ファイナンシャルプランニング技能士<(社)金融財政事情研究会>
資格内容
ファイナンシャルプランナーは、資産運用をしようと考えている個人に対し、どの金融商品がニーズに合っていて安全かをアドバイスすることが主な職務になります。経済事情が不安定になっている現在では、的確な資産運用がアドバイスできる人材が求められていることから、ファイナンシャルプランナーの需要は高まっています。2002年10月には厚生労働省の指針に基づき国家資格として認められたことで、さらに需要増に拍車がかかっているようです。
顧客に対して、自社商品だけでなく金融商品全般に対する知識を持って対応する必要がある金融・保険業界では、この資格を所持することは常識になりつつあるようです。また金融業界以外でも、不動産や住宅販売に携わる人などには、ファイナンシャルプランニングの考え方に基づいたアドバイスをすることが求められるような場面も増えてきているため、常に新しい知識を身につける努力をすることで活躍の場は広がっていきます。
この資格試験は、金融財政事情研究会と日本ファイナンシャルプランナーズ協会という二つの団体が実施しているため、試験を受ける際には科目選択やどの級を受けたらよいのかなどで注意が必要です。
資格概要
■ 受験資格
・3級試験
ファイナンシャルプランナー(以下FP)業務に従事している、もしくは従事しようとしている方
・2級試験
(1) 3級技能試験の合格者
(2) FP業務に関する実務経験を2年以上お持ちの方
(3) 日本ファイナンシャルプランナーズ協会(以下日本FP協会)が認定するAFP認定研修を修了した方
(4) 厚生労働省認定金融渉外技能審査3級に合格された方
・1級試験
学科試験
(1) 2級技能検定合格者でFP業務に関する実務経験を1年以上お持ちの方
(2) FP業務に関する実務経験を5年以上お持ちの方
(3) 厚生労働省認定金融渉外技能審査2級の合格者で、1年以上の実務経験をお持ちの方
実技試験
(1) 1級学科試験の合格者
(2) 「FP養成コース」の修了者でFP業務に関する実務経験を1年以上お持ちの方
(3) 日本FP協会のCFP認定者
(4) 日本FP協会のCFP資格審査試験の合格者
■ 試験方法・内容
【3級試験】
・実技試験
「個人資産相談業務」「保険顧客資産相談業務」に関しての筆記試験で、事例形式での出題になります。
・学科試験
「ライフプランニングと資金計画」「リスク管理」「金融資産運用」「タックスプランニング」「不動産」「相続・事業承維」の6科目に関する試験に関しての筆記試験(マークシート方式)で、○×方式、三答択一式での出題になります。
【2級試験】
・実技試験
「個人資産相談業務」「中小事業主資産相談業務」「生保顧客資産相談業務」「損保顧客資産相談業務」に関する筆記試験で、事例形式での出題になります。
・学科試験
「ライフプランニングと資金計画」「リスク管理」「金融資産運用」「タックスプランニング」「不動産」「相続・事業承維」の6科目に関しての筆記試験(マークシート方式)で、四答択一式での出題になります。
【1級試験】
・実技試験
「資産相談業務」について口頭試問形式になります。
・学科試験
「ライフプランニングと資金計画」「リスク管理」「金融資産運用」「タックスプランニング」「不動産」「相続・事業承維」の6科目に関しての筆記試験(マークシート方式)四答択一式での出題と、筆記試験(記述式)での出題になります。
■ 試験日程
・3級・2級:5月・9月・1月
・1級:実技…2月・6月 学科…9月・1月
■ 受験料
・3級:実技、学科共に3,000円
・2級:実技4,500円、学科4,200円
・1級:学科8,900円
■ 問い合わせ先
(社)金融財政事情研究会
〒160-8519 東京都新宿区南元町19
TEL 03-3358-0011
URL http://www.kinzai.or.jp/index.html
転職アドバイス
ファイナンシャルプランナーとしてコンサルティングのみを行っていく求人は少ないものの、銀行・証券・保険会社等での営業の現場では、資格の有無に関わらず最低でも2級レベルの知識は必要となってきています。そのため、一定の知識水準がある証として2級もしくは1級の取得が良いのではないでしょうか。