給料の有無や親等による違いも 忌引き休暇の日数は?

親族が亡くなったときには、葬儀の準備や出席のために忌引き休暇が与えられることが一般的です。

しかし、忌引き休暇の日数や申請方法についてしっかり理解できているという方は意外に少ないのではないでしょうか。

ここでは、忌引き休暇の基本とその申請方法についてわかりやすく説明いたします。

忌引き休暇は何日まで取得できる?

「慶弔休暇」と呼ばれる場合もあり、親族が亡くなったときの準備や出席のために与えられる忌引き休暇。

その日数は故人と何親等かによって決まります。

忌引き休暇の日数は配偶者の場合で最大10日

忌引き休暇の日数は故人との関係によって変わります

また、会社の規定によっても異なりますので、必ず就業規則を確認しましょう。

一般的な忌引き休暇の日数をまとめた表は、以下の通りです。

忌引き休暇の日数表

故人との関係性 一般的な忌引きの日数
配偶者 10日間
実父母 7日間
5日間
兄弟姉妹 3日間
祖父母 3日間
配偶者の父母 3日間
配偶者の祖父母 1日間
配偶者の兄弟姉妹 1日間
1日間
伯父・叔父・伯母・叔母 1日間
甥・姪 1日間

忌引き休暇の対象は、一般的には三親等まで

忌引き休暇の取得は、一般的には三親等の親族まで認められています。

いとこや配偶者の伯父や伯母(叔父や叔母)、配偶者の甥姪は対象になりません。

親等一覧表

0親等 配偶者
一親等 父母、子
二親等 兄弟姉妹、祖父母、孫
三親等 曾祖父母、直系の伯父・叔父・伯母・叔母、直系の甥姪、ひ孫

なお、親等の数え方としては、配偶者の親等も血族の親等と同様です。

ただし忌引き休暇が取れる日数は異なっており、たとえば配偶者の父母が亡くなった場合、実父母ほどの忌引休暇は取れないことが多いようです。

忌引き休暇の細かいルールは就業規則を確認

忌引き休暇の起算日や移動日、土日祝にあたる場合などの日数について、一般的な傾向を紹介します。ただし会社ごとに異なりますので、まずは就業規則を確認しましょう

忌引き休暇の起算日は申請期間の初日や逝去日

忌引き休暇の起算日(忌引き休暇が発生する一日目)は、会社によりますが、従業員が申請した休暇の初日や、故人が亡くなった当日などが起算日になる場合があります。

移動日は忌引き休暇に含まれないこと

葬儀などのために遠方まで出向かなければならず、移動日が発生する場合は忌引き休暇に含まれないのが一般的です。

ただし、会社によっては含まれる場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

土日祝日は忌引き休暇に含まれる

就業規則で「忌引き休暇は連続〇日」と決まっている場合、土日祝日は忌引き休暇に含まれることが多いです。

ただ、「忌引き休暇は〇日」とだけ書かれている場合は含まれない可能性があります。

忌引き日数10日間のカウントのしかた2パターン(土日を含む・含まない)イメージ

忌引き休暇の申請方法 必要な書類や注意点も

忌引き休暇の申請の3ステップ

忌引き休暇は以下のステップで申請します。手続きがわからない場合は、まず先に上司や人事担当者に問い合わせても構いません。

1会社の就業規則を確認する

忌引き休暇は、会社の就業規則で日数などを定められていますので、忌引き休暇があるのかないのか、自分の状況では何日まで認められるのかを調べましょう。

調べたうえで疑問点があれば人事労務担当者や総務担当者に確認してください。

アルバイトや契約社員など雇用形態によって規則が異なることも多いので、その点についても注意しましょう。

2上司に口頭で伝える

上司に口頭で忌引き休暇を取りたい旨を伝えて、どういった対応をすべきか指示を受け、場合によっては人事にも連絡しましょう。その際に、メールで伝えるべき事項があるかどうかも確認します。

