両立のコツ・おすすめの仕事も 子育てと仕事の両立に疲れたら?

子育てと仕事を両立することは、そう簡単ではありません。あまりの忙しさについ「疲れた…もう無理かも」と後ろ向きになってしまうこともありますよね。

でも、子育ても仕事も精一杯頑張っているママは、あなたひとりだけではありません。先輩ママからリアルな子育て体験談を聞きつつ、子育てと仕事を両立するためのコツを教えてもらいましょう。

子育てと両立しやすいおすすめの仕事も紹介しています。

ワーママ子育て体験談!仕事と両立するコツ

子育てと仕事を両立するべく頑張ってきた先輩ママたちに、リアルな子育て体験談を聞きました。

1日のスケジュールや「こんなところが大変」といった子育てや仕事のホンネ、そして「こんな工夫をしています」という両立のコツを教えてもらいましょう。

【フルタイム】で働くママAさん

フルタイムで働くママAさん(家族構成:夫・小2の長男)のスケジュール例:6:30~8:00起床、子どもを起こす、身じたく、朝ごはん。8:00~9:00通勤(子どもと一緒に出る)。9:00~18:00仕事。18:00~19:00帰宅。19:00~20:00夕食の準備、お風呂、宿題のまるつけ。20:00~21:00夕食・片付け、学校の支度の手伝い。21:00子どもが寝る。22:00~23:00仕事or自分の時間。23:00就寝。

ここが大変!

【仕事】子どもを理由に仕事が制限された

「子どもがいる」という理由で仕事の担当内容を変えなければならず、モチベーションが低下。

本当はフルタイムでバリバリ働きたいのに、アポイントメントを入れるのをためらったり、遠方出張ができなくなったりと、仕事を制限せざるをえない状況は本当に辛かったです。

【子育て】自分の時間がないことがストレスに

帰宅後は基本的に家事に追われてしまうので、自分の趣味の時間がなかなか取れず、「母親」以外の自分が透明化していくようでストレスを感じていました。

夫にも息子の面倒を見てもらおうとしましたが、子ども特有の「ママの方が好き」現象により、ほとんど役に立ちませんでした(笑)。

こうやって工夫しています!

【仕事】夫と協力して仕事は精一杯頑張る!

子育てを理由に仕事を制限するのは辛かったので、夫と協力して働きやすい環境をつくろうと工夫しました。

例えば、アポイントメントや重要な仕事は夫の休日に入れ、子どもの急病時でも対応できるようにしました。

また、夫の会社で働き方改革の動きがあったので、リモートワークや裁量労働制などを導入してもらえたのも良かったですね。

【子育て】色んな人に頼るのも大事

買い物は通販と週末のまとめ買いで、疲れている平日にスーパーに寄らなくて済むようにしています。

また、身支度に時間のかからない夫に朝ごはんの準備や息子の朝の送りをやってもらうことで、少しずつ自分の時間が確保できるように。今ではきちんと趣味の時間もあります。

夫以外にも、親に子どもを預けたり、休んでしまった保護者会の内容をママ友に聞いたりと、周囲にもどんどん頼っています(笑)。

「なんでも自分ひとりで」と完璧を目指さない方が、気持ちも楽ですし長続きします。

【時短勤務】で働くママBさん

時短勤務で働くママBさん(家族構成:夫・3歳の長女・1歳の次女)のスケジュール例:6:00~8:00起床、自分と子どもの身じたく、朝ごはん、夕食下ごしらえ。8:00~9:00通勤(保育園送りは夫)。9:00~16:00仕事。16:00~18:00保育園お迎え、帰宅。18:00~19:00夕食。19:00~20:00お風呂、寝支度、絵本Time。20:00~21:00子ども寝る。21:00~23:00自分の時間。23:00就寝。0:00夫帰宅。

ここが大変!

