保証人は両親でOK 入社時に必要な身元保証書の書き方・記入例

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身元保証書とは、入社時に提出する一般的な書類のひとつで、

  1. 入社する本人が社会人としてふさわしい人物であること
  2. 会社に損失を与えた場合、その賠償責任を本人とともに負うこと

を、身元保証人に保証させるものです。

身元保証人になるのは普通、両親や親族のうち、所得があって独立している人です。

保証人欄は両親の直筆が基本

保証人は両親でOK

身元保証書の保証人は多くの場合2人求められますが、両親で問題ありません。署名してもらう際、本人との関係(続柄)欄は「父」「母」とします。

両親が遠方に住んでいる場合、身元保証書を郵送する必要があるため、時間がかかります。提出期限に間に合わなさそうな場合、提出が遅れても大丈夫かどうかを会社に確認し、提出予定日を伝えましょう。

両親以外に頼める保証人は誰?

身元保証書の保証人は両親以外でも頼むことができます。保証人に誰を選ぶか考える際は、以下のポイントがおさえられているか確認すると良いでしょう。

  • 独立しており、一定の収入がある
  • 成人している

身元保証書の保証人を頼めるかどうかを、本人との関係別にまとめました。

身元保証書における保証人一覧。本人との関係(続柄)と署名の可否と注意点を説明。【両親】本人との関係(続柄)は父・母で署名は可。【配偶者】本人との関係(続柄)は夫・妻で署名は可。【兄弟・姉妹】本人との関係(続柄)は兄・弟・姉・妹で署名は独立生計者・成人であれば可。【子】本人との関係(続柄)は息子・娘で署名は独立生計者・成人であれば可。【祖父母】本人との関係(続柄)は祖父・祖母で署名は可。【叔父・叔母】本人との関係(続柄)は叔父・叔母で署名は可。【その他親戚】本人との関係(続柄)は甥・姪、従兄・従姉などで、署名は独立生計者・成人であれば可。【友人・知人】本人との関係(続柄)は友人、ただし極力家族・親族が望ましい。

保証人がいない場合は会社に相談

両親がすでに亡くなっている場合、連絡を取れる親族がいない場合など、保証人を頼める人がいないときは会社に相談しましょう。「保証人は一人だけでも良い」「保証人は友人に頼んでも良い」など、会社側が柔軟に対応してくれるでしょう。

必ず保証人本人の直筆で

身元保証書の保証人欄は、必ず保証人に直筆してもらいましょう。

身元保証書も会社に提出する正式な書類のひとつです。提出者が保証人欄を自分で書くことは、社会人として誠意ある行動とは言えません。遠方に住んでいるから、あるいは頼むのが面倒だからといって、決して代筆してはいけません。

身元保証書の書き方と注意点【記入例あり】

身元保証書の書き方を記入例に沿って項目別に解説します。

ここで紹介する内容はあくまで一例ですので、記入する際は実際に提出する身元保証書の書式に合わせて下さい。

身元保証書の書き方を示したサンプル画像。詳細は以下。

1日付は提出日でOK

日付は身元保証書を提出する日付を書きましょう。入社日でも問題ありません。

日付の「年」は身元保証書やその他の提出書類の中で、西暦か和暦かのどちらかに統一しましょう。

2本人の住所は現住所でOK

本人の住所は履歴書などで使用している現住所を記入しましょう。本籍地や実家の住所を書く必要はありません。

3印鑑は認印でOK、保証人とは別のもので

身元保証書の印鑑は認印を使いましょう。ただしシャチハタはNGです。

認印とは実印(役所で印鑑登録をしている印鑑)以外の印鑑全般を指しますが、朱肉で捺印できるものであれば、メーカーや値段にこだわる必要はありません。また特に会社から指定がない限り、実印や銀行印である必要もありません。

また印鑑は使用者本人の同意や確認を証明するものです。保証人がたとえ両親であっても印鑑の共有はせず、自分用の印鑑を押しましょう。

参考までに印鑑の種類とそれぞれの定義・用途をまとめました。

各印鑑の定義と用途を示した表。【シャチハタ】定義は認印の一種で、インクで捺印するゴム製のもの、スタンプ印。主な用途は私生活での簡易な確認で、荷物の受け取りや社内書類に使われる。【認印】定義は実印以外の全ての印鑑。主な用途はシャチハタ不可の書類などで、個人向けの契約書や各種申請書に使われる。身元保証書にはこの認印を捺印すればOK。【銀行員】定義は認印の一種。セキュリティ上、認印とは別の印鑑を使用する場合が多い。主な用途は金融機関における本人証明で、口座開設やクレジットカードの発行、手形や小切手の発行に使われる。【実印】定義は役所で印鑑登録をした唯一無二の印鑑。主な用途は法的な責任の証明で、ローンの契約や連帯保証人契約、自動車の売買や不動産の売却、会社の設立や遺産相続などに使われる。

4生年月日の「年」は日付と統一する

生年月日の「年」は日付と同様、身元保証書やその他の提出書類の中で西暦か和暦かのどちらかに統一しましょう。

5保証人は本人の直筆で

保証人欄は保証人に直筆してもらいましょう。両親に署名してもらう場合、本人との関係(続柄)は「父」「母」です。

印鑑はそれぞれ別々の認印を押してもらいましょう。

身元保証書ってどんな書類?

