有効期限は?コピーでOK? 転職なら卒業証明書の提出は不要?
卒業証明書は大学や高等学校、専門学校を卒業したことを証明する書類です。新卒の場合、入社時に提出することがほとんどですが、転職の場合はどうなるのでしょうか?
転職時の卒業証明書の提出の必要性や、提出時のマナーなどを紹介します。
転職先に卒業証明書の提出は不要?
まずは転職先に卒業証明書を提出する必要はあるのかどうかについて解説していきます。
転職先に卒業証明書を提出することはほとんどない
転職で卒業証明書の提出を求められることはほとんどありません。
ただ、外資系企業や民間企業から公務員に転職する場合など、一部の企業や職種によっては提出を求められるケースがあります。
その理由は、主に学歴詐称をしていないかどうか確認するためです。また、第二新卒の場合は卒業から間もないこともあり、卒業証明書の提出を求められることがあります。
提出を求められるタイミングは入社時が多い
卒業証明書の提出が必要な場合は、入社時の年金手帳や給与振込先の届出書と同じタイミングで求められることが多いようです。
他にも、面接時や書類選考時に提出を求められるケースもあります。卒業証明書の手配には時間がかかるため、提出が間に合わない場合は転職先に早めに相談しましょう。
※詳しくは→コラム:卒業証明書の発行方法
成績証明書と一緒に提出する場合も
卒業証明書とともに、成績証明書の提出を求める企業もあります。
成績証明書は卒業した学校での成績を記した書類です。企業はそれをもとに適正や能力を確認し、どのような職種が合うか判断します。
成績証明書の内容が合否に直接関係することはほとんどありませんが、成績を重視する一部の企業では、合否の判断材料の一つにすることもあります。成績証明書は卒業証明書と一緒に取り寄せることができます。
卒業証明書を提出するときの3つのマナー
企業に卒業証明書を提出する際には、以下の3つのマナーを守りましょう。
1コピーではなく原本を用意する
卒業証明書はコピーではなく原本を提出しましょう。コピーの場合は偽造することも可能なので、正式な書類として原本を提出するのがマナーです。
2有効期限はないが発行3ヶ月以内のもの
卒業証明書に有効期限はありませんが、できれば3ヶ月以内に発行したものが良いでしょう。発行日が数年前など古いものを提出するのはあまり印象が良くありません。
3厳封されたものが望ましい
卒業証明書を提出する際には、企業から厳封を指示される場合されない場合がありますが、できる限り厳封されたものを提出しましょう。
厳封されたものを提出することで、内容を改ざんしていないという証明になります。卒業証明書を発行する際には、学校に厳封してほしい旨を伝えましょう。
コラム:卒業証明書の発行方法
卒業証明書の発行方法は、卒業した学校で発行してもらうのが一般的です。学校の事務局に出向くケース、または郵送してもらうケースがあります。
直接学校まで出向いて発行してもらう場合、身分証明書と印鑑が必要になることがほとんどです。あらかじめ電話で問い合わせて、持ち物や郵送のための手続きなどを確認するのが良いでしょう。
卒業証明書を発行する際には1通500円前後かかることが多く、即日発行してくれる場合や、数日程度かかる場合もあります。郵送の場合はさらに時間がかかることもあるので、できるだけ時間に余裕を持って発行の手続きを行いましょう。
一部の大学ではコンビニのマルチコピーで卒業証明書が発行できます。ただし、厳封はされていないため、企業から厳封の指示がない場合に限り利用できます。
卒業証明書にまつわるQ&A
卒業証明書に関するQ&Aを解説していきます。
Q:卒業証明書と卒業証書の違いは?
卒業証明書は卒業したことを証明する書類で、必要に応じて何枚でも発行できます。
一方、卒業証書は学校を卒業した学生や生徒に対して与える証書で、卒業式にもらう賞状のようなものです。
こちらは原則として再発行できません。
従って、転職先に提出を求められることもありません。
Q:卒業証明書の名前が旧姓の場合は?
卒業証明書は基本的に卒業時の姓で発行されるため、結婚をして名字が変わった場合は提出先の企業に旧姓で問題ないか確認しましょう。
学校によっては、氏名変更届と戸籍抄本を提出すると、結婚後の名字で発行してくれる場合もあるので、どうしても現在の名字の卒業証明書が必要な場合、学校に問い合わせてみましょう。
Q:卒業した学校が廃校になった場合は?
卒業した学校が廃校になった場合、公立であれば所在地の都道府県の教育委員会(高校まで)、または市町村・県庁の総合窓口(大学)に、私立であれば卒業した学校の法人に問い合わせれば発行できます。
もし卒業した学校の法人がなくなっている場合は、所在地の教育委員会に問い合わせましょう。それでも発行が難しい場合は、企業にその事情を話しましょう。
※公立の学校が廃校になった場合の問い合わせ先一覧→文部科学省 都道府県教育委員会・政令指定都市教育委員会
まとめ
転職で卒業証明書の提出は求められることはほとんどありません。
ただ、企業や職種によっては求められるケースがあるため、その際には早めに卒業した学校で発行の手続きを行い、マナーに則って提出しましょう。