契約社員やフリーターは入る? 社会人経験とは|正社員経験だけをいう?
転職の求人の中には「社会人経験」を条件としているものも多くあります。
興味のある求人を見つけたものの、正社員として働いた経験がないため、応募をためらう人もいるのではないでしょうか。
どんな経験を社会人経験というのか、フリーターや契約社員としての経験が社会人経験として認められるのかについて解説します。
社会人経験とは?フリーターも入る?
まずは社会人経験とは何か、そこにフリーターや契約社員としての経験は含まれるのかを説明します。
社会人経験とは学校卒業後に仕事した経験
社会人経験とは、高校や大学など学校を卒業したあとに働いたことのある経験を指します。
一般的には正社員や契約社員、派遣社員として働いた経験のことですが、応募する職種によってはフリーターの経験(アルバイト、パート)が含まれることもあります。
ただし、正社員を募集する採用においては「正社員の経験」が重視されることが多い傾向にあります。
なお、資格や専門的知識が求められる一部の職種や企業では、正社員としての経験よりも業務内容が重視されるケースもあります。
この経験は社会人経験といえる?
フリーター(アルバイト、パート)、契約社員・派遣社員、自営業、既卒について、それぞれ社会人経験といえるのかを解説します。
雇用形態など |
社会人経験になる? |
フリーター、アルバイト、パート |
× |
契約社員 |
◯ |
派遣社員 |
△ |
自営業 |
○ |
既卒 |
× |
フリーター、アルバイト、パート
フリーターやアルバイト、パートは「社会人経験なし」と見なされるケースがほとんどです。
企業が社会人経験として求めているのは「責任のある仕事をしたことがある」「社会人としてのマナーやスキルが身についている」など、正社員レベルの業務や研修を通して得られる経験であるためです。
何か起きたときに責任を取るのは正社員である場合がほとんどですし、フリーターやアルバイトは正社員とは異なり、マナーやスキルを習得する研修を受ける機会もほぼありません。そのため、フリーターやアルバイト、パートは社会人経験とみなされないのです。
ただし、たとえばサービス業の正社員に募集する場合、飲食店でのアルバイト経験が評価されるなど、応募先の仕事に近い業務経験が採用に有利に働くことはあります。
契約社員・派遣社員
契約社員や派遣社員は基本的には「社会人経験あり」と見なされます。
特に契約社員は正社員とほとんど変わらない業務内容・条件で働く場合が多いため、基本的には社会人経験があると認められます。
ただし、企業が募集する職種や求めているスキルとのマッチングの度合いにもよるため、契約社員や派遣社員の経験が社会人経験と認められないケースもあります。
※派遣社員について詳しくは→派遣社員とは?わかりやすく解説
自営業
自営業は基本的には「社会人経験あり」と見なされます。
自営業は企業に所属していなくとも、仕事に対する責任感があり、社会人としてのルールやマナーを取得していると認められます。
また、スキルや経験年数、これまでの功績などによっては、正社員の経験と同等またはそれ以上の評価をしてもらえる場合もあります。
既卒
既卒は「社会人経験なし」と見なされます(既卒=学校を卒業してから正社員として働いたことがない人)。
アルバイトをしている場合、フリーターと同じ扱いになります。
既卒に含まれる人の例としては、「希望の業界や職種にこだわりすぎて就職活動がうまくいかないまま卒業を迎えた」「学生時代にアルバイトに夢中になり、就職活動をせずに卒業した」「公務員試験に落ちてしまい就職先がないまま卒業した」などが挙げられます。
※既卒について詳しくは→【既卒とは】新卒扱いは3年まで?その就職の実態は
社会人としてのマナーやビジネススキルが大切
企業が社会人経験として求めるのは、社会人として最低限のマナーやビジネススキルです。
きちんと挨拶をする、パソコンの操作ができるといった基本的な部分は少なくともクリアしている必要があります。
なお、社会人としてのマナーやスキルには「名刺の受け渡しができる」「正しい敬語が使える」「電話の受け答えができる」「ビジネスメールが打てる」「エクセルやワードの基本操作ができる」といったものも含まれます。
もしもバイトリーダーや派遣社員などの経験を通じて上記のようなスキル・マナーが身についていれば「社会人経験あり」と見なされることもあるので、応募を考えている企業の採用担当者に相談してみるのも1つの手です。
まとめ
正社員の雇用を前提とした採用活動においては、「正社員の経験」を重視されることがほとんどです。
ただし、フリーターや派遣社員しか経験していなくても身につけたスキル次第では「社会人経験あり」と見なされることもあります。
気になる求人を見つけたら転職エージェントや採用担当者に相談するなどして、応募に挑戦してみてください。