身元保証書は多くの会社が入社時に提出を求める一般的な書類のひとつです。提出する前に念のため、身元保証書が何のための書類なのかを知っておきましょう。

身元保証書の主な役割は単なる人物保証

身元保証書の役割には大きく分けて以下の2つがあります。

  • 本人が社会人としてふさわしいことを証明する
  • 入社後の損害賠償を保証する

損害賠償と聞くと少し身構えてしまうかもしれませんが、実際に本人や保証人が損害賠償を請求されることはまずありません。そのため身元保証書は実質、前者の意味合いで扱われることがほとんどです。

コラム:損害賠償についてむやみに心配しなくても大丈夫

身元保証書にはたしかに入社後の損害賠償を保証する役割がありますが、実質その意味合いはかなり薄いと言えるでしょう。それには2つの理由があります。

1つ目は、故意や重大な過失によるものでない限り、業務の中で生じた損害は基本的に会社負担だからです。よって普段から注意して仕事をしていれば、損害賠償について心配する必要はありません。

2つ目は、身元保証書の法的な効力が弱いからです。身元保証書の損害賠償責任の範囲は「身元保証に関する法律」によって制限されています。仮に損害賠償が発生しそうな場合でも、保証人は会社から通知を受けた時点で保証契約を解除し、賠償責任を免れることができます。「保証人に迷惑をかけてしまうのでは」と不安を抱く必要はありません。

こうした理由から、身元保証書は損害賠償を保証するものではなく、単なる人物保証の意味合いが強いと言えるのです。

保証期間は3年から5年

身元保証書の保証期間は特に記載がない場合、一般的に3年とされています。長くても5年が限界で、その場合は身元保証書の中で「保証期間は5年間とする」と明示しなくてはいけません。3年~5年が経つと、保証契約は自動的に消滅します。「無期限に契約が続いてしまうのでは?」と不安になる必要はありません。

身元保証書に関するQ&A

提出拒否するとどうなるの?

解雇される可能性があります。かなり稀なケースではありますが、過去には身元保証書の提出を拒否した労働者が、そのことを理由に解雇された事例がありました。(平成11年 シティズ事件)

身元保証書は一般的な書類のひとつですので、どうしても提出できない事情がある場合を除き、提出すべきです。

アルバイトやパートでも身元保証書を提出することは普通?

高額商品などを扱う仕事の場合、身元保証書の提出を求められることもあるようです。

しかし雇用形態に関わらず、身元保証書の効力は限られていますので、むやみに心配する必要はありません。保証内容はどんな内容か、提出させる意図は何かなど、気になる点があれば会社に確認してから提出すると良いでしょう。

身元保証書を発行してもらうよう言われたけど、どこで?

各自治体で発行している「身分(身元)証明書」と混同している可能性があります。身元保証書は基本的に会社側が用意する書面に署名・捺印するもので、労働者本人がどこかで発行してもらうものではありません。

身分(身元)証明書とは成年後見人や破産通知の有無などを記載したもので、役所で発行してもらうことができます。あまり一般的ではありませんが、一部の会社では提出を求められることもあります。

はっきりしない場合、会社に提出書類の種類と提出方法をもう一度確認しましょう。

印鑑証明書を一緒に提出するよう言われたけど、悪用されないか心配…

悪用はまず考えにくいので、提出しても問題ありません。印鑑証明書の提出を求められた場合、身元保証書に実印を押してもらった上で、印鑑証明書を役所で発行してもらうよう保証人に頼む必要があります。

稀ではありますが、身元保証書に書かれた保証人が架空の人物ではないか(提出者が偽造したものではないか)を確認する目的で、保証人の印鑑証明書を提出するよう求められることがあります。

印鑑証明書とは書類に押された実印が間違いなく本人のものであることを証明するもので、印鑑登録をした役所で発行してもらうことができます。

実印や印鑑証明書は通常、ローンや連帯保証人の契約など非常に重大な手続きをする場合にのみ必要となるものですので、保証人を頼む人によっては断られてしまう可能性もあります。

しかし印鑑証明書だけでは効力がない上に、実印そのものを提出するわけではないため、悪用はまず考えにくいでしょう。使用目的もあくまで身元保証書における保証人の本人確認と明確なため、保証人に事情を説明した上で頼むとスムーズかもしれません。

まとめ

身元保証書の保証人は両親や親族が基本です。必ず直筆をお願いしましょう。

また主な保証内容は損害賠償ではなく、単なる人物保証ですので、身構えずに提出してしまって問題ありません。

不安なこと、わからないことがあれば提出前に会社に相談しましょう。

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