特徴と接し方のコツを紹介 【5タイプ別】仕事ができない人の口癖
周りから「仕事ができない」と思われてしまう人には、いくつか特徴的な口癖があります。
そこで今回は、仕事ができない人を5つのタイプに分類。それぞれのタイプのよくある口癖の例と接し方を紹介します。
【5つのタイプ別】仕事ができない人の口癖
仕事ができない人と一口にいっても、その原因は「やる気はあるけれど効率的に進められない」「そもそもやる気がない」などさまざまです。
そこで本記事では、周りから「仕事ができない」と思われやすい人のよくある口癖を、以下の5タイプに分類しました。
それぞれのタイプについて、よく使われる口癖の例と、一緒に働く上でスムーズに仕事を進めるための接し方を紹介します。
【タイプ1】仕事を効率的に片付けられない人の口癖
仕事を効率的に片付けられない人は、「忙しい・時間がない」「それどころじゃなかった」「やろうと思っていた」「あとでやる」といった言葉を言いがちです。
〈口癖の例〉
- 忙しい・時間がない
例:仕事を頼もうとしたら、有無を言わさず「今忙しいので私にはできません」「時間がないので無理です」と断る
- それどころじゃなかった
例:進捗が悪い状況で、その理由を尋ねたら「それどころではありませんでした」と言い訳する - やろうと思っていた
例:重要タスクの進捗を確認したら、忘れていただけなのに「これが終わったらやろうと思っていたんですけど」と言う - あとでやる
例:手間がかかるタスクを依頼したら「今忙しいのであとでやります」とだけ言って、なかなか取り掛かろうとしない
このような口癖が出てしまう背景には、タスクの管理や時間の見積もりの甘さ、仕事の優先順位のつけ間違いが関係していることが多くあります。
業務のスキルが未熟で、仕事を進めるスピードが単純に遅いといったケースもあるでしょう。
「仕事を効率的に片付けられない人」への接し方のコツ
テキパキと仕事を進めてほしいのに「忙しい」「やろうと思っていた」など、言い訳を言う人にイライラするという人は多いはず。
このようなタイプの人に仕事やタスクを依頼するときは、効率的に片付けられるように締め切りのタイミングと優先順位を伝えるようにしましょう。この際、なぜそのような優先順位になるのか、理由や背景をあわせて伝えると効果的です。
〈伝え方の例〉
クライアントから「急ぎで確認してほしい」と連絡が来ています。このタスクは、昨日お願いした××のタスクよりも優先して○月○日までに終わらせてくれますか。
締め切りの時期を明確に指定することで、時間の見積もりの甘さからくる進捗の遅れを予防することが可能になります。また、タスクの優先順位とその背景にある理由も合わせて説明することで、今後の業務で優先順位を決めるときのコツをつかんでもらうきっかけになります。
スキルが未熟・経験が浅いといった人には、締め切りには可能な限り余裕を持たせてあげるのがコツ。精神的にゆとりができ、落ち着いて仕事に取り掛かってもらえるでしょう。
【タイプ2】やる気がない人の口癖
仕事に対してやる気がない人の口癖としては、「テキトーでいい」「これ自分の仕事?」「疲れた・眠い」「面倒くさい」「仕事辞めたい」などが挙げられます。
〈口癖の例〉
- テキトーでいい
例:業務を依頼すると「細かい部分は適当にやっておけばいいですか?」と返す
- これ自分の仕事?
