デメリットはある? 単身赴任時に住民票を移さないのってアリ?

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単身赴任で新しい家が決まると、住民票を移すべきなのかどうか迷いますよね。

この記事では、単身赴任をする際に住民票を移さなくても良いのか、移さなかった時のデメリットはどのようなものかを紹介します。

単身赴任をする時は住民票を移さないとダメ?

単身赴任先に住民票を移さないことによる問題はあるのかどうか、デメリットはどのようなものがあるのかを解説します。

単身赴任で住民票を移さなくても問題はない

単身赴任をする場合、住民票を新しい家がある市区町村に異動させなくても法律上は問題ありません。ただしデメリットとして、単身赴任先で証明書等の作成・更新できないことや、その地域の行政サービスを利用できないことが挙げられます。

住民票を異動させる時、すなわち新しい市区町村に転入する時は、以前住んでいた地域に転出届を出し転出証明書をもらってから14日以内に、転入先に転出証明書と転入届を出すように定められています。これに違反すると5万円以下の罰金が課されることが、住民基本台帳法で定められています。

しかし、住民票の異動をしない場合、これに当てはまりません。

住民税は1月1日に住んでいるところに納める

住民税は原則として1月1日に住んでいるところに納めるもので、年末に会社に提出する年末調整申告書の「住所または居所」欄に書いた住所で決まります。この欄には実際に住んでいる住所を書くのが原則ですが、会社の方針によっては住所登録地(住民票の住所)を書くように依頼されることもあります。

住民票を移さないことによるデメリット3点

住民票を異動させないことによるデメリットは大きく分けて以下の3点です。

  1. 身分証明書などの作成・更新の手続きができない
  2. 選挙の投票に行くことができない
  3. 市区町村の独自のサービスが利用できない

身分証明書などの作成・更新の手続きができない

パスポートの取得や運転免許証の更新などは、原則として住民票がある場所でしか行うことができません。単身赴任先で手続きを行う場合、パスポート取得には申請書の提出、運転免許証の更新には手数料の支払いが必要になります。

また、住民票を異動させていないことにより住所の証明に身分証明書が使えないことがあります。現住所の証明ために、公共料金の明細などの書類が別途必要な場合があるので、注意しましょう。

選挙の投票に行くことができない

単身赴任先に住民票の異動をしていないと、単身赴任先の選挙では投票することができません。また、単身赴任をする前に住んでいた地域で選挙が行われた場合は、投票するためにはわざわざ帰省する必要があります。

帰省はできないが選挙に参加したいという場合は、不在者投票という制度を使えば単身赴任先でも投票することができます。不在者投票とは、住所登録地の選挙管理員会に投票用紙などを送ってもらう投票方法です。

市区町村の独自のサービスが利用できない

身分証明証などからその地域に住んでいることが証明できないと、その地域の住民向けのサービスなどが受けられない可能性があります。

単身赴任で各手当の支給方法・手続きなどはどうなる?

単身赴任をする際に住民票を移さなかった場合、今までもらっていた手当などの支給方法や手続きに変更は必要なのでしょうか?

子ども手当に受給の変更の手続きなどは必要ない

子ども手当(児童手当)は、住民票を異動していない場合、受給者の変更などの手続きは必要ありません。ただし、海外への単身赴任の場合は、代わりに手当を受け取る人が新たに認定請求書を記入・提出しなくてはならないので注意が必要です。

医療費助成は子どもと一緒に住む人が申請者になるのが原則

単身赴任で子どもと別居する際は、子どもと同居している人を申請者に変更する必要があります。子どもに対する医療費助成制度は、子どもの住民票がある自治体からもらえるものです。