【仕事】周囲の気遣いが逆につらい

時短勤務を利用していることから、なにかと「子育て、大変でしょう?」と気を遣っていただいています。
それ自体は大変ありがたいことなのですが、ときどき仕事が少なすぎて「私の存在意義ってあるのかな?」と不安になることもありますね。

また、上の子の育休~下の子の産休までの2年半のブランクはこたえました。

復帰後はメンバーがガラリと変わっていて浦島太郎状態。仕事について気軽に聞ける人が周囲におらず、情報のキャッチアップにはかなり苦労しました。

【子育て】2人とも小さいから大変!

子どもは3歳と1歳、まだまだ手がかかって何もかもが本当に大変。

下の子に授乳しながら上の子をトントンして寝かし付けるなど、無理な姿勢を長時間していたせいか、いつも肩こりと腰痛で悩まされていました。仕事中に睡魔に襲われることもよくありますね。

こんな工夫をしています!

【仕事】周囲としっかりコミュニケーションをとる

現状報告をこまめにするようにしました。

例えば社内でメールのやり取りをするときは、上司を必ずCcに入れるようにしていますね。「私は今こんな仕事をしています」とアピールすることで、だんだんと仕事を回してもらえるようになりました。

また、2年半のブランクがあったので、できるだけ色んなメンバーとランチをすることで、仕事や人間関係などの現状把握に役立てました。

そのほかにやっていることと言えば、子どもの熱などによる突然のお休みに備え、常に余裕を持ったスケジュールを立てたり、仕事の引き継ぎ方法を考えたりといったことですね。

【子育て】料理は多めに!子どもは自主性を育てる

料理は基本的に多めに作り、余ったら冷凍しています。作り置きしておくと精神的にも楽ですね。

上の子には寝る時間を守るよう繰り返し言い聞かせることで、今では自分からお布団に入るように。肩こりや腰痛も少しずつ回復しています。

夫にはあまり期待をせず(笑)、最低限守って欲しいことだけ伝えることで、むしろ気持ちよく協力できています。

【シングルマザー】のママCさん 

シングルマザーのママCさん(家族構成:5歳の長女)のスケジュール例:6:00~7:00起床、子どもを起こす、朝ごはん、身じたく。7:00~8:00保育園送り。8:00~9:00通勤。9:00~18:00仕事。18:00~19:00保育園お迎え、帰宅。19:00~20:00買い物、夕食準備。20:00~21:00夕食、片付け、お風呂、洗たく、風呂掃除。21:00~22:00子ども寝かしつけ。22:00~23:00翌日の夕食下ごしらえ、そうじ。23:00~0:00就寝。

ここが大変!

【仕事】不規則な生活が続きました

雑誌の編集者ということもあり、土日も帰宅後も関係なく仕事をしていました。

時期によっては自宅に帰れないほど忙しかったので、わざわざ遠方の実家まで行って娘を預けることもありました。

【子育て】子どもにかまってあげられない

帰宅後は家事に追われ、娘と話したり絵本を読んであげたりする時間がまったくありませんでした。

声をかけるとすれば「早くしなさい」の一言だったので、いつもどこかで申し訳ない気持ちがありました。

こんな工夫をしています!

【仕事】思い切って土日休みの会社に転職!

思い切って土日に休める会社に転職しました。

前の職場に比べて仕事を持ち帰ることができなかったり、それによって会社にいる間は情報収集をする余裕がなかったりと制限はあるものの、自分の好きな仕事をフルタイムで続けていられるのはとても嬉しいです。

【子育て】休日は外に出て娘と遊びます

平日は娘になかなかかまってあげられないため、土日は必ず外に連れ出して一緒に遊ぶようにしています。編集の仕事をする上で、外に出ることは良い刺激にもなっています。

また、家事の時短も心がけています。例えば着替えの時短として、次の日の服を着たまま寝ています(笑)。これを話すとびっくりされますが、着替えや寝間着を洗う手間が省けておすすめですよ。

