実態紹介から試験情報まで 中途採用で公務員になるには?

安定した収入で、休日もしっかり確保できるイメージのある公務員。年齢制限や試験の難しさから、転職先の候補に入れることを迷う方も多いのではないでしょうか。

公務員の実態や中途採用で公務員になる方法をご紹介します。

中途採用で公務員を目指すための基礎知識

はじめに、そもそも中途採用で公務員になることは可能なのか、公務員に転職するメリット・デメリットなど、中途採用で公務員を目指すかどうかの判断材料となる情報をお伝えします。

公務員への転職は59歳まで可能

公務員への転職は、最高で59歳まで可能です。

年齢制限は自治体や職種によっても細かく変わりますが、おおまかには採用枠によって、下記の2パターンがあります。

民間経験者採用枠

年齢上限が59歳と実質的には撤廃されている場合が多い

ただし「○○年○月○日までに生まれた人」などの年齢下限や、民間企業における一定年数以上の勤務経験といった条件が課されている場合がほとんど。

また、地方公務員で考えると、採用倍率は4倍程度の場合もあれば、40倍近い自治体もあり、幅が広い。民間でいう中途採用枠。

大卒程度一般枠

民間でいう新卒採用枠。29歳~30歳程度を上限としている場合が多いが、一部の自治体では未経験者を対象とした「大卒程度一般枠」でも上限が59歳の場合がある。

自身の条件と照らし合わせて採用される見込みの高い職種・自治体を見極めてください。

中途採用で公務員になりやすいのは?

中途採用で公務員になりやすい条件をご紹介します。

以下の条件に当てはまる方は、その条件を生かして有利に公務員受験を進められないか考えてみましょう。

29歳以下の人

29歳までは、新卒者が受ける大卒程度一般枠で多くの公務員試験を受験することが可能です。

大卒程度一般枠は民間経験者採用枠に比べて採用者数が多いため、数年の社会人経験があってもこちらを受ける人が多いようです。

ただし地方公務員の場合、自治体によっては59歳まで大卒程度一般枠で受験可能な場合があります。30歳以上でも、受験したい県や市があれば年齢制限を確認してみましょう。

理系の専門職に就いていた人

建築・土木・機械などにまつわる専門職に就いている人は公務員に転職しやすい傾向にあります。

建築・土木などを専門に取り扱う「地方公務員上級技術職」や「技術系の民間経験者採用試験」の採用倍率がほかの職種と比べて低いからです。

地方公務員上級技術職には土木・建築・機械・電気などの区分がありますが、民間経験者枠では行政職の倍率の多くが20~40倍の人気の自治体でも、いずれも採用倍率はおおむね2~3倍。非常に合格しやすいといえます。

また、地方公務員の技術職は年に複数回採用試験を実施している自治体もあります。そのため、ほかの職種よりもチャンスが多いのです。

公務員の仕事内容とは?

教師、自衛官、国税専門官など、公務員にはさまざまな職種が存在します。

ここでは、その中でも一般に「公務員」としてイメージされることの多い地方公務員行政職、国家公務員総合職・一般職、国家・地方公務員技術職の仕事内容をご紹介します。

地方公務員行政職

地方公務員行政職とは、県庁や市役所など各自治体の役所またはその出先機関で勤務し、事務的な業務を担当する仕事です。

特定の決まった仕事をするわけではなく、3~5年を目途にさまざまな職場に配置転換されて多種多様な職務に携わります。

具体的には以下のような職務があります。

  • 戸籍・住民登録や証明書の発行などの窓口業務
  • 特産品保護や企業誘致活動など産業の振興
  • 学校や図書館、病院、児童福祉施設といった公共施設の建設・管理
  • 道路や公園、河川の整備・管理
  • 治山治水、農地開発、都市計画、区画整理などのインフラ整備

ほかにも地方公務員が携わる職務はさまざまで、そのなかで手続きや折衝・書類作成など色々な業務を行うことになります。

国家公務員総合職・一般職

国家公務員は各省庁や裁判所、国会などに所属して国を運営していく仕事です。

国家公務員総合職とは、いわゆるキャリア官僚のこと。将来の幹部候補として、政策の企画立案や法律の制定・改定など国の根幹にかかわるスケールの大きい仕事に携わります。約2年の短期サイクルで東京の本省と地方を行き来した後、一般職に比べて早く管理職になるのが一般的なルートです。

