就職・転職しても大丈夫? 最新!人手不足の業界ランキング2019

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人手不足の業界上位3位…1位:建設躯体、2位:警備員、3位:建土技術者

2018年12月の有効求人倍率は1.63倍。ニュースや新聞で「人手不足」という言葉を見かけることが多くなりました。

具体的にどんな業界が人手不足なのか、最新状況をランキングで紹介します。

また、人手不足の原因・背景、そうした業界に就職・転職するときの注意点も解説します。

人手不足の業界ランキング2019

2018年1月~12月の1年間で、有効求人倍率が高かった(=人手不足)職種のランキングを作成しました(※参考:厚生労働省『一般職業紹介状況 職業別労働市場関係指標(実数)』)。

2018年有効求人倍率ランキング(正社員・派遣社員など常用社員のみ)

順位.職種

2018年
求人倍率

1. 建設躯体工事の職業 11.18
2. 保安の職業 7.59
3. 建築・土木・測量技術者 6.18
4. 医師、歯科医師、獣医師、薬剤師  5.89
5. 建設の職業 4.98
6. 土木の職業 4.83
7. 生活衛生サービスの職業 4.4
8. 外勤事務の職業 4.15
9. 採掘の職業 3.78
10. 機械整備・修理の職業 3.67
11. 販売類似の職業 3.49
12. 運輸・郵便事務の職業 3.4
13. 電気工事の職業 3.37
14. 介護サービスの職業 3.33
15. 社会福祉の専門的職業 3.05
16. 医療技術者 3.01
17. 自動車運転の職業 3
18. 金属材料製造、金属加工、金属溶接・溶断の職業 2.99
19. 飲食物調理の職業 2.97
20. 接客・給仕の職業 2.96
21. 保健医療サービスの職業 2.74
22. 包装の職業 2.73
23. 情報処理・通信技術者 2.61
24. 開発技術者 2.58
25. 保健師、助産師、看護師 2.5
26. 製品検査の職業(金属除く) 2.42
27. 製品検査の職業(金属) 2.34
28. その他の技術者 2.22
29. 機械検査の職業 2.15
30. 商品販売の職業 2.08
31. その他の保健医療の職業 1.99
32. 生産設備制御・監視の職業(金属除く) 1.92
33. 定置・建設機械運転の職業 1.89
34. 営業の職業 1.87
35. 生産関連事務の職業 1.76
36. 製品製造・加工処理の職業(金属除く) 1.67
37. 管理的職業 1.64
38. 生産設備制御・監視の職業(金属) 1.59
39. 農林漁業の職業 1.38
40. その他のサービスの職業 1.37
41. 運搬の職業 1.36
42. 生産関連・生産類似の職業 1.28
43. 家庭生活支援サービスの職業 1.25
44. 清掃の職業 1.22
45. その他の輸送の職業 1.14
46. 生産設備制御・監視の職業(機械組立) 1.05
47. 営業・販売関連事務の職業 0.88
48. 居住施設・ビル等の管理の職業 0.84
49. 機械組立の職業 0.84
50. その他の専門的職業 0.76
51. 会計事務の職業 0.72
52. 製造技術者 0.7
53. 鉄道運転の職業 0.65
54. 船舶・航空機運転の職業 0.59
55. 美術家、デザイナー、写真家、映像撮影者 0.48
56. 事務用機器操作の職業 0.46
57. 一般事務の職業 0.34
58. その他の運搬・清掃・包装等の職業 0.21

※厚生労働省の職業分類について、どの項目にどんな仕事が分類されるのか、詳しくはハローワークの『厚生労働省編職業分類(平成23年改定)』をご覧ください。

常用社員では建設・医療関連が上位に

常用社員(正社員のほか、契約社員や派遣社員も含む)では、以下のような業界が人手不足だと言えます。

詳しく見ていきましょう。

建設・不動産業界

1位「建設躯体工事の職業」(11.18倍)、3位「建築・土木測量技術者」(6.18倍)、9位「採掘の職業」(3.78倍)など、ランキングの上位を占めるのは建設関連の職業がほとんど。

建設業界は東京オリンピックやインフラの老朽化などにより、都市圏を中心に需要が急速に拡大している一方、若手の確保・育成が間に合っていません。

その理由として、受注産業特有の多層請負構造により、工期が厳しく長時間労働になりがちなこと、一部の企業ではパワハラやサービス残業の強要といった「前近代的体質」が残っていることなどが、若者から懸念されているようです。

また、こうした建設需要の拡大に伴って、不動産業界にも人手不足が広がっています。例として、土地建物仲立人、不動産仲介人(売買人)などが分類される11位「販売類似の職業」(3.49倍)が挙げられます。

医療・介護福祉業界

4位「医師、歯科医師、獣医師、薬剤師」(5.89倍)、14位「介護サービスの職業」(3.33倍)、15位「社会福祉の専門的職業」(3.05倍)など、医療・介護福祉関連の職業も有効求人倍率3~6倍弱と高水準。

