電気主任技術者
資格内容
電気事業者及び自家用電気工作物の設置者は、事業用電気工作物の工事、維持、運用に関する保安の監督に当たらせるための電気主任技術者の選任が必要となります。所定の学歴と実務経験を持つ者は申請するだけで資格の取得は可能ですが、国家試験で取得するのが一般的です。この国家資格を取得すると、その種類に応じた保安の監督ができるようになります。
■ 試験区分 保安の監督をできる範囲によって以下のように区分されます。 ・第一種 全ての事業用電気工作物 ・第二種 構内設置電圧17万ボルト未満の事業用電気工作物構内以外の場合は電圧10万ボルト未満 ・第三種 構内設置電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物
構内以外の設置の場合は電圧2.5万ボルト未満
受験免除について
以下の条件を満たす方は、申請するだけで資格が得られます。 ・ 第一種 【1】認定大学の電気工学に関する学科を卒業し、電圧5万ボルト以上の電気工作物の工事と維持、
または運用に関した実務を5年以上経験した方
【2】第二種免許を取得し、電圧5万ボルト以上の電気工作物の工事と維持、または運用に関した
実務を5年以上経験した方 ・ 第二種 【1】認定大学の電気工学に関する学科を卒業し、電圧1万ボルト以上の電気工作物の工事と維持、
または運用に関した実務を3年以上経験した方
【2】第三種免許を取得し、電圧1万ボルト以上の電気工作物の工事と維持、または運用に関した
実務を5年以上経験した方 ・ 第三種 【1】認定大学の電気工学に関する学科を卒業し、電圧500ボルト以上の電気工作物の工事と維持、
または運用に関した実務を1年以上経験した方
【2】第三種免許を取得し、電圧500ボルト以上の電気工作物の工事と維持、または運用に関した
実務を1年以上経験した方
資格概要
■ 受験資格
特にありません。
■ 試験方法・内容
第一種と第二種は一次と二次試験が行われますが、第三種は一次試験のみです。
・ 一次試験
【1】電気理論、電子理論、電気計測、電子計測に関するもの
【2】発電所・変電所の設計と運転、送電線路・配電線路の設計と運用、電気材料に関するもの
【3】電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電位加工、自動
制御、メカエレクトロニクスならびに電力システムに関する情報伝達と処理に関するもの
【4】電気法規(保安に関する範囲)と電気施管理に関するもの
・ 二次試験
【1】発電所・変電所の設計と運転、送電線路・配電線路の設計と運用電気施設管理に関するもの
【2】電気機器、パワーエレクトロニクス、自動制御および、メカエレクトロニクスに関するもの
■ 試験日程
第一種・第二種一次試験 … 9月上旬
第一種・第二種二次試験 … 11月下旬
第三種 … 9月上旬
■ 受験料
第一種・第二種 … 12,800円(郵便振替申し込み)、12400円(インターネット申し込み)
第三種 … 5,200円(郵便振替申し込み)、4,850円(インターネット申し込み)
■ 問い合わせ先
(財)電気技術者試験センター
TEL 03-3213-5994
URL http://www.shiken.or.jp/
転職アドバイス
この資格を持っているからといって転職活動が有利になることはありませんが、募集企業の事業内容や職種によっては必要不可欠な資格である場合も大変多く見られます。省エネや地球環境問題などの関わりで、各種製造業の工場設備管理部門やテナントビル運営会社、さらにそれらの電気設備工事会社などで募集活動が行われています。