目的や対象者までまるっと解説 ストレスチェック制度とは?

勤務先でストレスチェック制度を受けるように指示された経験はおありでしょうか。

ここでは、ストレスチェック制度の目的や実施の流れ、対象者などについて解説していきます。

ストレスチェック制度とは?

はじめにストレスチェック制度の概要について説明していきます。

【概要】企業が従業員のストレスを把握するための制度

ストレスチェック制度とは、労働者が自分のストレス状態を知るための検査のことです。

企業が従業員のストレスの程度を把握することで、メンタルヘルス不調の未然防止に役立てることができます。

ストレスに関する調査票に直接記入する、もしくはインターネット上の調査票に入力するという方法で行われ、企業によっていずれかを選択または併用して行います。

近年、仕事による強いストレスが原因で心身の健康に支障をきたし、労災認定される労働者が増加傾向にあります。

そうした事態を防ぐために、2014年6月労働安全衛生法の一部が改正され、ストレスチェック制度の実施は企業の義務となりました

【目的】メンタルヘルス不調の一次予防

ストレスチェック制度の目的は、以下の通りです。

  • 労働者のメンタルヘルス不調の一次予防
  • 労働者が自分のストレスに気づいたり、考えたりするきっかけを作る
  • 労働者のストレスの原因となる職場環境の改善を促す

ストレスが多いと判断された従業員は、本人の希望により医師の面接を受けることができます

また、企業はストレスチェックの全体結果をもとに「ノー残業デーを設ける」「業務効率化のためのツールを導入する」などの取り組みを行う場合があります。

【対象者】雇用者全員が受ける

ストレスチェックは雇用者全員が対象となります。正社員、契約社員だけでなくアルバイトやパートも含まれます。

ただし、アルバイトやパートは以下の条件を満たしている場合に限ります。

▼アルバイトやパートの場合の条件

  • 契約期間が1年以上(もしくは、契約更新により1年以上の勤務が予定されている)
  • 1週間の労働時間数が、同じような業務に携わっている社員の1週間の所定労働時間数の4分の3以上である

【チェック内容】厚生労働省が勧める57の質問

ストレスチェックには、厚生労働省が推奨する57項目の質問票が用いられるケースが多いようです。質問の内容に規定はありませんが、下記の3つに関連する内容が求められます。

企業によっては産業医などと相談の上、業務内容に合わせた質問票を使用することもあります。

▼ストレスチェックの質問に含むことが望まれる内容

  1. ストレスの原因
  2. ストレスによる心身の自覚症状
  3. 労働者に対する周囲のサポート

※参考→ストレスチェック制度導入マニュアル|厚生労働省

コラム:そもそもストレスチェックを受けるのは義務?

ストレスチェックは受けたくない場合は拒否できます

ストレスチェックは企業側には実施の義務がありますが、従業員に受ける義務はないため、拒否しても罰則などはありません。

ただし、ストレスチェックは職場環境の改善や業務上の精神的な負担を減らすことに役立つため、できる限り受けた方が良いでしょう。

とはいえ、ストレスチェックの結果にもとづいて医師の面接指導を受けても、会社が必ず何か対策をしてくれるとは限りません。労働者本人が受ける意味がないと思うのであれば、受けないという選択肢もあります。

※参考→ストレスチェック制度導入マニュアル|厚生労働省

ストレスチェック制度実施の流れ

ストレスチェックは以下のような流れで行われます。

ストレスチェック実施の流れイメージ。STEP1:紙またはWebのストレスに関するチェックシートに記入する。STEP2:結果が通知される。STEP3:抗ストレスの場合は医師との面談対象となる。

ストレスチェックは企業が手続きなどの事務面を主導し、実際のチェック作業自体は、医師(産業医を含む)、もしくは保健師、厚生労働大臣の定める研修を受けた看護師または精神保健福祉士」が行います。

詳しい流れを見ていきましょう。

(1)質問票(チェックシート)に記入する

紙またはウェブ上のチェックシートに記入・入力します。業務や健康上に関するさまざまな質問に対して当てはまるものを選んでいく形式が一般的です。

質問票のイメージ

以下の質問に対して最も当てはまる番号に○をつけてください。

  • 同僚と気軽に話ができる
    (1.そう思う 2.ややそう思う 3.やや違う 4.違う)
  • 業務時間内に仕事をこなせないことが多い
    (1.そう思う 2.ややそう思う 3.やや違う 4.違う) 

※参考→ストレスチェック制度導入ガイド|厚生労働省

(2)結果が通知される

ストレスチェックの結果は基本的に本人のみに通知されます。

結果は企業の担当者から手渡されたり、自宅に郵送されたりする場合もあります。インターネット上の調査票でチェックした場合は、その場ですぐに結果を見ることができます。

企業には個人が特定できないように、統計でストレスチェックの全体結果が報告されます。これをもとに企業は職場環境改善につなげていきます。

(3)高ストレス判定の場合は面接指導を受ける

チェックの結果、高ストレス判定であった場合、医師や保健師などのストレスチェック実施者から、医師の面接指導を受けるよう勧められます。

ただし、面接指導は本人の希望があれば受けるという形なので、もし高ストレス判定だったとしても、面接を受けたくない場合は受けなくても構いません。

まとめ

ストレスチェック制度は、企業が従業員のストレスを把握するために行うもので、結果によっては医師の面接指導の対象となります。

自分のストレスについて改めて把握する機会になったり、業務上のストレスを軽減するきっかけになったりする場合もあるので、できる限り受けるようにしましょう。

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