例:臨時の仕事を頼まれたときに「これ自分の仕事ですか?」と言ってやりたがらない
- 疲れた・眠い
例:「仕事がありすぎて疲れた」「眠くて全然仕事にならない」と言いながらダラダラ作業する
- 面倒くさい
例:地道な作業が必要な業務をやりながら「面倒くさい」とつぶやく
- 仕事辞めたい
例:同期に「怒られてばっかりだから仕事辞めたい」と愚痴を言っている
これらの口癖が出る背景には、業務における具体的な目標が決まっておらず、頑張る気がないことが関係しているケースがあります。
また、たとえ頑張っても自分が想定していたとおりの仕事ができないために、無気力になってしまっていたり、あえて100%の力を出さないことで「やる気がないから成果が出ていない」という言い訳をしようとしたりしている場合もあるでしょう。
「やる気がない人」への接し方のコツ
1評価面への影響を伝える
仕事に対してやる気がない人に仕事に対する姿勢を考え直してもらうきっかけづくりとして、まずは「やる気が感じられないとマイナス評価になることがある」と正直に伝えるとよいでしょう。
ただし業務をしっかりこなしている場合は、逆効果なので注意。成果を上げているなら、あえて指摘する必要はないでしょう。
2気持ちが乗る業務を与える
可能であれば、入社時にやりたいと言っていた仕事や、過去の事例が多く取り組みやすい仕事など、気持ちが盛り上がるような業務を割り当てるのもひとつの手段です。
業務に対する考え方が変わって態度を見直すきっかけになるかもしれません。
3あえて大きな仕事を任せてみる
何に対してもやる気がない人は、これまで何かに真剣に取り組んで達成感を得たり大きな挑戦をしたりした経験が少なくなく、仕事に対しても「なんとなくやればいいだろう」と甘く
見ている場合があります。
そのため、あえて大きな仕事を任せてみるのも方法のひとつです。こういった人は、本気を出さないといけない状況に置かれると、仕事に対する責任感が芽生えて自然とやる気が出てくるかもしれません。
【タイプ3】自分で責任を持とうとしない人の口癖
自分で責任を持とうとしない人は、「自分なりに」「○○が言っていたから」「上司に恵まれない」といった言葉を使いがちです。
〈口癖の例〉
- 自分なりに
例:ほかにもできることがあるにもかかわらず「自分なりに仕事をしています」と開き直り、自分に甘い
- ○○が言っていたから
例:失敗した理由を尋ねられて「○○さんが言っていたのでそうしました」と責任転嫁する
- 上司に恵まれない
例:同期に「自分は上司に恵まれないから評価が上がらない」と愚痴を言っている
これらの言葉をよく使う背景には、自分の頭で考えて主体的に働いていないことが関係しています。
また、自分の実力不足で仕事がうまくいっていないことを認めたくない気持ちから、周りに責任を押し付けるような発言をしてしまうこともあるでしょう。
「自分で責任を持とうとしない人」への接し方のコツ
物事を自分の頭で深く考えなかったり、自分の発言に責任を持たず他人せいにしたりする人には「重要な仕事を任せにくい」と感じることが多いでしょう。
このような人の考えや口癖はチームの成長の鈍化を招き、ほかのメンバーにも悪い影響を与える可能性があるため、「最後は自分で考えて決断してほしい」と伝えることが大切です。
自分の考えはあくまでひとつのアイディアとして、簡単な説明に留めましょう。自分の判断が仕事の結果を左右すると自覚することで、業務に対する責任感が芽生えるきっかけになる可能性があります。
【タイプ4】報連相ができずミスを繰り返す人の口癖
報告・連絡・相談が適切にできずミスを繰り返してしまう人には、「知らなかった・教えてもらっていない」「たしかに・なるほど・わかりました」などの口癖がよく見られます。
〈口癖の例〉
- 知らなかった・教えてもらっていない
例:よく理解しないまま仕事を進めてミスしたときに「○○だとは知りませんでした」「教えてもらっていないのでわからなかったです」と開き直る
- たしかに・なるほど・わかりました
例:仕事の説明を受けているときに、質問もせず「なるほど」「たしかに」「わかりました」と即答して早くその場を切り抜けようとする
報連相が苦手で失敗が多い人は、わからないことがあっても周りに相談できず、自分だけでなんとかしようとする傾向があります。