国家公務員一般職は、国家公務員総合職(キャリア官僚)が企画・立案した政策を実際に実行・運用していく仕事です。行政の現場で政策に沿った企画制作やその運用・事務処理などの業務を行います。

募集人数は総合職の10倍ほどの年もあり、試験難易度も総合職よりは易しい内容です。

国家公務員は、各府省に採用されるため府省間での配置転換は基本的になく、1つの省庁とその出先機関内で専門性を高めていくことになります。

配置される省庁・出先機関としては以下のようなものが挙げられます。

  • 経済産業省―経済産業局
  • 法務省―法務局、出入国在留管理庁、地方検察庁
  • 総務省―行政評価局、総合通信局
  • 財務省―財務局、国税局、税務署、税関
  • 農林水産省―農政局、森林管理局、漁業調整事務所
  • 厚生労働省―労働局
  • 国土交通省―整備局、運輸局

国家・地方公務員技術職

国家・地方公務員技術職(理系公務員)の仕事内容は建築・機械など選んだ区分によって大きく変わります

例えば建築職では環境対策・ユニバーサルデザインなどの技術基準の策定から、公共物の建築の基本計画や見積り、工事管理まで建築に関わることに広く携わります。自分の経験と携わりたい分野を照らし合わせて選ぶ区分を決めましょう。

国家・地方公務員技術職の区分としては以下のようなものが挙げられます。

  • 建築職
  • 土木職
  • 機械職
  • 電気職
  • 情報職
  • 化学職
  • 衛生職
  • 薬学職
  • 農業職
  • 水産職

民間から公務員に転職するメリット・デメリット

民間企業から公務員に転職すると、ラクな仕事で安定した給料をもらえる、なんてイメージを持っている人もいるかもしれませんが、逆に苦労するケースも少なくありません。

民間から公務員への転職におけるメリット・デメリットを紹介します。

メリット

民間から公務員に転職するメリットとしては、仕事の面白さや雇用の安定性が挙げられます。

  • 社会に貢献している実感が得やすい
  • スケールの大きな仕事ができる
  • 給料が高い
  • 住宅手当や退職金などの福利厚生が手厚い
  • 社会的信用性が高く、住宅ローンなどが組みやすい
  • 民間と異なり、雇用元が基本的には倒産しない
  • 法律で身分が保証されているため、能力不足でクビになる心配が少ない

給料については、地方公務員の平均年収が約600万円国家公務員が約680万円人事院)と、いずれも労働者全体の約430万円を上回る水準です。

初任給は17~18万円程度とあまり高給ではありませんが、経験を重ねるにつれしっかりと賃金が上がっていきます。

デメリット

民間から公務員へ転職するデメリットは、仕事の自由度の低さや異動があることなどが挙げられます。

  • すべての仕事が法律で定められているため、自由度が低い
  • 前例のない事に取り組みにくい
  • 地方公務員は配置転換、国家公務員は出向のため異動が多い
  • 給料は年次で決まっているため、成果に応じて大きく上がることがない
  • 原則として副業が禁止されている
  • 人間関係が固定されがち

とくに新しいことに自由に取り組んだり、市民の要望に応じて臨機応変に対応したりすることが難しいという点では、民間とのギャップを感じる人も少なくないようです。ルールや前例に縛られた結果、市民からのクレームに対応しきれず悩む人もいます。

民間→公務員のギャップを防ぐQ & A

公務員の実情は、なかなか外部からは分かりづらいもの。民間から公務員へ転職する人が抱きがちな疑問についてまとめます。

定時で帰れるって本当?

公務員が定時で帰れるかどうかは配属された部署によります。

総務省が平成29年に行った調査によると、地方公務員の1ヶ月の平均残業時間は13.2時間

民間に比べると少なく感じられますが、同時に残業時間60時間超の職員が2.8%、80時間超の職員が1.1%存在することも報告されています。

また、中央機関ではさらにその割合は跳ね上がり、60時間超は5.4%、80時間超は2.2%となります。おおむね出先機関よりも中央機関の方が、残業の多い傾向にあるようです。

※参考→地方公務員の時間外勤務に関する実態調査結果の公表-総務省

給料は下がる?上がる?