他にもあります!子育てと仕事を両立させるコツ

多くの先輩ママが取り入れている、子育てと仕事を両立するためのコツ、時短テクを紹介します。

子育てと仕事を両立する4つのコツ

1家事は休みの日にまとめてやるのもOK

買い物や料理は休みの日にまとめてやっておくのがおすすめ。仕事がある日は疲れているせいで、帰宅後に家事をやっている余裕がないこともありますよね。

休みの日に買い物に出かけることはリフレッシュにもなりますし、できた料理は冷凍しておけば翌日以降も美味しく食べられます。

2買い物はネット通販や宅配サービスを使う

買い物はネット通販や宅配サービスを使うのも良いでしょう。買い物は意外に時間がかかるもの。スーパーで「これ買って」とぐずる子どもをなだめるのも一苦労です。

ティッシュやおむつ、お水などの消耗品はわざわざお店に行って選ぶ必要もないので、なくなりそうになったらネット通販で頼んでしまいましょう。

野菜などの食料品は宅配サービスの定期便を利用するのもおすすめ。夕食のメニューを考えてから材料を買いに行く、という手間も省けます。

3食洗機や洗濯乾燥機などの電化製品に頼る

思い切って食洗機や洗濯乾燥機などの便利な家電を買ってみるのもおすすめです。気軽に買えるものではありませんが、お皿洗いや洗濯をすべて手作業でやっていては、いくら時間があっても足りませんし、体力的にもこたえます。

最新の家電は高性能なものも多くあるため、未来の自分、家族への投資と考え、購入を検討してみましょう。

4夫や子どもにも家事を手伝ってもらう

旦那さんや子どもにも家事を手伝ってもらいましょう。「手伝いたいが、何をすればいいのかわからない」といった旦那さんも意外に多いもの。お皿洗いやお風呂掃除など、簡単にできそうなことからお願いしてみましょう。

子どもも3~4歳ごろには物心がつき、自分でいろいろな判断ができるようになってきます。「ママを手伝ってね」とお願いすれば、子どもなりに精一杯工夫してお手伝いをしてくれるでしょう。

子育てと仕事の両立は無理だと感じたら?

子育てと仕事を両立することは簡単ではありません。いろいろな工夫をしてみたものの、「やっぱり無理かも」「もう疲れた」と思ってしまうこともあるでしょう。そんなときにどうすればいいのか、3つのステップを紹介します。

子育てと仕事の両立に疲れたときの3ステップ

【ステップ1】もう一度1日のスケジュールを見直す

少しでも楽ができるよう工夫できるところがないか、もう一度1日のスケジュールを見直しましょう。1人で考え込まず、旦那さんや両親など身の回りの人に相談すると、解決の糸口が見つけやすいでしょう。

例えば、仕事帰りに子どもを連れて食材の買い物に行くのが習慣になっている場合、宅配サービスを使ってみるのもおすすめです。
また、「毎日手作りの夕食を作らなきゃ」などと自分を追い込まず、ときにはお惣菜や出前で済ましてしまうのも良いでしょう。

「家族のために」という思いやりは素晴らしいものですが、そのせいでつらくなってしまったら元も子もありません。適度に力を抜いて楽をしても良いのです。

【ステップ2】上司と相談して働き方を見直す

子育てと両立できるような働き方ができないか、上司に相談してみましょう。

例えば、毎日残業続きで子どもと過ごす時間がほとんど取れていない場合、仕事量を調整してもらったり、時短勤務やリモートワーク(在宅勤務)に切り替えたりすることもできるかもしれません。

【ステップ3】子育てと両立できそうな仕事に転職する

1日のスケジュールや働き方を見直してみても、やっぱり今の仕事は続けられないと感じたら、子育てと両立できそうな仕事に転職するのも一つの手です。

以下のような特徴のある仕事であれば、比較的子育てと両立しやすいと言えるでしょう。

子育てと両立しやすい仕事の特徴4つ:(1)シフトの融通が利く(2)残業が少なく、定時で帰れる(3)子育てに理解のある職場である(4)在宅でできる

こうした仕事はパートや非正規雇用での募集が多く、「正社員でフルタイム」といったキャリア志向の働き方はどうしても難しくなるものの、家事や子育てをする時間が確保しやすいというメリットもあります。

