「こんな使い方もアリ?」 転職者200人に質問!有給消化の過ごし方
みなさんは、転職前の有給消化をどう過ごすか決めていますか?
実際、どんな過ごし方をしている人が多いのか、転職経験者200名にアンケートをとって(※)調べてみました。
「どんな過ごし方が多かったのか」のランキングや、有給消化中のエピソードを見て、有給消化の過ごし方のイメージを膨らませてみましょう。
※アンケートについて
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直近5年以内に転職し、有給消化ができた20代~40代の男女200名を対象にWebアンケートを実施。
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調査期間:2023年3月24日~3月30日日
どんな過ごし方が多い?有給消化の過ごし方ランキング
直近5年以内に転職した200名を対象に、有給消化中の過ごし方を聞いてみました。
集計の結果、最も多かったのは「転職時に必要な手続き」で、56.0%でした。新しい会社へ入社するにあたって、役所での書類発行や、健康診断などの手続きが発生します。必要なこととはいえ、ある程度時間がかかるため「休暇は手続きで終わってしまった」と、印象に残っている人が多いようです。
2番目に多かったのは「趣味・娯楽」で34.5%、3位は「テレビ・ネット動画などの視聴」で34.0%でした。これらとほぼ横並びで、4位の「国内旅行」が33.5%で続いています。
休暇の定番と言われる「国内旅行・海外旅行」をして過ごした人が多いと思いきや、動画視聴という日常的な過ごし方が上位に食い込んでいる背景には、コロナ禍による外出自粛の影響も大きそうです。
「その他(1.0%)」にあたる内容としては、「会社に勤めているとできないことをした」というものがあります。「転職先は髪色が自由ではなかったので、有給消化中は派手色に染めた」など、会社の規則でできないことを楽しんでおくのも、有意義な過ごし方と言えそうです。
「特に何もしない」という過ごし方もアリ?
今回のアンケートでは、全体の7.0%の人が「特に何もしなかった」と回答していました。
「次の仕事まであまり日がなく、バタバタして終わった」という人もいましたが、「前職が忙しすぎたので、とにかく何もしない期間を過ごしたかった」という理由から、リフレッシュのためにあえて何もしなかった人もいるようです。
金銭的な不安から、節約のために何もしなかったという人もいるので、自分の状況に合わせて家でのんびり過ごす選択肢もアリかもしれません。
有給消化の長さによって、過ごし方は変わる
休みが短ければ、旅行など日数が必要な過ごし方は難しくなります。
休暇の長さによって過ごし方にどの程度の差があるのか、有給消化の日数を「1週間未満」「1週間~2週間」「2週間~1カ月」「1カ月以上」に区切って集計し、それぞれのトップ5を調べました。
集計の結果「転職時に必要な手続き」は休みの期間に関係なく1位でしたが、2位以下の順位は大きく変わっています。
特に、有給消化の期間が長くなるほど「国内旅行」の割合が高くなる傾向がある様子です。有給消化が1週間未満だと18.9%なのに対して、休みが1カ月以上あった場合は、倍以上の46.7%の人が旅行に出かけています。
寄せられたコメントでは「休みが短すぎると、転職の手続きだけで期間が終わってしまう」といった声がありました。転職の手続きのほかにも、引っ越しなど時間がかかるイベントが発生することもあるので、まとまった時間が必要な過ごし方はなかなか難しいのかもしれません。
「やっておけばよかった…」と後悔したこと
次に、「有休消化中にやっておけばよかった」と後悔したことについてご紹介します。
こちらもランキング形式で集計しました。
後悔したことの1位は「学習・読書・自己啓発」で14.5%。2位は「国内旅行」で13.5%でした。
後悔の理由として多かったのは、「転職後にまとまった時間が取れないことがわかった」というもの。転職後は、6カ月以上勤務しないと有給休暇が付与されないので、時間がかかることは有給消化中にやっておいたほうがよさそうです。
▼「学習・読書・自己啓発」をしないで後悔した人の声
- 転職後は読書の時間がなかなか取れないから(29歳・男性)
- ほかの過ごし方と比べて仕事に役立つので、コストパフォーマンスが高い(28歳・女性)
- 知っておいたほうが、転職後の業務で便利になることがあった(45歳・男性)
- 新しい仕事のための準備として、いろいろな学習や対策は大切だと思いました(49歳・女性)
▼「国内旅行」をしないで後悔した人の声
- もう少し有意義な休みにしても良かったかもと思ったから(30歳・男性)
- 転職後はなかなかゆっくり旅行に行ける機会がないから
- 連休があるありがたみ(27歳・女性)
なお3位には、「有給消化中にやったことランキング」でトップだった「転職時に必要な手続き」がランクインしていますが、下記のようなケースで後悔があるようです。
▼「転職時に必要な手続き」をしないで後悔した人の声
- 手続きすれば貰えたはずのお金を、貰えなかったので(27歳・女性)
- 手続きに行く時間が確保できなかったから(33歳・女性)
- 必要な手続きをせず、結局入社後に会社を休んで手続きに行くことになったから(30歳・男性)
有給消化期間をどう過ごす?考えるヒントを紹介
最後に、アンケートに寄せられた回答の中から、有休消化期間をどう過ごすか考える際の参考になりそうなものをいくつかピックアップしてご紹介します。
転職前の貴重な時間をどう過ごすか、イメージを膨らませてみてください
学習・読書・自己啓発
次の職場で即戦力になれるよう、必要な技術の勉強に勤しみました。でも、ちょっとは息抜きしても良かったかも。
趣味・娯楽
舞台、映画、推し活、ゲームに全力を注いで、学生時代のようにリフレッシュしました!