公務員になることで給料が下がるか上がるかは、もちろん前職でどれだけの収入を受け取っていたかで変わります。

総務省が平成31年に実施した調査によると、地方公務員一般行政職の年齢別平均給与は以下の表の通りです。自分の給料と比較してみましょう。

地方公務員一般行政職の年齢別平均給与月額

年齢(歳)

給与

20~23

22万7,181円

24~27

27万1,398円

28~31

30万9,334円

32~35

34万7,128円

36~39

39万1,914円

40~43

43万3,986円

44~47

46万2,767円

48~51

48万2,481円

52~55

49万8,082円

56~59

50万7,281円

※参考→平成31年 地方公務員給与の実態|総務省

公務員は給料が高いと言われますが、それは中小企業も含めた全ての民間企業と比較した場合。大企業から公務員に転職すると大幅に収入が落ち込む場合もあるようです。

中途採用で入庁した場合、給料は年齢ではなく職歴を加味して決定されるのが一般的です。その計算方法は官庁や自治体によって異なりますが、多くの場合、新卒で公務員になり同じ年数勤務した人の8~10割になるようです。

つまり、23歳で民間企業に就職し、5年間の職歴を持って28歳で公務員に転職した人は、最低で28歳の平均給与月額(30万9,334円)の8割(24万7,467円)程度の可能性があります。

働き方の勝手がかなり違うって本当?

公務員は利益追求よりも公平性を重視しているため、効率に対する考え方は民間とは大きく異なります

例えば、鉛筆一本の購入も上長をはじめ多くの人の了承を得なければ行えません。

公務員になってからその効率性よりも手続きを重視する姿勢に驚く人も多いです。

また、公務員法に縛られているため、利害関係者から接待を受けたり、ストライキを起こしたりすることはできません。さらに、上げた利益ではなく国から与えられた予算で人件費や経費を賄っているため、民間では当たり前のコスト意識に欠けた職場もあるといわれています。

公務員の中途採用 データと注意点

公務員になりたいと思っている方に向けて、年齢上限や各試験の難易度など公務員を受験する前に知っておきたいデータをまとめました。加えて、民間出身者が見落としがちな受験の注意点もご紹介します。

【大卒・高卒】公務員中途採用の受験データ一覧

中途採用で公務員を目指す方に役立つ受験条件&試験日程表をご用意しました。

なお、こちらに記されている情報は令和3年度のものであり、年度によって変わる可能性があります。とはいえ、試験日程は毎年大きく変わるわけではないため、来年以降の受験スケジュールをたてる参考としてご活用ください。

受験データ一覧表(大卒程度)

国家公務員・地方公務員の受験情報に関する早見表(大学院、大卒程度)

※参考
試験情報(総合職試験情報/一般職試験情報/経験者採用試験情報/試験の実施状況)|人事院国家公務員採用情報NAVI

公務員試験の年齢制限一覧/地方上級(行政職)/地方初級(高卒)の概要|公務員試験総合ガイド

受験データ一覧表(高卒程度)

※参考
試験情報(高校卒業程度試験の概要)|人事院国家公務員採用情報NAVI

公務員試験の年齢制限一覧/地方上級(行政職)/地方初級(高卒)の概要|公務員試験総合ガイド

地方公務員試験は管轄する自治体によって試験日が異なる

一覧表の通り、地方公務員試験では管轄する自治体によって試験日程や年齢制限が大きく異なります

例えば令和3年度における大阪府の大卒一般枠の試験は年齢層によって2つに区分されており、22~25歳の1次試験は5月、26~34歳の1次試験は10月に実施されます。一方、神奈川県の大卒一般枠は22~30歳までの試験のみで、1次試験は6月に実施されます。

自治体ごとの正確な日程を知りたい場合は、各自治体のホームページにある採用試験のお知らせを参照してみましょう。その際、「試験種別が自分の受けたいものと合っているか」と「データは最新の試験のものか」の2点を確認してください。

