マナー&事例解説 内定承諾書を提出した後の辞退は可能?

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内定承諾書(入社承諾書)を提出してしまったけど、やっぱり別の会社に行きたい…。そんなとき、「内定辞退」はできるのでしょうか?

内定承諾書に関する法律上の決まりや、辞退を伝える際のマナーについて解説します。

内定承諾書を提出した後に辞退できる?

内定承諾書に法的効力はない

Q.内定承諾書提出後でも辞退できる?A.辞退できます。※ただしい、やむを得ない場合以外は避けること。

内定承諾書に法的効力はないため、内定承諾書の提出後でも辞退は可能です。

そもそも内定承諾書は「特別な事情がない限り、内定者が入社することを約束する」ための書類。学生や転職者にとっては法的な強制力はありません

「損害賠償を請求されるケースもある」と言う人もいますが、法的拘束力がないため実際に支払うことはないと考えていいでしょう。

ただし、法的には問題ありませんが、企業が採用にかけた時間やコストを無駄にしてしまうため、内定辞退はできるだけ内定承諾書を提出する前がベター

また、大学からの推薦や紹介での入社を断ると、翌年から後輩が就活しにくくなるなど自分以外の人に影響を及ぼす可能性もありますので慎重に考えましょう。

内定承諾書の提出を待ってもらう場合は

内定承諾書提出を待ってもらう際のポイント:・早めに電話で連絡。メールよりも電話ですぐに伝えるのがベスト。・自分で期限を決める。通常は2-3日、最長1週間で返信をする。

内定通知を受け、「すぐには返答できないので内定承諾書の提出を待ってほしい」場合は、企業に早めに連絡しましょう。

「待ってほしい」と企業に依頼するときの3ポイント

内定承諾の提出を待ってもらう際に気を付けたいポイントは以下の3つです。

  • 速やかに電話で連絡する
  • 自ら期限を設ける
  • 待ってもらう期間は長くても1週間

企業によっては内定を出した後すぐに研修資料や備品の準備を始める場合もあります。

入社準備にかかる手間やコストをめぐってトラブルが起きる可能性を避けるため、なるべく早めに電話で連絡しましょう。メールよりも電話の方が確実に相手につながります。

また、連絡した際に「◯日以内に返信します」と返信の期限日を明確にしましょう。返信の期限日は通常2~3日、長くても1週間が一般的です。

【内定承諾書の提出を待ってもらう場合の電話文例】

本日内定通知をいただきました◯◯◯◯と申します。この度は内定のご連絡をいただきありがとうございました。

早速、承諾のお返事を申し上げるべきなのですが、家族に相談してから決定したく、身勝手な理由で恐れ入りますが◯月◯日までお返事を待っていただくことは可能でしょうか。

★ポイント
「選考中の会社の結果が来てから返事をしたい」など入社意思が低いと見られかねない伝え方はNG。角の立たない理由でかつ簡潔に伝えましょう。

内定を辞退するときのマナー

辞退を申し出るときの3つのマナー

内定辞退を伝える際の3つのマナー:・なるべく早く連絡する・電話で連絡をする・簡潔に辞退を伝える

内定承諾書提出後の辞退は企業に迷惑がかかるとわかっているため申し出づらいもの。

なるべく穏便に済ませるために、以下の3つのマナーを知っておきましょう。

1:なるべく早く連絡する

内定承諾書の提出を待ってもらうときと同様、トラブルを避けるためになるべく早いタイミングで連絡しましょう。

2:まずは電話で連絡を

まずは早急に電話で連絡し、その後メール(か手紙)で二重にお詫びを述べましょう。「今さら直接辞退とは言いづらい……」と電話を避けたくなる気持ちもわかりますが、大事な連絡だからこそ気持ちを伝えやすい電話がおすすめです。

3:簡潔に辞退の旨を伝える

電話連絡の際は簡潔に辞退の旨を伝えましょう。必要以上に理由を細かく喋るとトラブルの元になってしまうこともあります。

ただし、内定辞退を伝えた途端、脅されたり怒鳴られたりした場合は無理に応じる必要はありません。毅然とした態度で断り、専門家や学校に相談しましょう。

辞退理由の伝え方(例文あり)

では、実際に辞退理由はどのように伝えれば良いのでしょうか。文例をいくつかご紹介します。

電話での基本的な伝え方

基本的には、聞かれない限り理由を答える必要はありません。

「企業に迷惑をかけて申し訳ない」と深く詫びる気持ちを持って、「内定を辞退したい旨」と「謝罪の意」を簡潔に述べましょう。

【基本の電話文例】

内定の通知をいただきました◯◯◯◯と申します。先日は面接にお時間を割いていただきありがとうございました。

大変申し上げにくいのですが、内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。

何度も思い悩んだのですが、家族とも話し合って検討した結果、このような決断をさせていただきました。

御社にご迷惑をおかけすることになり、誠に申し訳ございません。

もし理由を聞かれたら

もし理由を聞かれたら、相手を傷付けない理由(自分の適性や地元志向など)を用いて回答をしましょう。

相手を不快にさせたり、トラブルに発展させたりしないためには、必要以上は喋らないことがポイントです。

【理由を聞かれた場合の回答例】

最後まで悩んだのですが、自分の適性を慎重に考えた結果、……

自分のスキルをあらためて鑑みて、考え悩んだ末、このような決断に、……

地元で働きたい思いを捨てきれず、熟考した結果、……

お詫びメールの例

電話で謝罪した後は重ねてお詫びメールを送りましょう。

電話に加えてメールを送ることで内定を辞退した証拠を残すことができるため、言った言わないのトラブルを避けることができます。

【お詫びメールの例】

件名:内定辞退のご連絡

本文:

◯◯株式会社 人事部◯◯課
採用担当 ◯◯様

(◯◯大学◯◯学部の)転職 花子と申します。

先日はご多用中ながらお電話にてご対応いただき、誠にありがとうございました。

身勝手な理由で誠に恐縮ですが、自分の適性をあらためて鑑みた結果、貴社の内定を辞退するという決断に至りました。

お時間を割いていただいたにもかかわらず、このような返信をお伝えすることになり大変申し訳ございません。
転職(就職)活動を通して、◯◯様をはじめ貴社の方々にお世話になったことを心より感謝しております。

末筆ながら、貴社のますますの発展をお祈り申し上げます。

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署名

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※()内は学生の場合

転職エージェント経由の場合

 

転職エージェント経由で転職(就職)活動を行っていた場合は、応募企業に直接連絡する必要はありません。交渉はエージェントに任せしましょう。

交渉はエージェントの仕事とはいえ、内定承諾後の辞退はエージェントにも企業にも負担をかけることには変わりありません。

上記と同様に辞退する場合は速やかに誠意を示して失礼のないように辞退の旨を伝えましょう。

まとめ

内定承諾書提出後はもう辞退できないと思いがちですが、実は法律的にはまったく問題なく辞退できます。謝罪の気持ち伝えつつ、はっきり自分の気持ちを伝えましょう。

また、辞退した企業ともし将来関わる機会があったときのために、速やかに誠意を示して内定辞退し、後腐れのないように良好な関係を保てるとよいでしょう。

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