保育園には単身赴任による別居であることを申請すればOK

保育園の申込書には、単身赴任によって子どもと別居していることが分かるように記入すれば問題ありません。

子どもの入園後に単身赴任が決まった時、変更届を提出するべきかどうかは、各市区町村の条例によって異なります。子どもの住所登録地の自治体に問い合わせましょう。

保育料は市町村民税の納税額で決まる

保育園の保育料は、世帯所得に対する市町村民税(住民税)の課税額で決まります。共働きである場合は、夫婦2人の納税額で決まります。

 住宅ローン控除は単身赴任でも適用される

住宅ローン控除(住宅借上金等特別控除)は、単身赴任が理由の別居であれば引き続き適用されます。

住宅ローン控除は、住宅ローンなどを利用して居住用家屋の新築又は取得の日から6か月以内に住み始め、控除を受ける年の12月31日まで引き続いて住んでいることが条件の1つです。そのため、単身赴任だと控除が受けられないのではないかと心配になるかもしれませんが、残された家族が住んでいることが認められれば引き続き控除が受けられます。

※参考→No.1234 転勤と住宅借入金等特別控除等|国税庁

車庫証明は単身赴任先の家の住所が証明できればもらえる

持っている自動車を単身赴任先で使う場合は、単身赴任先の地域の警察署に、車庫証明の申請書類を提出しましょう。その際、公共料金の明細などの現住所が分かる書類が必要になります。

車庫証明の申請書には、単身赴任先の住所自動車を管理する場所の住所住民票に書かれている住所の3ヶ所を区別して申請書に記入する必要があります。自動車の使用の本拠の位置の欄には、単身赴任に伴い一人暮らしをする家の住所を記入し、署名欄には、住民票に書かれている場所・名前・電話番号を記入しましょう。

記入欄

記入する住所

自動車の使用の本拠の位置

単身赴任先の住所

自動車の保管場所の位置

自動車を管理する場所の住所(駐車場など)

署名欄

使用者の住民票に書かれている住所

コラム:住民票を異動させた場合はどうなる?

世帯主が単身赴任に伴って住民票を異動させると、新たに別の人が世帯主になります。

一緒に住んでいる子どもが15歳以下の場合は、自動的に配偶者がその家の世帯主になりますが、そうでない場合は世帯主の変更届を提出しなければなりません。単身赴任が終わったタイミングで、住民票を元々住んでいた住所に戻す場合は、世帯主を変更する手続きが再度必要になるため注意しましょう。

子ども手当

中学3年生以下の子どもを持つ親のうち、所得の多い方が単身赴任者で、なおかつ住民票を異動させた場合は、転入した地域の自治体に「児童手当認定請求書」を提出する必要があります。これは、新たに転入した市区町村(同区市内以外)から子ども手当をもらうことになるためです。

医療費助成制度

単身赴任で住民票を異動させた場合は、子どもと一緒に住む人が新たに申請者として受給の手続きをしなくてなりません。

保育園

単身赴任で住民票を異動させたからといって、子どもがその保育園に通えなくなるわけではありません。ただし、単身赴任先の住所を変更届に記入し、提出する必要があります。

子どもが入園前の場合は、申込書の住所の欄には単身赴任先の住所を記入し提出しましょう。入園後に単身赴任が決まった場合は、変更届や勤務証明書などの書類に単身赴任先の住所と勤務先の住所を記入し提出しましょう。

住宅ローン控除

住宅ローン控除は、家族が住んでいることが認められれば引き続き受けられます。手続きなどは特に必要ありませんが、以前まで家族とともに住んでいたことや、現在単身赴任をしていることを証明する書類などの提出が必要になる可能性があります。

車庫証明書

住民票を異動した場合は、自動車の使用の本拠の位置署名欄に住民票の登録住所地を記入すれば問題ありません。

まとめ

単身赴任時に住民票は、異動させなくても問題はありませんが、デメリットには注意しましょう。

住民票を異動しなくても、子ども手当や住宅ローン控除は今まで通り受けることができますが、住んでいる場所の変更に伴って、変更届などの記入が必要なる場合もあります。住んでいる自治体の条例によって決められているので、分からないことがあれば直接問い合わせましょう。

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