※参考→令和3年度大阪府職員採用試験(大学卒程度)|大阪府

令和3年度試験実施日程・各試験概要等|神奈川県

大卒と高卒の違いは試験難易度と待遇

国家公務員一般職や地方公務員行政職は大卒・高卒で分かれています。違いは試験の難易度と待遇です。

大卒程度試験は大学卒業程度の能力を有した受験者を想定しているため、高卒程度試験よりも難しくなっています。

また、国家公務員・地方公務員ともに大卒程度試験合格者の方が、給料が高く設定されています。例えば、内閣人事局の調査によると、国家公務員一般職では大卒程度試験合格者の初任給代表例は23万2,840円ですが、高卒者は18万7,920円です。

なお、大卒程度試験の大卒とは「大卒程度の能力を有していること」という意味であり、実際の大卒資格がなくても受験することができます。

※参考→国家公務員の給与(令和2年版)|内閣官房内閣人事局

転職における公務員と民間の違い

民間から公務員に転職する際、つい見落としがちな民間と公務員の転職の違いをご紹介します。

働きはじめの時期が決まっている

公務員試験に合格した場合、事前に定められた入庁(入社)日を動かすことはできません

そのため、会社の退職日をそれ以前に調整しておく必要があります。

民間の転職では融通の利く入社日ですが、公務員の場合は動かせないため、前職の退職予定はしっかりと組んでおきましょう。多くの場合、大卒一般枠の入庁日は4月1日です。

公務員試験の合格発表は12月までに行われるところが多いので、ゆとりを持って引き継ぎを行えるよう、遅くとも2月には上司に退職を申し出ましょう。

試験日程が同じところは併願できない

個人の都合に併せて面接を設定する民間の中途採用と違い、一斉に受験する公務員試験は日程をずらすことができません

そのため、受けたい自治体の試験日が被った場合、どちらも受験することは不可能です。

例えば地方上級試験において、県と政令指定都市は日程が同じなのでどちらか一方をあきらめなければならないことになります。1次試験の日程が違っても2次試験で重なる場合もあるため、注意して試験スケジュールを確認してください。

コラム中途採用で準公務員になるには?

準公務員(みなし公務員)とは、公務員と同様に公共性の高い仕事に従事する公務員以外の労働者のことを指します。

例としては郵便局職員や都道府県公認自動車学校の検定員、国立病院や国立大学など独立行政法人の職員などが挙げられます。

民間の企業に比べて安定性が高い、職種によっては副業が禁止されているなど、働き方や待遇は公務員に準じます。

みなし公務員になるには、公務員試験に合格する必要はありません。民間企業と同じように各団体が独自に実施する採用試験や面接を通過すれば就職できます。

公務員採用試験の内容と試験勉強のアドバイス

公務員採用試験の試験内容をざっくり紹介し、公務員試験に挑むにあたって考えるべきポイントをご紹介します。

公務員試験の概要を把握し、試験勉強の方向性を固めることにお役立てください。

公務員試験を構成する4つの試験種目

公務員試験には基本的に1次試験と2次試験があり、「教養(基礎能力)試験」「専門試験」「論文試験」「人物試験」の4つで構成されています。

それぞれの概要は、以下の通りです。

教養試験

現代文、数的処理、政治など20近くの科目から出題される範囲の広い試験です。ほとんどの場合5つの選択肢から選ぶ方式で問題が出題されます。

専門試験

法律系科目や経済系科目など試験の区分に応じて必要な専門知識を測るための試験です。専門試験は専門の科目について取り扱っている分、教養試験に比べて難易度の高い問題が多くなっています。

論文試験

作文形式の試験です。「労働基本権について述べよ」や「県職員としてチャレンジしたいことについて述べなさい」など業務で必要となる知識や判断力が記述式で試されます。

人物試験

民間でいう面接のことです。個別面接・集団面接・集団討論・プレゼンテーションなどさまざまな形で筆記試験では測れないコミュニケーション能力や志望動機が問われます。

国家公務員総合職(大卒程度)の試験内容

1次試験は180分の教養試験と210分の専門試験で、択一式の問題が40問ずつ出されます。

2次試験は240分または210分の専門試験(記述式)と120分の政策論文試験、そして人物試験で構成されています。専門試験の時間は政治、経済、法律、経済区分では240分。そのほかでは210分となります。