具体的な仕事をいくつか挙げてみました。

コールセンター

コールセンターはシフトの融通が利きやすく、子どもの看病などの突然の欠勤・遅刻にも対応してもらえるところが多いようです。

デスクワークのため、飲食店などの立ち仕事に比べて「脚が疲れて体力的に限界」ということも少ないと言えます。

同じように子育てをしながら仕事をしているワーママも多いことから、職場で気軽に相談できるのも魅力でしょう。

一般事務

一般事務や受付の仕事は、就業時間が比較的安定しているのが最大の魅力。

定時に帰れる職場が多く1日のスケジュールが立てやすいので、子育てと両立しやすい仕事だと言えるでしょう。

ただ、同じような職種のスタッフが少ない会社だと、たくさんの仕事が回ってきたり、休みを取りにくかったりということも。できるだけ事務スタッフが多く、周囲に協力してもらいやすい会社を選んだほうが良さそうです。

在宅ワーク・内職

記事のライティング(ライター)やデータ入力などの在宅ワーク、シール貼りや袋詰めのような内職も、子育てと両立するにはうってつけの仕事です。

こうした仕事のメリットはなにより、家で仕事ができること。子どものそばで仕事できることはもちろん、ふと思い出した買い物や役所での手続きなど、ちょっとした家事とも並行して行うことができます。

ただし、在宅ワークや内職といった仕事ではたいてい、お給料が時給制ではなく、文字数や作業数などの出来高制になる点に要注意。

「泣き止まない子どもをあやさなければならず、まとまった作業時間がとれない」といったことが続くと、いくら時間がたってもお金になりません。

コラム:データでわかる!子育てと仕事の現状

厚生労働省のデータによると、2010年~2014年に子ども(第一子)を出産した女性のうち、出産の前後で仕事をやめなかった人は53.1

この「女性の就業継続率」は1980年~2009年まで40%前後で推移していましたが、今では半数以上の女性が出産後にも仕事を続けているという状況です(厚生労働省『第15回 出生動向基本調査』2016年)。

出産前後の女性の就業継続率を表したグラフ。特に2010~2014年に第一子が生まれた層から、就業継続する女性が急激に増加している。

同調査によると、出産後にも仕事を続けるかどうかは雇用形態によっても大きな差があります。正社員の女性では69.1とほぼ7割の女性が出産後にも仕事を続けているのに対し、パート・派遣社員の女性では25.2と大きく下がります(自営業・内職の女性は73.9%)。

一方、専業主婦や妊娠を期に仕事を退職した女性でも、出産後に仕事を始めたいと考えている人は86。その理由は子どもの教育費、生活費、貯蓄など経済的な理由が半数以上を占めています。

また、これにともない育休取得率も伸びていますが、女性が88.5%に対し男性はたったの7.5厚生労働省『平成29年度 雇用均等基本調査』)。男性の育休取得率は年々高まってはいるものの、まだまだ低いのが現状です。

※参考:第15回 出生動向基本調査2016年|厚生労働省
※参考:平成29年度 雇用均等基本調査|厚生労働省

まとめ

子育てと仕事を両立するのは、そう簡単なことではありません。それでもちょっとした工夫をするだけで、体力的にも精神的にも楽になれるかもしれません。1人では難しいと感じたら、身の回りの人にどんどん頼ることも大切です。

また、今の仕事を続けるのが難しいと感じたら、思い切って子育てと両立しやすい仕事・職場に転職するのも一つの手です。

色々な方法を考えたり試したりするうちに、自分に合ったライフスタイルがきっと見つかるはずです。

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