「切り替え」うまくできてる? 仕事とプライベートを両立するには?

家族と過ごす時間や趣味を楽しむ時間が欲しいのに、仕事が忙しくてプライベートが犠牲になっているという方は多いのではないでしょうか。

どうすれば仕事とプライベートを両立できるのか、オン・オフをうまく切り替える方法を紹介します。

仕事よりプライベートを優先する人は約40%

2018年度に内閣府が「仕事」「家庭生活」「地域・個人の生活等」の優先度について調査を行ったところ、約40%の人が仕事よりもプライベートを優先したいと考えていることがわかりました。

調査によると、仕事よりも「『家庭生活』を優先」を希望する人が最も多く、35.2%で、「『地域・個人の生活等』を優先」を希望する人(6.2%)を合わせると、41.4%になります。

しかし、実際には仕事を優先せざるを得ないことが多く、プライベートとの両立は難しいのが現状です。

理想とするワークバランスの優先度についてのアンケート結果をまとめたグラフ。2008年度は、「仕事」2%、「家庭生活」18.3%、「地域・個人の生活等」3.8%、「仕事&家庭生活」24.7%、「仕事&地域・個人の生活等」4.9%、「家庭生活&地域・個人の生活等」9%、「仕事&家庭生活&地域・個人の生活等」30.7%、「わからない」6.3%。2018年度は、「仕事」8.8%、「家庭生活」35.2%、「地域・個人の生活等」6.2%、「仕事&家庭生活」19.8%、「仕事&地域・個人の生活等」3.8%、「家庭生活&地域・個人の生活等」4.7%、「仕事&家庭生活&地域・個人の生活等」6.6%、「わからない」14.9%。

実際ワークバランスの優先度がどうなっているのか、のアンケート結果をまとめたグラフ。2008年度は、「仕事」48.6%、「家庭生活」19.3%、「地域・個人の生活等」2%、「仕事&家庭生活」11.5%、「仕事&地域・個人の生活等」2.9%、「家庭生活&地域・個人の生活等」1.8%、「仕事&家庭生活&地域・個人の生活等」2.3%、「わからない」11.6%。2018年度は、「仕事」34.5%、「家庭生活」21.7%、「地域・個人の生活等」2.9%、「仕事&家庭生活」15.6%、「仕事&地域・個人の生活等」2.6%、「家庭生活&地域・個人の生活等」2.3%、「仕事&家庭生活&地域・個人の生活等」2.9%、「わからない」17.4%。

※参考
「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する意識調査」について(平成20年度)|内閣府
企業等における仕事と生活の調和に関する調査研究報告書(平成31年3月)|内閣府

10年前に行われた同様の調査と比較すると、「『家庭生活』を優先」、「『地域・個人の生活等』を優先」を希望する人の割合は合わせて22.3%から41.4%となっており、10年間で約20%も増加しています。

一方で、「『仕事』と『家庭生活』と『地域・個人の生活等』をともに優先」を希望する人の割合は30.7%から6.6%に激減。すべてを両立させるのではなく、あくまでもプライベート重視へとシフトしていることがわかります。

しかし実際の状況は現在も「『仕事』を優先」が最も多く34.5%で、10年前と比べて約14%減少しているものの、いまだに仕事のためにプライベートが後回しになっている人が多いようです。

【悩み別】仕事とプライベートを分ける方法

仕事とプライベートを両立するためには、公私の区別をきっちりとつけて切り替えることが重要です。

仕事とプライベートを上手に分ける方法を、悩み別に紹介します。

忙しくてプライベートの時間が取れない

勤務時間内に仕事が終わらず、毎日のように残業をしています。休日出勤も多く、家族と過ごす時間が減っています。どうすればプライベートの時間を確保できるでしょうか。

 効率アップのために、タイムマネジメントを意識してみましょう。

長時間残業や休日出勤、仕事の持ち帰りを続けていると、プライベートの時間がどんどん奪われてしまいます。勤務時間内で効率よく仕事をこなすためには、タイムマネジメントが重要です。

