給与と残業代の関係について教えてください
基準内賃金と基準外賃金
給与とは基準内賃金のことを指します。これは一般には月額賃金の固定部分です。所定労働時間を満稼動して所定外労働等がない場合に支払われる賃金で、具体的には基本給・諸手当（住宅手当、家族手当、役職手当など）のことをいいます。
それでは「基準外賃金」とは何のことを指すのでしょうか。基準外賃金とは、所定外労働等を行なうことで発生する追加分の賃金のことです。具体的には時間外手当（いわゆる残業代は一般にはこれに該当します）、休日手当、深夜手当などのほかに寒冷地手当なども含まれます。
三六協定が締結されていないと残業はさせられない
いわゆる「残業」はどんな事業所でも無制限にできるというわけではありません。時間外労働や休日労働について規定されている、労働基準法第36条の条文にのっとった形で協定を結ばなければいけないからです。いわゆる三六協定です。この協定を結んでいない事業所で労働者に時間外労働をさせると違法になります。
労働基準法における残業代とは
労働基準法における「残業」とは、1日の労働時間8時間を超過した分の労働のことをいいます。
仮にあなたが1日5時間の労働を事業所と契約し、2時間分の超過労働時間があったとします。この場合、1日の総労働時間が7時間にしかなりませんので、労働基準法で定められている割増賃金の対象となる「残業」には該当しません。また変形労働時間制をとっている場合は、超過した分の労働の扱いが異なります。