具体的な内容は、下の『忌引き休暇の連絡で伝えること』で説明します。

3可能な範囲で引継ぎや取引先の連絡を行う

忌引き休暇中に対応しなければならない仕事がある場合は、上司や同僚に相談して引き継ぎましょう。

ただし、身内の死を知らされて余裕がない状態であることが多いので、可能な範囲でかまいません。

余裕があれば、業務内容、忌引き休暇中のアポイント状況、取引先の担当者の名前などを文面で伝えましょう。加えて取引先に忌引き休暇の期間や休暇中の代わりの担当などを連絡できればベターです。

忌引き休暇の連絡で伝えること

忌引き休暇について上司や同僚に連絡する際、必ず伝えるべき点は以下です。

  • 自分とどんな関係の相手が、いつ亡くなったのか
  • 忌引き休暇を希望する期間
  • 通夜と葬儀の詳細
    (日時・会場・住所・連絡先・自分が喪主である場合はその旨も伝える)

証明書類が必要になる場合も

忌引き休暇を取る場合、会社から証明書類の提出を求められる場合があります。必要な場合は速やかに用意しましょう。

忌引きの証明書類の例

訃報

通夜と葬儀を伝える案内のための文章です。通夜や葬儀の日時、喪主の名前と連絡先、宗派や死因などが記されています。葬儀社に依頼するか個人で作成するのが一般的です。

会葬礼状

葬儀や通夜の会葬者にお渡しするお礼状です。葬儀社に依頼するか個人で作成するのが一般的です。

死亡診断書

故人の情報、死因や死亡日時などが記された証明書です。死亡を確認した医師が有料(5,000~1万円程度)で発行してくれますので、数枚コピーすると良いでしょう。

火葬(埋葬)許可証

遺体の火葬や埋葬を許可する自治体が発行する書類です。葬儀社が手続きを行うのが一般的ですので、葬儀社に確認しましょう。

休暇取得後のお礼は忘れずに

忌引き休暇後は、上司や同僚にお礼の挨拶を忘れずに伝えます。

可能であれば、お礼の気持ちとして菓子折り等を渡すのも良いでしょう。香典をもらった場合は、香典返しを渡します。

忌引き休暇の法律上の扱いは?

忌引き休暇は法律で定められていない

忌引き休暇は、労働者の権利などを保証する労働基準法では規定されていません

そのため、会社が従業員に対して忌引き休暇を与えなかったとしても罰則などは与えられません。あくまで個々の会社が定める規則という位置づけです。

公務員の忌引き休暇には規則がある

公務員の忌引き休暇の規定は、国家公務員か地方公務員かによって異なります

国家公務員の忌引き休暇は人事院規則に定められている

国家公務員の忌引き休暇は、人事院規則に則っています。

人事院規則とは、国家公務員の改善の勧告や事務を規定する人事院が法律を実施するために、または法律の委任に基づいて定める規則です。

故人との関係 日数
配偶者・父母(配偶者の父母含む) 7日間
5日間
祖父母や兄弟姉妹 3日間
孫やおじ・おば 1日間

地方公務員の忌引き休暇は自治体により異なる

地方公務員の場合は自治体により独自の条例で定められています

国家公務員の規定を元にしている自治体が多いですが、異なる場合もないとはいえません。

東京都や大阪府では以下の通りです。

東京都

故人との関係 日数
配偶者 10日
父母・子 7日
祖父母・兄弟姉妹・配偶者の父母 3日
2日
配偶者の祖父母・配偶者の兄弟姉妹・おじ・おば・おい・めい 1日

大阪府

故人との関係 日数
配偶者・父母・子 7日間
配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹 3日間
孫・配偶者の祖父母・配偶者の兄弟姉妹・伯父・叔父・伯母・叔母 1日間

※なお配偶者の親族は、生計を共にしていた場合は、血族に準じた日数が適用されます。また、いわゆる代襲相続があった場合も、適用日数が変わることがあります(東京都・大阪府共通)。

コラム:忌引き休暇は英語で何?

忌引き休暇は英語で「condolence leave」です。

「condolence」は弔慰、「leave」は休暇を取るという意味で、「bereavement leave」または「condolence holiday」という場合もあります。「bereavement」は死別という意味です。

まとめ

忌引き休暇は多くの会社が設けているものですが、法律による規定はなく、それぞれの会社ごとに詳細が異なります。

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