また説明を受けたときに「わからない」「よく理解できなかった」と言ったらマイナスイメージになると思い、疑問があっても素直に質問できないケースもあります。
「報連相ができずミスを繰り返す人」への接し方のコツ
1声掛けのタイミングを示す
正しい報連相ができずに同じようなミスを繰り返す人には、仕事の依頼をする際に声をかけてほしい具体的なタイミングを伝えるようにしましょう。
〈声掛けの例〉
- 「○○が半分くらい終わったら一旦報告してほしい」
- 「1時間後に声をかけるから、わからないことがあったらそのタイミングで質問して」
事前にタイミングを指定することで、報連相のタイミングやコツをつかんでもらえたり、わからないことを質問するチャンスができて、ミスの防止につながったりします。
2報連相のメリデメを伝える
ミスを繰り返す人は遠慮して事前に相談できていない可能性もあるので、そのような場合には、「自己流でやるよりも、事前に周囲に相談してから取り組むほうがスムーズだ」と伝えるようにしましょう。
反対に「自己流で取り組んで間違った方向に突き進んでしまうと、大きなミスにつながって結果的にほかの人の労力を割くことになる」と、状況に対する最悪のケースを伝えるのも効果的。意識が変わるきっかけとなるかもしれません。
【タイプ5】消極的で自信がない人の口癖
消極的で自分に自信がない人は、「でも」「やったことがない」「難しい・できない・無理」「たぶん」「すみません」などの言葉を使いがちです。
〈口癖の例〉
- でも
例:新しい仕事を依頼すると「でも私はうまくできないと思うので」と断る
- やったことがない
例:これまでよりも難易度が高い仕事を依頼しようとすると「やったことがないのでできません」と言う
- 難しい・できない・無理
例:仕事が集中している社員の仕事の一部を割り振ろうとすると「自分には難しいです」「できません」「無理だと思います」と言って引き受けない
- たぶん
例:判断の根拠を確認すると「たぶん多くの人がそう考えると思います」と曖昧に答える - すみません
例:同じようなミスを何回も繰り返していることを指摘されて「すみません」とだけ返す
積極性があまりなく自分に自信が持てない人は、失敗する確率が高いことには挑戦したくないと考えていたり、自分の考えや判断に自信がなかったりするケースが多いでしょう。
そのため、ネガティブな言葉が口癖になってしまっている可能性があります。
「消極的で自信がない人」への接し方のコツ
1具体的に褒める
消極的で自分に自信がない人と上手く付き合うには、「○○のときの対応が良かった」など良い点を具体的に褒めるようにしましょう。
ささいなことでも、良いところを見つけて褒めることが大切です。
2挑戦するメリットを語る
積極性があまりない人に難しい仕事を依頼するときは、「この仕事をすれば業界に関する知識が深まり営業としてのスキルが上がる」など、挑戦することでどのようなメリットがあるのかを説明しましょう。
仕事に消極的でいるより、自分からチャンスに飛び込んだ方が結果的に得であると認識してもらえれば、意識が変わるかもしれません。
「自分とは違う」と割り切ることも大事
仕事ができない人に、考え方や行動を変えてもらうために働きかけるのは、とても根気がいる作業です。
なので上手に付き合っていくために、時には「自分とは考え方も得意・不得意もまったく違う存在だから、自分と同じように仕事を進めてもらうことはできない」と割り切ることも大切です。
相手に対して「自分と似たような考え方であるはず」「本当はやりたいのに上手くできない理由があるはず」と期待しすぎると、現実とのギャップに自分の心が疲れたり、相手の言動にいちいちイライラしたりして、優しく接するのは難しくなります。
また、自分とはまったく違うタイプだと捉えることで、その人に向いている仕事の進め方とはなにかを考えるきっかけにもなるでしょう。
「仕事ができない人に優しくできない」、「関わるとどうしても疲れてしまう」という場合は、下記の記事もチェックしてみてください。
この記事の執筆者
「転職Hacks」編集部
株式会社クイック
株式会社クイックが運営する、転職活動にまつわる情報サイト「転職Hacks」の編集部。履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策などのノウハウ記事、キャリアの悩みを解消するインタビュー・コラムを掲載中。