Q&Aでわかる 内定承諾書を提出した後の辞退の伝え方

「内定承諾書にサインして提出してしまったけど、辞退したい」「いつまでなら辞退してもいいのかわからない」という時のために、内定承諾書を提出した後の辞退方法について解説します。

Q.内定承諾書の提出後に辞退はできる?

内定承諾書を提出した後でも、入社日の2週間前までなら内定辞退は可能です。
ただし、できる限り提出前の辞退が望ましいでしょう。

法的には入社日の2週間前までならOK

内定承諾書の提出後でも、遅くとも入社日の2週間前までに伝えれば、内定を辞退することができます

民法によって「雇用契約は解約を申し入れた日から2週間を経過することによって終了する」と定められているからです。企業が内定辞退を拒否しても、内定承諾書には法的拘束力がないため、拒否は無効になります。

なお、企業から呼び出されて直接謝罪を求められたり、損害賠償請求されたりしても応じる必要はありません

ただし、入社直前あるいは常識的な理由ではない内定辞退で、内定者が企業に損害賠償請求されたという事例もあるため、辞退は早めに伝えるようにしましょう

※参考:
第22回アイガー(採用内定取消・辞退)事件|森・濱田松本法律事務所

なるべく提出前の辞退がベター

法的にはOKでも、内定辞退はできるだけ内定承諾書を提出する前に連絡する方が望ましいでしょう。

企業は内定辞退があった場合、欠員補充としてまた採用活動を再開しなければならず、大きなコストがかかります。辞退が遅くなるほど企業に迷惑をかけるため、辞退の意思は早めに伝えましょう。

志望度がより高い企業の選考結果が出ていないなど、今すぐ内定を承諾することが難しい場合は、内定承諾書の提出を待ってもらえるか、電話で相談してみましょう。

内定保留をお願いするときの電話例文

内定承諾書の提出を待ってもらうよう依頼する場合、電話で下記のように伝えましょう。

「本日内定通知をいただきました転職太郎と申します。この度は内定のご連絡をいただきありがとうございました。

早速、承諾のお返事を申し上げるべきなのですが、家族に相談してから決めたく思っており、身勝手な理由で大変恐れ入りますが、可能であれば◯月◯日までお返事を待っていただくことは可能でしょうか。

ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします」

内定保留の連絡は、下記の3つのポイントに気を付けるようにしましょう。

【内定承諾書保留するときのポイント3つ】 (1)早めに電話で連絡する (2)最長1週間で期限を伝える (3)角の立たない理由を伝える

企業によっては内定を出した後、すぐに研修資料や備品の準備を始める場合もあります。入社準備にかかる手間やコストをめぐるトラブルを避けるため、なるべく早めに電話で連絡しましょう。メールよりも電話の方が確実です。

また、連絡した時に「◯日以内に連絡します」と、回答の期限日を明確にしましょう。返答の期限日は通常2~3日、長くても1週間が一般的です。

また「選考中の会社の結果が来てから返事をしたい」などと、入社意思が低いと捉えられかねない伝え方はNG。「家族とも相談したい」など、角の立たない理由を簡潔に伝えましょう

Q.内定承諾の辞退はメールで連絡してもいい?

内定承諾書の提出後に辞退する場合でも、メール連絡で問題ありません
ただし、電話の方が確実に相手に伝わる上に、大切な内容だからこそ気持ちを伝えやすいでしょう。

内定承諾書の提出後・提出前のタイミング別に、メール・電話それぞれの伝え方例文を見ていきましょう。

内定承諾書の提出【後】

例文|メールで辞退する場合

件名:内定辞退のご連絡

本文
株式会社Hacks 総務部人事課
採用担当 ◯◯様

転職太郎と申します。
先日は内定のご連絡をいただきまして、誠にありがとうございました。

光栄なお知らせをいただきながら大変恐縮なのですが、貴社の内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。

