テンプレート付き 職歴証明書とは?依頼方法を解説

資格試験を受けるときや転職活動の際に、職歴証明書の提出を求められることがあります。

普段あまり耳にする機会がない書類のため、発行方法や記載項目がよくわからないという方も多いでしょう。ここでは、職歴証明書のキホンや注意点について解説します。

職歴証明書とは

まずは、職歴証明書とは何か、基本情報について見ていきましょう。

その会社に勤めていたことを証明する書類

職歴証明書とはその会社に勤めていたことを証明する書類で、国家試験の受験時や社会人経験者が公務員試験の合格後に提出を求められることがあります。

会社ごとにフォーマットは異なり、転職先の会社から記入項目の指定があるケースもあります。

職歴証明書と在籍証明書の違いは?

職歴証明書と似た名称に「在籍証明書」がありますが、内容に大きな違いはありません

ただし、在籍証明書は「現在その会社に在籍していることを証明するもの」であるのに対し、職歴証明書は「その会社に以前在籍していたことを証明するもの」なので、過去に在籍していた会社がいくつかある場合、それぞれの会社ごとに発行が必要な場合があります。

現職(前職)の総務部や人事部に依頼して発行してもらう

職歴証明書は基本的に、現職(前職)の総務部や人事部などの部署に依頼して発行してもらいます

労働基準法では「労働者が『退職の証明書』の交付を請求してきた場合には遅滞なく交付する義務がある(22条1項)」と定められているため、会社は発行を拒否することはできません。

職歴証明書の発行手順は、在職中か退職後かによって少し異なります。

在職中の場合

在職中の場合、職歴証明書の発行は総務部や人事部に依頼をします。提出先のフォーマットや記入項目の指定がある場合は、それも併せて伝えます。

退職後の場合

既に退職している場合、職歴証明書の発行はメールで依頼するのが一般的です。受け取り方法は直接取りに行くか郵送してもらうかになります。郵送をお願いする場合は、マナーとして切手を貼った返信用封筒を同封しましょう。

退職した会社に職歴証明書の発行を依頼する際のメール例文

<指定フォーマットがない場合>

○○株式会社
総務部 ○○ ○○様

拝啓

貴社益々ご発展のこととお慶び申し上げます。
◯年◯月まで貴社に在籍していた◯◯です。

在籍期間中は大変お世話になりました。
この度、就職のため職歴証明書が必要となりましたので、ご連絡させていただきました。

ご多忙のところ大変恐縮ですが、職歴証明書の発行をお願いできますでしょうか。
◯月◯日までご返送下さいますようお願い申し上げます。

敬具

氏名

住所

電話番号

コラム:公務員試験で提出が必要?会社にバレる?

公務員の場合、職歴証明書を試験合格後に提出するのが一般的です。したがって、不合格の場合は職歴証明書の発行は不要になり、会社にバレることもありません

合格した場合は職歴証明書の提出が必要になりますが、発行を依頼する時点では既に会社に退職の意思を伝える段階であるため、バレたとしても問題はありません。

職歴証明書の記入内容に関するQ&A

職歴証明書に関するよくある疑問について解説していきます。

職歴証明書の記入必須項目は?

職歴証明書の記入必須項目は「氏名」「発行年月日」「在籍期間」「会社名」「社印」です。作成の際は、これらの項目が誤りなく記載されているかしっかり確認しましょう。

フォーマットによっては職務内容や雇用形態などの記載が必要となることもあります。

記入必須項目

  • 氏名
  • 発行年月日
  • 在籍期間(使用期間)
  • 会社名
  • 社印(押印されている状態)

提出先によっては以下のような項目が必要な場合もあります。

必要に応じて前職(現職)の会社に書いてもらえる項目

  • 業務の種類
  • 当該事業における地位
  • 賃金
  • 退職の事由(退職の事由が解雇の場合はその理由を含む)

基本的な職歴証明書のフォーマット

職歴証明書の見本

職歴証明書にアルバイト経験や給与などの記載は必要?

特に指定がなければ、職歴証明書にアルバイトの職歴や給与、年収、退職理由についての記載は不要です。

ただし、公務員の場合は自治体によってアルバイトの職歴でも証明書の提出が必要とされるケースがあります。自治体によって規定が異なるため、受験前に確認しておくと良いでしょう。

在職中と退職後で書き方に差はある?

職歴証明書の在職期間を記入する際、在職中の場合は「現在に至る」か「在職中」と記入します。すでに退職している場合は退職日を記入します。

休職期間は記入するべき?

職歴証明書に休職期間の記入は必要ありません。ただし、提出先から記入するよう指定されている場合、備考欄に記入するのが一般的です。

休職の理由まで記載する必要はありませんが、先方から尋ねられることがあるかもしれません。理由を聞かれた場合、選考に不利にならないよう「現状は問題なく働ける」というアピールも付け加えると良いでしょう。

コラム:英語で職歴証明書を作成する場合は?

職歴証明書は英語で「Certificate of Employment」または「Certification」といいます。

英語圏では、公式文書として用紙上部に「レターヘッド(※)」が印刷された書簡用紙を用いるのが一般的ですが、日本企業の場合、発行してくれない場合もあります

自分で作成しなければならない場合は、以下の項目を記載しましょう。フォントは、Times New RomanやCenturyなどの読みやすいセリフ体を使用します。

※レターヘッドとは、ロゴやシンボルマークを含む企業や組織名、住所などが印刷された部分のこと。

英語の職歴証明書のフォーマット例

英語職歴証明書の見本

  1. 「Certificate of Employment」または「Certification」の見出し
  2. 証明したい人(自分)の氏名
  3. 在籍期間
  4. 役職や所属部署
  5. 発行年月日、発行地
  6. 代表者/書類発行の責任者の役職名とサイン(印鑑文化の日本と違い欧米ではサインが効力を持ちます)

まとめ

職歴証明書は、基本的には前職(現職)の会社に作成してもらいます

提出先のフォーマット指定がある場合は、それを用意した上で会社の担当者に作成依頼をします。記入必須項目が何なのかをしっかり確認し、間違いのないようにしておきましょう。

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