確認したい「質問リスト」つき 【かんたん解説】オファー面談とは?

転職活動の中で、耳慣れない「オファー面談」というものを企業から設定されて、とまどってしまう人は少なくありません。

オファー面談とは何をするもので、どのような対応をすればいいのでしょうか?

この記事では、オファー面談の概要と、面談で確認しておきたい「質問リスト」を紹介。「面談で話した内容によって、内定取り消しになる?」といった疑問にもお答えします。

オファー面談とは?落ちることはある?

オファー面談は、内定後の条件すり合わせの場

オファー面談とは、労働条件や雇用条件などをすり合わせるための話し合いの場のことです。条件面談・処遇面談とも呼ばれ、一般的には内定後(=最終面接の合格後)に行われます。

基本的には、採用担当者と労働条件・雇用条件の詳細や不明点について話すことが多いようです。企業によっては、配属先の上司や現場社員も同席することがあり、その場合は「実際の仕事内容」や「職場の雰囲気」などを直接聞けるといったメリットがあります。

入社前に条件を確認したり、不安や疑問を解消できる最後のチャンスなので、納得できるまで質問するようにしましょう。

【オファー面談の目的・できること】■目的/・労働条件や雇用条件などをすり合わせて、内定承諾するかどうかを決める|■面談でできること/・労働条件や雇用条件の確認、交渉/・実際の仕事内容や職場の雰囲気の確認

話す内容によって、内定取り消しになる?

オファー面談は選考ではないため、この場での発言内容が内定取り消しに繋がることはありません

ただし、話し合いの末に年収などの条件や入社日の折り合いがつかなかった場合は、自分から内定を辞退するといったことはありうるので、その点は注意しましょう。

【質問リスト】オファー面談で確認したいポイント7つ

入社後に「聞いていなかった!」「話が違う!」とならないように、事前に「労働条件通知書」や「オファーレター」などで確認しきれなかったことや不安な点を、オファー面談で質問しておきましょう。

特に下記の7つのポイントは入社後のトラブルに繋がりやすいので、質問しておくのがおすすめです。

なお、あくまでこれまでの面接や事前に受け取った書類でわからなかったことを確認する場なので、既に伝えてもらった情報を質問しないように注意してください。

1.給与

給与に関する認識のずれはトラブルに繋がりやすいため、オファー面談の場でしっかりすり合わせておく必要があります。

応募時の求人票では大まかな年収しか書かれていないことも多いため、オファー面談では「入社時点でいくら貰えるのか」「賞与や手当、固定残業代などが含まれていないか」などを確認しておきましょう。

また将来設計のために「入社後どのように昇給するのか」「評価がどのように給与に反映されるか」もあわせて確認するのがおすすめです。

〈オファー面談での質問例〉

  • 入社時点で、給与はいくらになりますか?
  • 金額には、賞与や手当、固定残業代などは入っていますか?
  • 賞与額は、業績などによって変動するのでしょうか?
  • 入社後の昇給ペースについて、目安がありましたら教えていただけますか?
  • 業務の評価は、どのように給与に反映されるのでしょうか?

オファー面談で給与交渉・条件交渉はできる?

オファー面談では「給与額をアップしてもらいたい」といった交渉も可能です。

ただし、交渉を成功させるには、企業側が納得できる理由を説明することが不可欠なので、面談前に準備を入念に進めておきましょう。

給与交渉をお願いする際の調整方法や、やりとりの例文は、下記の記事で詳しく紹介しています。

2.業務内容

面接では詳しい業務内容まで話しきれないことから、オファー面接の場であらためて説明するという企業もあります。自分が想像している業務と実際に任される業務にずれがあると、短期離職の原因にもなるため、面接や求人票などで不明だった部分を中心に、具体的な業務内容を必ず質問しておきましょう。

たとえば営業職なら、「扱う商材やターゲットの詳細」「入社後に担当する商材や営業先がもう決まっているか」などを聞いておくと安心です。

より具体的な業務をイメージするために「自分と同じような経歴の人が、どんな仕事を任されているのか」を聞くという手もあります。

〈オファー面談での質問例〉

  • 入社後に担当する商材やターゲットの方について、詳しくお話を伺えますか?
  • 入社後に担当する業務が決まっていましたら、どのようなものかお聞きできますでしょうか?
  • 私と同じような経歴の方は、どのような業務を担当されることが多いでしょうか?

3.福利厚生や社内制度

福利厚生や社内制度は企業によって内容が大きく異なります。求人票や労働条件通知書に書かれているのは制度の名前だけの場合が多いため、オファー面談の場で詳細を聞いておくのがおすすめです。

たとえば、手当の支給条件や、出産・育児休暇の取得方法や取得率など、「自分は利用できるのか/どうやって利用できるのか」がイメージできるような情報を聞いておくといいでしょう。

また、資格取得の支援制度や、キャリア研修の有無など、入社後のスキルアップ・キャリアアップに繋がる制度についても聞いておくと、入社後のモチベーション維持に繋がります。

〈オファー面談での質問例〉

  • ○○手当の支給条件について、詳しい話をお伺いできますか?
  • こちらの○○手当の支給額は、いくらくらいなのでしょうか?
  • 配属先で出産・育児休暇を取得されている方は、どのくらいいらっしゃいますか?
  • ○○休暇を取得する際の条件について、詳しくお話を伺えますか?
  • 退職金制度の詳細について教えていただけますか?
  • ○○の資格取得のための研修や補助などの制度はありますか?

