。

  1. 留学などが理由で、職歴以外の記述に影響が出る
  2. 嘘をつくのが苦手だという自覚がある・生真面目な性格だ

(2)の嘘をつくのが苦手な人は、書類選考に通ったとしても、嘘をついている罪悪感や不安が無意識に態度に出てしまうため、正直に伝えたほうがむしろ好感を持たれやすいです。入社後の不安も減りますし、場合によっては休職理由を考慮してもらった上でポジション交渉もできるかもしれません。

スキル・資格があるなど経歴にもよりますが、「あえて伝える」ことが適切な選択となる人もいます。

伝えなければならない場面もある

状況にかかわらず、休職中である、もしくは休職歴があることを伝えるべき場面もあります。書類に書かなくても構いませんが、必ず選考の過程で伝えましょう。

1病気が完治していない・職場で配慮してほしいことがある

病気が完治していない場合や、通院の義務・労働時間の制限など職場で配慮してほしいことがある場合は、必ず休職していることと、配慮してほしいことを伝えましょう。

2面接で休職しているか聞かれた場合

自分から休職歴を伝える必要はありませんが、面接で聞かれた場合は嘘をつかずに答えたほうがいいでしょう。病名などの具体的な休職理由までは言わなくても構いません。「体調を崩し」「事故に遭ってしまい」などと説明しましょう。

面接で嘘をついたとばれた場合、内定取り消しや試用期間中の解雇などのリスクがあります。

※詳しくは→面接で嘘をついたら?知っておくべきリスクと対処法

まとめ

休職中に転職活動をしても構いませんが、多少不利になってしまうのは否めません。また、休職歴を隠して活動をしても経歴詐称にはならないものの、ばれた場合にリスクを伴うため、慎重に吟味しましょう。休職していると伝えたほうが良い場面もあります。

何より休職中はまず病気を治したり、勉学に励んだりすることが最優先。しっかり休養してそれから活動に取り組んでください。

 

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