増え続ける高齢者に対し、対応できる医師や看護師、ヘルパーの数が追いついていません。

高齢化がすすむ日本では今後ますます医療ニーズが高まり、人手不足は深刻化するでしょう。

サービス業界

美容院、クリーニング店、公衆浴場などが分類される7位「生活衛生サービスの職業」(4.40倍)、19位「飲食物調理の職業」(2.97倍)、20位「接客・給仕の職業」(2.96倍)などの接客サービスを提供する業界も深刻な人手不足です。

サービス業界は従業員の多くをパートやアルバイトでまかなっているため、突然の欠勤対応による休日の返上など、私生活の予定が立てにくい一面も

最悪「店長のワンオペ」もありえます。ワークライフバランスが重視される昨今、若者が集まりにくいことが人手不足の原因です。

運送・郵便業界

12位「運輸・郵便事務の職業」(3.40倍)、17位「自動車運転の職業」(3.0倍)など、運送・郵便業界ではドライバーだけではなく、事務職の人手も不足しているようです。

ネット通販の普及によって、1日あたりの宅配便取扱数が急速に増えていることが大きな原因のひとつ。

加えて「荷待ち」による拘束時間の長さを懸念して、人手が集まりにくくなっています。

製造業界

10位「機械整備・修理の職業」(3.67倍)、18位「金属材料製造、金属加工、金属溶接・溶断の職業」(2.99倍)などの製造業界も人手不足が顕著です。

自動車産業をはじめ、日本の製造業界ではAIやIoT、ビッグデータなどの活用による生産過程の効率化・製品の付加価値向上が急務。それらを導入・整備できるようなITリテラシーの高い「デジタル人材」が多く必要とされているようです。

一方、ITの技術革新のスピードに教育が追いつかず、企業が求めるスキルを持った人材がなかなか育たないという課題もあります。

IT業界

23位「情報処理・通信技術者」(2.61倍)、24位「開発技術者」(2.58倍)など、IT業界も2.5倍程度の高倍率。

AIや自動運転技術をはじめ、IT関連の開発競争は日に日に激化しているため、多くの企業が優秀なエンジニアやプログラマーを取り合っています。

有効求人倍率は今後ますます高くなっていくでしょう。

警備員や集金など一部の職種

ピンポイントではあるものの、警備員が分類される2位「保安の職業」(7.59倍)や、主に集金を行う8位「外勤事務の仕事」(4.15倍)も上位に食い込んでいます。

ともに深夜労働や家宅訪問を嫌って、なかなか人手が集まらないのが原因でしょう。

コラム:パート・アルバイトが人手不足の業界って?

順位.職種 2018年
求人倍率
1 保安の職業 8.37
2 家庭生活支援サービスの職業 7.89
3 運輸・郵便事務の職業 6.45
4 接客・給仕の職業 5.4
5 介護サービスの職業 5.24
6 生活衛生サービスの職業 4.71
7 外勤事務の職業 3.98
8 医師、歯科医師、獣医師、薬剤師  3.69
9 飲食物調理の職業 3.59
10 包装の職業 3.5
11 生産関連事務の職業 3.33
12 建設躯体工事の職業 3.3
13 医療技術者 3.23
14 商品販売の職業 3.13
15 保健医療サービスの職業 3.05
16 製品検査の職業
(金属除く)
3.01
17 その他のサービスの職業 2.93
18 自動車運転の職業 2.91
19 製品製造・加工処理の職業
(金属除く)
2.74
20 清掃の職業 2.72
21 社会福祉の専門的職業 2.69
22 運搬の職業 2.65
23 金属材料製造、金属加工、金属溶接・溶断の職業 2.25
24 製品検査の職業
(金属)
2.06
25 機械整備・修理の職業 2.04
26 保健師、助産師、看護師 2.02
27 農林漁業の職業 1.98
28 土木の職業 1.74
29 その他の保健医療の職業 1.73
30 その他の専門的職業 1.69
31 販売類似の職業 1.63
32 居住施設・ビル等の管理の職業 1.62
33 機械検査の職業 1.57
34 建設の職業 1.43
35 営業・販売関連事務の職業 1.23
36 生産設備制御・監視の職業
(金属除く)
1.21
37 会計事務の職業 1.17
38 船舶・航空機運転の職業 1.12
39 営業の職業 1.07
40 生産設備制御・監視の職業
(金属)
1.04
41 美術家、デザイナー、写真家、映像撮影者 0.97
42 定置・建設機械運転の職業 0.94
43 生産設備制御・監視の職業(機械組立) 0.93
44 機械組立の職業 0.93
45 その他の輸送の職業 0.88
46 事務用機器操作の職業 0.83
47 その他の技術者 0.77
48 電気工事の職業 0.73
49 採掘の職業 0.73
50 建築・土木・測量技術者 0.72
51 生産関連・生産類似の職業 0.62
52 情報処理・通信技術者 0.58
53 一般事務の職業 0.47
54 管理的職業 0.44
55 その他の運搬・清掃・包装等の職業 0.37
56 鉄道運転の職業 0.28
57 開発技術者 0.27
58 製造技術者 0.19