タイムマネジメントには以下のような方法があります。

  • 1日のやるべきことをリストアップする
  • 締め切りが近いものや上長の承認が必要なものなど、優先順位の高いものから取り組む
  • 突然の予定変更に備えて、スケジュールに余裕をもたせる
  • 無駄な業務を削減する

また、効率を上げても処理しきれないほどの仕事が与えられている場合は、自分のキャパシティと仕事量が釣り合っていないと考えられます。無理をしても長くは続かないので、上司に仕事量を減らしてもらえないか相談した方が良いでしょう。

オン・オフで気持ちを切り替えられない

仕事のミスをいつまでも引きずってしまいます。家に帰っても「またミスをしたらどうしよう」と不安になり、眠れなくなります。どうすれば気持ちを切り替えられますか。

家では仕事に関する情報が目に入らないようにしましょう。

プライベートの時間にも仕事のことを考え続けていると、気が休まりません。オンからオフへと気持ちを切り替えたい時は、仕事に関する情報をシャットアウトしましょう。仕事の資料やかばんは目につかないところに置く、仕事に支障のない範囲で社用携帯電話の電源を切る、といった方法が有効です。

それでも仕事のことが気になる場合は、気持ちを切り替える方法として代表的な、下記のリラックス法を試してみてもいいでしょう。

  • 湯船に浸かる
  • 好きな音楽を聴く
  • アロマを焚く
  • おいしいものを食べる
  • 軽い運動をする

人によってリラックス方法はさまざまです。自分に合った方法を見つけましょう。 

職場の付き合いに嫌々参加している

上司から毎週のように飲み会に誘われます。本当は早く帰りたいのですが、嫌われるのが怖くてなかなか断れません。

印象が悪くならない断り方をマスターしましょう。

プライベートを重視する人にとっては、仕事終わりの飲み会や、休日の接待ゴルフなど、勤務時間外の付き合いは煩わしいもの。断りきれずに参加していると、「いつも来ているから」と余計に誘われやすくなってしまいます。以下の3つのような誘いを上手に断るコツを覚えましょう。

  • 早めに「断り」の連絡をする
  • 参加できず残念だという気持ちを伝える
  • 誘ってもらった感謝を伝える

まずは、できるだけ早めに参加できないと伝えることです。直前にキャンセルすると、主催者に迷惑をかけてしまいます。

断る際には、「あいにくその日は先約があって…。」などと残念な気持ちを伝えるのがポイント。また、「誘っていただきありがとうございます。」といった感謝の言葉を添えると、悪い印象を軽減することができます。

また、誘われるたびに断るのが負担であれば、「資格の勉強をするのでしばらくは参加できません」などとそもそも誘われにくくする方法もあります。

プライベートの話を聞かれて困っている

仕事の休憩時間に「どこに住んでいるのか」「休日はどう過ごしているのか」と私生活について聞いてくる人がいます。プライベートなことは詮索されたくないのですが、どうすればよいでしょうか。

自分が聞き手に回ることで、うまくかわしましょう。

プライベートについて聞く人の中には、会話のきっかけが欲しいだけという人も多いようです。コミュニケーションさえ取れれば、正直に答えなくても構いません

プライベートの話を聞かれた時は、無難に答えておき相手に話を振るのがポイントです。例えば、どこに住んでいるか聞かれたら、「会社から結構遠くて…。〇〇さんはどちらにお住まいですか?」と同じ質問を返してみましょう。自分が聞き手に回ることで、別の話題に誘導することができます。

度を越えてプライベートな情報を探ってくる人には、はっきりと「プライベートのことなので答えられません」と伝えましょう。

まとめ

仕事とプライベートを両立するには、時間だけでなく気持ちの上でも公私の区別をつけることが大切です。

オン・オフをうまく切り替えて、プライベートを充実させましょう。

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