トヨタ、ソフトバンクの実力は? 日本企業の時価総額ランキング
企業の価値や規模を表す指標のひとつに「時価総額」があります。時価総額が大きい会社は市場から高く評価されている会社だと言えます。
どんな会社の時価総額が大きいのか、ランキング形式でご紹介します。
そもそも時価総額とは?
「時価総額」とは、企業の価値や規模を評価する指標です。簡単にいえば、「その企業をいくらで買えるか」を示したもので、現在の株価に発行済み株式数をかけて求めます。
たとえばA社の株価が1000円で発行済み株式数が1万株なら、1000万円(=1000円×1万株)がA社の企業価値です。
計算式からわかるように、株価が上がれば時価総額は大きくなりますし、逆に株価が下がれば時価総額は小さくなってしまいます。
株価は需要と供給のバランスで変動するもの。株を買いたいと考える投資家が多ければ株価は上昇し、株を買いたいと考える投資家が少なければ株価は下落します。時価総額は市場からの評価によって決まるのです。
株価が同じでも、発行済み株式数が多い企業のほうが時価総額は大きくなり、会社の価値が高いと評価されます。
株価も企業の価値を表していますが、それだけでは企業価値を判断できず、時価総額は重要な指標として注目されています。
日本企業の時価総額ランキング
日本の上場企業の時価総額トップ10は下の通りです。最も時価総額が高いのはトヨタ自動車で、約32.7兆円と2位以下に大きく差をつけています。
時価総額の上位10社は、いずれも東証1部に上場しています。
世界の時価総額ランキング
世界の時価総額ランキングを見ると、アメリカや中国の企業が上位を占めています。
90年代までは日本企業が上位を独占していましたが、その後、経済が低迷したことで、現在では日本企業トップのトヨタ自動車でも世界では36位にとどまっています。
東証の時価総額は世界何位?
株式市場別の時価総額にも注目してみましょう。たとえば、「ニューヨーク証券取引所の時価総額」は、ニューヨーク証券取引所に上場している企業の時価総額を合計したものです。
株式市場別の時価総額を見ると、世界経済の動きが見えてきます。これから経済が成長すると期待されている国の株式市場には、多くの投資家が集まります。そのため、その国の証券取引所の時価総額は大きくなるのです。
下のグラフは世界の主要証券取引所の時価総額の推移です。
IT企業が多く上場するナスダックが時価総額を大きく増やしたのは、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)の株価が大きく上昇したのが主な要因です。
一方、日本の代表的な取引所である東京証券取引所は、2020年に上海証券取引所に抜かれて4位になっています。
時価総額が大きい企業ほど成長が期待できる
成長が期待される企業の株は多くの投資家から買われます。その結果、株価が上昇して時価総額が大きくなっていきます。
時価総額の大きい企業は資金調達もしやすく、優秀な人材も集まるため、さらなる事業拡大が期待できます。
転職や就職の際には、株価だけでなく時価総額を見ることで企業の見方が変わってくるのではないでしょうか。