パート・アルバイトでは、とりわけサービス業界における人手不足が深刻です。

家事代行やシッターが分類される2位「家庭生活支援サービスの職業」(7.89倍)を筆頭に、4位「接客・給仕の職業」(5.40倍)、6位「生活衛生サービスの職業」(4.71倍)、14位「商品販売の職業」(3.13倍)、20位「清掃の職業」(2.72倍)と高水準が続きます。

今日では「近所のコンビニの店員が全員外国人だった」ということも珍しくありません。接客・サービス業では、肉体労働で低賃金、マナーの悪い客の理不尽なクレーム対応などを背景に、人手が集まりにくくなっています。

また常用と同様に、以下のような業界は人手不足だと言えるでしょう。

  • 警備業界
  • 医療・福祉業界
  • 運送・郵便業界
  • 製造業界

一方、建設業界は資格が必要な専門職・技術職が多いからか、パート・アルバイトでは常用社員ほど有効求人倍率は高くありません。

常用の社員では第1位だった12位「建設躯体工事の職業」(3.30倍)を除き、ほとんどの職種で2倍以下の水準になっています。

人手不足になるカラクリ

どうして特定の業界が人手不足になるのか、その原因は大きく2つ挙げられます。

  • 労働環境が悪く人手が確保できない
  • 景気やトレンドを背景に需要が拡大している

詳しく見ていきましょう。

労働環境が悪く人手が確保できない

人手不足の業界は相対的に「長時間労働・低賃金」で労働環境が悪く、人手の確保が難しいという傾向があります。

例えば、建設業界製造業界、警備の仕事などは「肉体労働」というイメージが未だに拭えておらず、ワークライフバランスを重視する若い労働力がなかなか集まりません。

運送業接客サービス業界も、拘束時間が長い割に賃金水準が低いために、新卒・転職ともに新規の採用が難しくなっています。

十分な人手が確保できない場合、限られた人手で多くの仕事量をこなさなければなりません。結果、労働環境はさらに悪くなるという悪循環のもと、人手不足はますます深刻化してしまうのです。

景気やトレンドを背景に需要が拡大している

人手不足の業界は共通して、景気やトレンドを背景に需要が急速に拡大しているという特徴があります。

例えば、医療・介護福祉業界は高齢化、建設業界は東京オリンピック関連工事、台風や震災からの復興事業などの影響を大きく受けています。

他にも、IT業界はAIや自動運転技術、Webサービスなどの開発競争を背景に、多くのエンジニア・プログラマーが必要とされています。また、ネット通販の普及により宅配便取扱数が増えた結果、運送業界ではドライバーが不足しています。

このように、様々な社会的背景が人材の需要と供給のバランスを崩し、人手不足の原因となっているのです。

人手不足の業界に就職・転職しても大丈夫?

人手不足の業界に就職・転職することは、正しい判断でしょうか?人手不足の業界への就職・転職のしやすさや、労働時間や賃金などの待遇について解説します。

就職・転職しやすいのは事実

人手不足で有効求人倍率が高い業界は、当然就職・転職しやすいと言えるでしょう。どこの企業も人手不足のため、複数の企業から内定がもらえる可能性も大いにあります。

仕事内容や待遇をしっかり見極めた上で、納得できる企業に就職・転職しましょう。

高収入など待遇に期待できることも

人手不足の業界では、多くの企業が少ない人材を取り合うことになるため、年収に期待できる場合もあります。特に転職の場合、交渉次第では年収の提示額を大幅に引き上げることも。

高収入を狙うためにも、企業のニーズをしっかりと把握した上で、自分の適性をアピールする必要があります。

長時間労働になる恐れもある

人手不足の業界では、少ない人手で多くの仕事量をこなす必要があるため、どうしても長時間労働になりがちです。

提示された年収を見て高収入かと思いきや、膨大な残業代でかさ増しされていただけだった、ということも。就職・転職前に労働時間についてもきちんと確認しましょう。

まとめ

2018年、特に人手不足だったのは建設業界や医療・介護福祉業界。

パート・アルバイトを含めると、接客サービス業界や製造業界、運送・郵便業界でも有効求人倍率は高水準。IT業界は今後ますます人手不足がすすむと予想されます。

人手不足の業界はたしかに就職・転職しやすく高収入も期待できる反面、長時間労働を強いられる恐れも。体を壊しては元も子もないので、よく考えた上で決断しましょう。

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