説得や乗り切る方法とは 転職を親に反対されたら…
「転職を親に反対された」という経験がある人は少なくありません。
自分のキャリアと親の気持ちのどちらを優先すればいいのか、迷うこともあるでしょう。
この記事では、転職に親が反対する理由や対処法などをわかりやすく説明します。
転職時、親が反対するケースは意外と多い
転職時に親の反対を受けたという人は案外多いものです。
その理由の1つには、親子間の価値観の違いがあります。
親世代にとっては年功序列制度や終身雇用制度がポピュラーなので、転職に関してマイナスに考える方も多く、「転職=会社のレベルが下がる」「世間体が悪い」と思い込んでいる場合もあります。
ただし、親は長年の人生経験から冷静な意見を言っていることもあります。そのため、転職を反対されても頭ごなしに反抗するのではなく、合理的な意見は聞き入れた上で、最終的には自分で判断しましょう。
時には親を説得することも必要ですが、たとえ親に理解してもらえなかったとしても、転職先は自分の意志で決めることが大切です。
転職を親が反対する4つの理由と対処法
ここでは、転職に親が反対するよくある4つの理由を、具体的な説得の方法とともに説明します。
地元から離れた県外に行かせたくない
子供と離れたくない、自分が置いていかれることに不安があるなどの理由から、子どもの県外などへの転居を伴う転職を反対するケースです。
それまで子どもが実家住まいだったり、市内や県内など近距離に住んでいたりした場合は、子どもと離れることによる寂しさに耐えられず、県外などへの転職を反対することもあります。
特に男性よりも女性のほうが、親元から離れることを過剰に心配され、転職を反対されることが多いようです。
このような理由で転職を反対された場合、定期的な帰省を約束して親を安心させましょう。
また、親と一緒に転職先の地域に足を運び、どんな環境なのかを見せることで不安を取り除くという方法もあります。
転職先に心配がある
転職先に対してネガティブなイメージがあり、子どもの転職を反対するケースです。
特に親世代にとって知名度の低いベンチャー企業などへの転職は「社会的評価が低くなるのではないか」と心配されることもあります。
このような場合は、仕事内容や職場環境などをわかりやすく説明し、親が持っているネガティブなイメージを払拭しましょう。もし親世代でも知っているような同業他社があれば、一例として説明するのも良いでしょう。
転職そのものに抵抗感がある
「一つの会社に定年まで勤め上げるのが普通だから」といった理由で、転職そのものを否定しているケースもあります。
親世代は、終身雇用制度や年功序列制度が当然だと考えている人も珍しくなく、転職に対して否定的な見方をする場合があります。
そのような場合には、昨今のビジネスの状況や転職事情を具体的に説明しましょう。
また、「転職しないで現職のままでいる方がハイリスクであること」や「転職先で自己実現を目指していること」などを説明するのもおすすめです。
また、転職市場に関するニュースやテレビ番組などを一緒に見て、現状を把握してもらうのも良いでしょう。
転職によって迷惑をかけられる不安がある
子どもが転職することでかかる費用や労力を自分たちが負担しなければならないのではと思い込み、転職を反対するケースです。
転職する際には、引っ越しが必要となったり、会社によっては給料が入社の翌月からの支払いになったりすることもあり、普段よりも出費が多くなりがちです。そうした諸費用を自分たちが負担しなければならないのではと考えて、子どもの転職を反対する親もいます。
また、子育てをしながら転職しようとしている場合は「孫の世話を押し付けられるのではないか」と考える親もいるようです。
この場合、金銭的負担や孫の世話などをお願いすることは一切ないとしっかり説明すれば、すんなり転職を許可してくれることもあります。
コラム:結婚前後の転職は親に反対される?
子どもが結婚前後に転職することを反対する親もいます。
転職して収入が不安定になったり、仕事が変わって生活スタイルも変わったりすると、子どもの配偶者やその親にも迷惑をかけてしまうのではないかと考えるからです。
また、もともと転職に否定的な親であれば、結婚前に転職した場合は結婚そのものを反対することもあります。
この場合も、必要な意見は聞き入れた上で、自分がどうすべきかを判断しましょう。
転職を親に反対されてしまったときの3つの対策
転職を親に反対されてしまったことで、転職活動が滞ってしまう場合もあります。
そんな時にどのように対処するのか、ステップを追って説明します。
親の意見を一旦受け止める
転職を親に反対された場合、まずは親の意見を受け止めましょう。
転職を反対されると、つい反発してしまいたくなりますが、親の気持ちに少しでも寄り添うことができれば、親も徐々にこちらの考えに耳を傾けてくれるようになるでしょう。
転職のメリットを説明する
転職することで得られるメリットを親にわかりやすく説明しましょう。
転職先の会社についてはもちろん、仕事内容や給料、社風、将来性なども併せて説明すればより説得力が増します。
それでも転職したいなら親の意見は気にしない
親の意見を気にせずに転職するという方法もあります。
どんなに丁寧に説明しても、親が転職への理解を示してくれない、聞く耳を持ってくれないなどの場合は、親がどう思っているかを気にする必要はありません。
親に納得してもらった上で転職できるのがベストかもしれませんが、最終的に転職するかどうかは自分の問題です。
親の意見を優先して自分の意思を押し込むよりも、自分が決めた道を進んだ方が後悔は少ないはずでしょう。
転職を親に反対されそうな場合の予防法
最後に、「自分の親は転職に反対するタイプかもしれない」と思っている人に向けて、対処法を紹介します。
転職を考え始めた段階から相談を
転職を考え始めた段階から親に相談し、時間をかけて理解してもらいましょう。
事前に話すことで、転職に関する親の不安を取り除けるケースもあります。
転職活動の悩みや進捗を共有することで、親子間での信頼関係が強くなり、やがて親が転職を応援してくれる場合もあります。
反対されそうなら事後報告もあり
転職するまで親に報告しないという方法もあります。特に親を説得する自信がない人にはおすすめです。
事後報告されたことで怒る親もいるかもしれませんが、転職がうまくいって楽しそうに仕事をしていれば、いずれは認めてくれる可能性が高いでしょう。
まとめ
転職を親に反対されると、「自分の判断が間違っていたのか」と不安になったり、転職活動を辞めたくなったりすることもあるかもしれません。
しかし、転職は今後の人生にかかわるものです。自分が何をしたいのかをしっかりと考え、親から反対に対処していきましょう。