4.就業場所

自分がどこで働くことになるのか、オファー面談の時点で確認することは重要です。求人票に勤務場所が複数書かれている場合や、明記されていない場合は、特に注意してください。

加えて、将来的な転勤の可能性についてもあわせて確認しておくと安心です。ライフプランに大きく関わるため、転勤の有無や、家庭の都合などがあった場合に配慮してもらえるかどうかを質問しておきましょう。

また、近年はリモートワークが可能な企業が増えてきました。制度を利用したい場合は、リモートワークが可能なのか週何日出社になるかを聞いておくといいでしょう。

〈オファー面談での質問例〉

  • 勤務地は本社という認識でよろしいでしょうか?
  • 将来的に転勤は発生しますか?
  • 家庭の都合などがあった場合に、転勤について配慮していただくことは可能でしょうか?
  • 御社ではリモートワークも可能でしょうか?
  • リモートワーク可能とのことですが、ルールについて詳細を伺ってもよろしいでしょうか?

5.就業時間

就業時間に関して質問しておきたいのは、残業時間の実態です。求人票には平均値しか記載されていないケースも多く、繁忙期には残業が膨れ上がる可能性があります。そのため、配属先の実際の残業時間や、繁忙期・閑散期の残業時間の目安は質問しておくと安心です。

また、みなし残業時間が設定されている場合は、みなし時間を超える残業がどのくらいの頻度で発生するかも確認しておきましょう。ライフワークバランスを保ちやすいかどうかの参考になります。

〈オファー面談での質問例〉

  • 配属先の方は、普段何時間ほど残業されていますか?
  • 繁忙期だと、配属先の方々は何時頃までお仕事されていますか?
  • みなし残業時間が設定されていますが、みなし時間を超える残業はどれくらいの頻度で発生するのでしょうか?

6.休日・休暇制度

休日に関してまず確認しておきたいのが、年間休日数です。企業によっては年間スケジュールを見せてくれるケースもあるので、何日休めるのか・祝日は休暇になるのかなど確認しておきましょう。

また、有給消化率についても質問するのがおすすめです。有給休暇を取得しやすい社風や、取得できるようなフォロー体制が整っているかどうかをうかがい知ることができます。

〈オファー面談での質問例〉

  • 御社の年間休日数は何日でしょうか?
  • もし可能でしたら、御社の年間スケジュールを見せていただけないでしょうか?
  • 配属先の有給消化率はどのくらいでしょうか?

7.職場の雰囲気

企業によっては、オファー面談で採用担当者だけでなく配属先の上司や同僚と話せるケースがあります。この場合は、職場の雰囲気を聞いておくのがおすすめです。

配属先の上司やメンバーがどんな人か同年代の人はいるのか普段のコミュニケーションはどのような感じかなど、自分が働く環境がイメージできるような質問をしてみましょう。

もしオファー面談に配属先の人が参加するか分からなければ、事前に企業へ確認をとっておくのがおすすめ。一緒に働く人に同席をお願いしたい場合は、連絡の際に「配属先で一緒に働く方にも同席いただくことは可能でしょうか?」と、お伺いを立てておくと安心です。

〈オファー面談での質問例〉

  • 配属先の部署には、どんな経歴の方が在籍していますか?
  • 配属先には、私と同年代の方は何人ほど在籍していますか?
  • 普段、メンバー間ではどのようにコミュニケーションをとっていますか?

〈配属先の人にも同席をお願いする際の例文〉

  • 職場の雰囲気について詳しく伺いたいので、オファー面談当日に配属先の社員の方にも同席していただくことは可能でしょうか?

オファー面談が終わったあとにやるべきこと

オファー面談が終わったら、まずお礼をメールで伝えてから、面談ですり合わせた情報をもとに入社するか検討しましょう

結論が出たら、期日までに内定承諾または内定辞退の連絡を入れてください

お礼のメールを送る

オファー面談が終わったら、当日中にお礼のメールを送っておくと丁寧です。

下記のような文面で、お礼を伝えておきましょう。

〈お礼メールの例〉

件名:
○月○日のオファー面談のお礼(氏名)

本文:

株式会社○○○○
人事部 △△様

お世話になっております。中途採用の選考を受けております(氏名)です。
本日はオファー面談を実施いただき、誠にありがとうございました。

貴社の業務内容や社内制度などのお話しをお伺いでき、
入社後の具体的なイメージを掴むことができました。

まずは取り急ぎお礼申し上げます。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

(署名)

内定承諾・辞退の連絡をする

オファー面談後には、企業から定められた期限内「内定を承諾するか、辞退するか」の返事をすることになります。

下記のページの【承諾】【辞退】のメール例文をもとに、企業に内定の返事をしておきましょう。

この記事の執筆者

ライター・編集者

久保田 敦大

株式会社クイック

転職Hacks編集部のライター・編集者。

大手求人メディアにて求人票や転職ノウハウ記事の制作を手掛けたのち、転職Hacks編集部に参画。自身の転職経験を活かした「実践的なノウハウ記事」が強みで、企業研究から入社の手続きまで、転職活動の全体をフォローしている。

転職時に自身も感じていた「わかりにくい!」というモヤモヤを解消すべく、どこよりも分かりやすい記事づくりに日々邁進中。

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