趣味・娯楽
アコースティックギターの教室に通い始めました! ずっと習ってみたいと思いつつも仕事の忙しさを言い訳にしていたので、有給休暇中に体験教室に行き、そのままの勢いで入会しました!
掃除・模様替え
有給消化は一つの区切りだと感じたので、部屋の大掃除と模様替えを行いました。これを機に、ずっと部屋にあったのに前職時代には使わなかったものをすべて捨てました。
国内旅行
働き出したらしばらくは休みづらくなりますし、次の職場で全力を出せるようにするためにも、いったん自分をリセットするような旅行をするようにしています。
ただ、引き継ぎを優先することが多く、長期の休みをもらったことはないので、二泊三日程度の短めの旅行です。
そんな中でも、行ってよかったなと思うのは、瀬戸内海の島(直島、犬島、豊島)です。一泊は美術館とアートが一体となったベネッセハウスに泊まり、フランス料理のフルコースを堪能する贅沢な時間を過ごしました。もう一泊はこじんまりした町家に泊まり、外国人観光客と一緒にちゃぶ台で朝食を食べ、旅の醍醐味を味わいました。現地のバーで、現地の人と会話しながら飲んだのも楽しい時間でした。
国内旅行
1社目を辞めたときは3日くらいしか自由に使える時間がなく、漫画喫茶で読みたい漫画を一気読みして過ごしました。
2社目を辞めたときは有給が2週間くらいあったので、一人で箱根の温泉旅館でのんびりするという予定だけ決めて、あとはノープランで過ごしました。旅館の近くにあったミュージアムに行ったのですが、子どもが生まれてからできなくなっていた「展示物をじっくり読む経験」ができたので、満足度が高かったです。
海外旅行
ノープランで「メキシコ行こう」とだけ決めてinとoutの航空券だけ取り、現地で聞いた話などで次の滞在地を決めてメキシコを周りました。
旅の途中でちょうどキューバがアメリカと国交正常化したので、キューバにも行きました。現地で決めたのでガイドブックはなく、インターネットも限られた場所でしか繋がらなかったのですが、色んな人と話して情報を集め、色んな人に助けられました(予約したバスが来なかったとき、話を聞いた現地の人が自分の車で送ってくれたり)。
ちなみに、現地の言葉は挨拶くらいしかできなかったのですが、オフラインでも使える翻訳アプリを使ってなんとか乗り切りました。
海外旅行
海外旅行に一週間行きました! 場所はアメリカのカリフォルニア州です。家族みんなと旅行したのは久しぶりで、日本という国を一時離れたことはすごくリフレッシュになりました。
行ったことのある場所だったので、ガッツリ観光というよりは、ショッピングをしたり近くのビーチに散歩に行ったりして、地元の生活を地元の人たちのように普通に楽しんだって感じです。行く国は決めても、あちこちと観光しなかったのも良かったかなと思います。
この記事の執筆者
「転職Hacks」編集部
株式会社クイック
株式会社クイックが運営する、転職活動にまつわる情報サイト「転職Hacks」の編集部。履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策などのノウハウ記事、キャリアの悩みを解消するインタビュー・コラムを掲載中。