大企業と中小企業の差は 部長の平均年収は1,000万円超え!
部長になった場合、どのくらいの年収を得られるのか気になったことはありませんか?
ここでは、部長の平均年収やボーナス、大企業と中小企業の差、課長や係長のなど他の役職との年収の差などを説明します。
部長の平均年収はいくら?
まずは、部長の平均年収について課長や係長、一般社員(非役職社員)と比較しながら説明します。
部長の平均年収は900万円超え
部長の平均年収は約928万円(平均年齢52.8歳、平均勤続年数22.5年)です。
平均月収にして約59.6万円となっています。
課長、係長、非役職社員の平均年収と比較すると、それぞれ役職が上がるごとに130万~200万円年収が増えていることがわかります。
=きまって支給する現金給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額として算出
部長のボーナスは約212万円
部長が年間に受け取るボーナスの平均は約212万円です。
課長のボーナスは平均で約191万円、係長で約134万円、非役職で約80万円です。部長と課長では20万円程度の違いですが、係長とは約78万円の違いがあり、非役職社員とでは2.5倍近くの違いがあります。
大企業と中小企業で部長の年収の差は約244万円
社員数が1,000人以上の会社を大企業、100~999人の会社を中小企業とした場合、大企業の部長の平均年収は約1,238万円、中小企業の部長の平均年収は約951万円です。
同じ部長の役職でも、企業規模が違うことによって約244万円の差があります。
コラム:部長とはどんな役職?年収が高い理由は?
部長は複数の部署を総括する役職で、部に課せられた目標を達成するために戦略立案を行ったり、働きやすい職場環境づくりや人材育成に力を入れたりすることを求められます。
一般社員に直接指揮命令をするより、課長職などの管理者に指示をしたり、報告を受けて対策を考えたりする司令塔のような役割を担います。
管理職として幅広い業務を行う必要があり、さらに責任も大きいため、その分年収が高くなるのです。
転職して部長になったら年収は上がる?
「現在の勤務先では出世は見込めないので、転職して部長を目指そう」と考えたことのある人もいるでしょう。
ここでは、大企業の課長や係長が中小企業に転職して部長になった場合の年収の変化をシミュレーションしていきます。
大企業から中小企業の部長への転職は収入増か
社員数が1,000人以上の大企業の課長や係長として働いていて、それ以上の出世が見込めない場合、100~999人規模の中小企業の部長に転職したら年収はどうなるのでしょう?
いくつかのパターンに分けて増減を算出します。
大企業の課長から中小企業の部長に転職する場合
大企業の課長の平均年収は約984万円、中小企業の部長の平均年収は約951万円なので、33万円近く年収が減ります。
大企業の係長から中小企業の部長に転職する場合
大企業の係長の平均年収は約652万円、中小企業の部長の平均年収は約951万円なので、299万円ほど年収がアップします。
大企業の課長から中小企業の部長に転職する場合は、年収が下がってしまいます。
大企業と中小企業を比較した場合、役職が上がっても年収が下がってしまうケースがあるようです。ただし、実際にはスキルや経験、業種や企業などによって変わる可能性があります。
外資系企業は成果次第で増減が変わる
外資系は実力主義であることがほとんどなので、誰でも業績を上げれば評価されやすい環境です。
そのため、年功序列式で一定の年齢になれば役職に就き、給料が上がるという仕組みではなく、役職や勤続年数にかかわらず成果を出せばその分給料が上がります。
また、社歴が短い場合でも、成果次第で部長クラスに出世できる可能性もあります。
コラム:部長の年収が高い業種ランキング
厚生労働省の令和5年賃金構造基本統計調査をもとに、部長の年収が高い業種ランキングを紹介します。
銀行や保険会社などの金融業・保険業、インフラ整備などの電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、地下資源にかかわる鉱業,採石業,砂利採取業不動産業,物品賃貸業などが上位を占めており、一般的に高給なイメージが強い業種ほど部長の年収も高いといえます。
まとめ
部長の平均年収は900万円以上、うち、ボーナスは約199万円ですが、会社の規模や業種によって大きく変わります。
また、転職で部長になった場合も、会社の規模や前職のポジションによっては年収が下がる可能性があります。
部長職であれば前職よりも確実に年収が上がるわけではないため、仕事内容や待遇についてはしっかり確認するのが良いでしょう。