試験に合格後、官庁訪問を行い、人物試験を受けることで採用内定を得ることができます。

国家公務員一般職の試験内容

一般枠で受験した場合、1次試験は140分の教養試験(択一式)と180分の専門試験(択一式)、60分の一般論文試験3種目です。2次試験は人物試験のみです。

試験合格後は、総合職と同様に官庁訪問を行う必要があります。

国家公務員経験者採用(係長級)の場合、1次試験では140分の教養試験(択一式)と90分の経験論文試験が課されます。経験論文試験では、それまでの勤務経験に関することを文章にし、そこから職務遂行に必要な能力を有しているかを判断されます。

2次試験は、人物試験と約90分のグループディスカッションです。レジュメを作成して個別発表を行った後、6人1組のグループでテーマについて討議を行います。

地方公務員行政職の試験内容

地方公務員試験の試験は各自治体によって異なります。

大卒一般枠の場合に最も使われることの多い試験は全国型といわれており、国家公務員一般職試験と同じ構成です。つまり、150分の教養試験(択一式)、120分の専門試験(択一式)、論文試験が1次で、人物試験が2次で行われます。

そのほかにも、教養試験の問題数が50問で全て回答必須の中部・北陸型や、50問の中から40問を解く関東型など多様な出題タイプがあります。

社会人経験者採用の場合も同じく自治体によりますが、専門試験が行われることが少なく、論文のウェイトが大きいという特徴があります。また、自治体によってはグループディスカッションやプレゼンテーション試験が課される場合もあります。

働きながら試験合格を目指せるか?

働きながら試験合格を目指すべきか辞めて勉強に集中すべきか迷っている方は、以下の2つの問いを判断材料にしてください。

・あなたは学生時代勉強が得意でしたか?
・あなたの受ける試験科目には専門試験が含まれていますか?

下の図にそって、退職すべきかを検討してみましょう。

退職すべきかどうかの意思決定ツリー。勉強が得意:はい→専門試験が含まれる:はい→退職すべきかどうか:要検討。勉強が得意:はい→専門試験が含まれる:いいえ→退職すべきかどうか:辞めなくてOK。勉強が得意:いいえ→専門試験が含まれる:はい→退職すべきかどうか:辞めて集中すべき。勉強が得意:いいえ→専門試験が含まれる:いいえ→退職すべきかどうか:要検討。

公務員の教養試験は文章読解力や数学力、科学や歴史の知識など義務教育課程で学ぶ科目が多く出題されます。学生時代勉強が得意だった人は、働きながらでも教養科目を突破できる可能性が高いでしょう。

一方、専門科目については民法や政治学など大学課程で学ぶ専門知識から問題が出されます。多くの人にとって1からの勉強となるため、働きながら専門科目試験に挑む場合は相当な覚悟が必要です。

反対に、専門科目がない場合は論文や面接が重視されるため、きちんと職務経歴を語る能力が重要になります。その場合は働きながら現職における自分の役割やスキルを見つめなおしても良いかもしれません。

働きながら勉強時間を確保するコツ

働きながら公務員試験に挑む場合、勉強時間を生み出すコツとして効果が高いのが、朝の時間を活用することとスキマ時間を活用すること。

仕事の後で疲れ切った頭で勉強するよりは、しっかりと睡眠時間を取った朝に時間を確保するほうが効果を発揮しやすいです。

また、移動時間や待機時間など社会人のスキマ時間は意外と長く、週で総計すると何時間にもなることも。その時間を有効活用できるよう、公務員試験対策の音声講座や一問一答の問題集などを常に持ち歩くことをおすすめします。

まとめ

公務員を目指すにあたって抱いていた疑問や不安は解消されたでしょうか?

社会人の間でも公務員の人気は高く、公務員試験は非常に狭き門ではありますが、しっかりと対策をして臨めば転職に成功する確率はぐっと高まります。

皆さんの公務員への転職の成功をお祈りしています。

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