家族と相談しながら最後まで悩んだのですが、自身の適性をあらためて鑑みた結果、別の会社とのご縁を感じ、そちらの会社に入社する意志を固めました。

面接や面談で真摯に向き合っていただくなど、貴重なお時間を割いてくださったにもかかわらず、このようなご連絡になりますことを大変心苦しく感じております。

本来であれば貴社へお伺いし、直接お詫びをするべきところではございますが、メールでのご連絡となるところを、何卒ご容赦いただきたくお願い申し上げます。

就職(転職)活動を通して、◯◯様をはじめ貴社の方々にお世話になったことを心より感謝しております。

末筆ながら、貴社のますますの発展をお祈り申し上げます。

————————
転職太郎
電話番号:090-XXXX-XXXX
Email:○○@○○.jp
————————

どうしても電話では言いづらいという場合は、メールで辞退を伝えても問題ありません

採用担当者は他にもメールをたくさん受け取ることが多いため、埋もれてしまわないよう、一目で要件がわかるような簡潔な件名にしましょう

例文|電話で辞退する場合

「内定の通知をいただきました転職太郎と申します。

先日は面接にお時間を割いていただきありがとうございました。

大変申し上げにくいのですが、内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。何度も思い悩んだのですが、家族とも話し合って検討した結果、このような決断をさせていただきました。

本来ならば、直接お詫びに伺うべきところですが、お電話でのご連絡となり申し訳ございません。内定をくださった御社にご迷惑をおかけすることになり、重ねてお詫び申し上げます。何卒よろしくお願いいたします」

電話で連絡する場合は、簡潔に辞退の旨を伝えましょう。必要以上に辞退理由を細かく喋ると、言いくるめられるなどのトラブルにつながることもあるので注意が必要です。

内定承諾書の提出【前】

内定承諾書を提出する前であっても、辞退の連絡をするときは謝罪の気持ちを伝えるようにしましょう。

例文|メールで辞退する場合

件名:内定辞退のご連絡

本文
株式会社hacks 人事部
○○様

お世話になっております。先日最終面接のお時間をいただきました、転職太郎です。

この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。

このようなうれしいお知らせをいただきながら誠に恐縮なのですが、検討の結果、内定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。

面接にお時間を割いていただいたにもかかわらず、このようなことをお伝えすることになり大変申し訳ございません。

面接をご担当いただいた○○様をはじめ、採用に関わってくださった皆さまには、心より感謝しております。

最後になりますが、貴社の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。

————————
転職太郎
電話番号:090-XXXX-XXXX
Email:○○@○○.jp
————————

例文|電話で辞退する場合

「この度は、内定のご連絡をいただきまして、誠にありがとうございます。

大変申し上げにくいことなのですが、検討の結果、この度は御社よりいただきました内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。

御社には面接など真摯にご対応いただいたのにご迷惑をおかけする形になってしまい、誠に申し訳ございません。何卒よろしくお願い申し上げます」

企業側の心証を悪くしない辞退理由の伝え方

もし内定辞退の理由を聞かれたら、相手の心証を悪くしない理由で回答しましょう。具体的な理由の例は以下の通りです。

  • 最後まで悩んだのですが、自分の適性を慎重に考えた結果、……
  • 自分のスキルをあらためて鑑みて、考え悩んだ末に、……
  • 地元で働きたい思いを捨てきれず、熟考した結果、……
  • 家族とも慎重に相談した結果、……

相手を不快にさせたり、トラブルに発展させたりしないためには、必要以上に詳しく話さないことがポイントです。

コラム:転職エージェント経由だった場合

転職エージェント経由で転職活動を行っていた場合は、内定先の企業に直接連絡する必要はありません。交渉はエージェントに任せましょう。

ただし、今後も転職活動を続ける場合は、辞退理由については担当エージェントにきちんと伝えておいた方がいいでしょう。そうすることで今後、より希望に合った求人を探してもらいやすくなります。

電話で転職エージェントに辞退を伝える場合、以下の例文を参考にしてみてください。

「お世話になっております。転職太郎です。

このたび、○○株式会社へのご紹介をいただきました件、大変申し訳ありませんが、今回は内定を辞退したくご連絡を差し上げました。

理由としては、面接を進めていくにつれて自分のやりたいことと企業の方針が合わないと感じ始めたためです。

お手数をおかけいたしますが、○○株式会社のご担当者様に辞退の旨をお伝え願えますでしょうか。●●様(転職エージェント)にはご尽力いただいたにも関わらず、今回の内定を辞退することとなり、大変申し訳ありません。

今後については、引き続き転職活動に励みたく、改めてご相談させていただきたいと思っておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします」

まとめ

内定承諾書を提出した後でも内定辞退することはできます。ただし、入社日の2週間前が期限です。

採用活動に労力を割いている企業にとって、内定者の内定辞退は痛手となるため、なるべく早い段階で、電話で伝えるようにしましょう。

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