ポイント&サンプル集 製造業【設計系】の職務経歴書の書き方
職務経歴書に書くべき内容は、職種によって異なります。このページでは製造業における設計系の職種(機械設計、回路設計、制御設計・電気設計・シーケンス制御、光学設計)に絞って、職務経歴書のポイントや、実際の例文をご紹介します。
製造業の「設計系」職種で盛り込みたい内容
製造業における「設計系」職種の経歴・実力を効果的に伝えるためには、職務経歴書に下記の4つの情報を含めることが重要です。
職務経歴書の中でも特に【職務要約】【職務内容】【自己PR】欄を記入する際、これらの情報を意識するようにしてください。それぞれ具体的にどのような情報を書けばいいか、下記で詳しく見ていきましょう。
1.どのような業務を行い(業務内容)
- プロジェクトの概要(設計したもの、人数規模、自分の立場)
- 業務内容
- マネジメント経験(例:チームの進捗・品質管理など)
あなたが担当してきたプロジェクトや業務内容を、具体的にイメージしてもらうための情報です。
採用担当者があなたに任せられる業務を判断する上で重要になるため、細かいタスクであっても列挙しましょう。
また、企業によっては設計系職種の業務内容を明確に区別しておらず、職種名から連想される以上に業務範囲が広いこともあります。対応可能範囲を明確に示すためにも、経験したことがある業務はすべて書くようにしましょう。
2.何を使って(保有資格やスキル)
- 扱える装置(使用した機械・ツール・ソフトウェア、開発言語など)
- 保有している専門的知識(構造設計、機構設計など)
- 保有している資格・免許
どのようなスキル・知識を持っているか伝えるために、これまでに使用経験のある装置・ツールや、専門的知識を【活かせる経験・スキル・資格】欄に記載しましょう。
業務内容と使用ツール、開発環境(言語)などは密接に関係するため、【職務経歴】欄の「職務内容」と並べる形で【使用ツール】欄をつくり、記載しましょう。
また、資格の正式名称は取得時から変わっていることも。その場合「◯◯1級(現:第一種△△)」などと、取得時の名称と書類作成時の名称を併記しましょう。
3.どのような実績を(実績・成果)
あなたが案件の中でどのような実績を上げてきたのかを記載しましょう。
なるべく数値で示せる成果・実績だと、採用担当者があなたのスキル・経験のレベルを判断しやすくなります。数値以外にも、他者から評価されたエピソードなども有効です。
〈実績・成果の具体例〉
- エンドユーザーからの商品評価をもとに製品を改良し、売上20%アップに貢献。
- 試作段階のコスト10%削減を実現。
- 技術力や対応スピードを評価されて、新製品でも設計の指名をいただいた。
日々の作業がルーティン化していて数字で実績を示しにくい場合は、業務改善に取り組んだ経験やマネジメント経験などがあれば、アピールポイントになります。
4.どのようにして上げたのか(工夫)
【3】の説得力を上げるために、どのようなことを意識したのか、自分ならではの工夫ポイントを記載しましょう。
業務効率化のための提案や、プロジェクトを円滑に進めるための自分なりの工夫を、具体的なエピソードとともに【自己PR】欄に書きます。具体的に書くことで、あなたが自社でどのように活躍してくれるかを、採用担当者が想像しやすくなります。
〈工夫の具体例〉
- 属人的な作業を排除するために、品質基準や測定基準を標準化した。
- 新しく作成したマニュアルを浸透させるために、評価部門とコミュニケーションを密に取って信頼関係の構築に努めた。
- 短納期で作業・修正時間の確保が難しい案件だったため、大きな手戻りが発生しないように顧客や社内関係各所にこまめな報連相を行い、合意形成してから進めるようにした。
例文・サンプル集(4種類)
4つのポイントに基づいて作成した、設計系職種の職務経歴書の例文・サンプルを用意しました。
機械設計、回路設計、制御設計・電気設計・シーケンス制御、光学設計の4種類を揃えたので、自分の業務内容に近いものを選んで参考にしてみてください。
機械設計
機械設計ならではのポイント
取り扱い製品、ツールを具体的に書く
自分が何の製品のどこの部分を設計しているのかを正確に伝えるために、担当製品名(部品の場合は素材も含めて)や取り扱っている装置・ツールを具体的に書きましょう。
コミュニケーション能力をアピールする
機械設計は設計のみ行うわけではなく、時には営業と一緒に顧客と打ち合わせをしたり技術説明をしたりする必要があるため、コミュニケーション能力が備わっていることもアピールポイントになります。
回路設計
回路設計ならではのポイント
保有している知識・資格でスキルを押し出す
回路設計技術者としてどのような知識・経験・スキルが備わっているのかわかりやすく示すために【活かせる経験・資格・知識・スキル】欄に保有資格や知識をすべて書き出しましょう。
スキルを定量化することが難しい場合は、経験した製品やその具体的な仕様について記載してください。
製品改良の経験をアピールする
製品の改良に努めた経験があれば【自己PR】欄などに記載しましょう。どのように製品の課題を解決したか、具体的に書くことがポイントです。
また、ただ作業的に仕事をこなすのではなく「改良の結果、どのようなニーズを満たせるのか」まで意識して業務にあたったことが伝えられると、ものづくりへの熱意や顧客ファーストの姿勢を評価してもらえる可能性があります。
制御設計・電気設計・シーケンス制御
制御設計・電気設計・シーケンス制御ならではのポイント
保有している知識・資格でスキルを押し出す
制御設計の仕事には専門的知識が求められるため、どのような知識・経験・スキルが備わっているのかわかりやすく示すために、【活かせる経験・資格・知識・スキル】欄に保有資格や知識をすべて書き出しましょう。
案件にどのように関わったのか、具体的に記載する
案件に対してどのような課題意識を持ち、どんな手段で解決に努めたのか、エピソードを交えて記載しましょう。
マネジメントや、上流工程から携わっている場合もアピールポイントになるため、記載するのがおすすめです。
光学設計
光学設計ならではのポイント
担当製品や、使えるツール・ソフトウェアの名称は正確に書く
自分が何の製品のどこの部分を設計しているのかを正確に伝えるために、担当製品名(部品の場合は素材も含めて)や取り扱っている装置・ツールを具体的に書きましょう。転職先でも活かせる技術があると判断してもらえます。
新しい技術・情報への感度の高さもアピール
光学性能に関する新しい技術の習得に対する意欲や、情報収集の感度の高さもアピールしましょう。
より良い製品開発のために新しい技術を用いて試行錯誤することが求められるため、常に新しい技術をチャレンジできることはアピールポイントになります。
職務経歴書が完成した後は…
職務経歴書の印刷・送付についての注意点をまとめました。
こちらのページを参考にして、書類を提出しましょう。