具体例つき 「昇進」と「昇格」の違いとは?
昇進と昇格は、似ている言葉ですが意味は全く異なります。
この記事では、それぞれの違いや、昇進・昇格時の挨拶例文などをご紹介します。
昇進と昇格の違いとは?
昇進と昇格は、上がるものが違う
一般的に、昇進は役職(肩書き)が上がること、昇格は等級が上がることを意味します。
役職が主任・係長・部長といったポジションを指しているのに対して、等級はその人の職務能力を評価する基準(レベル)のことを指しており、それぞれ別物です。
等級が一定以上になると役職が上がる(昇進する)こともありますが、完全に連動しているとは限らないので注意しましょう。
なお、公務員における昇進は、昇任と呼ばれます。昇格の呼び方は公務員でも変わりません。
昇進と昇格の具体例
具体的にどのようなケースが昇進・昇格にあたるのか、それぞれ例をご紹介します。
「昇進」の具体例
一般社員から主任になった場合など、役職が上がった際はすべて「昇進した」と言えます。
役職の上下関係は下記の通り。より大きな数字の役職になる=昇進です。
〈役職の例〉
- 一般社員
- 主任
- 係長(チームリーダー・班長)
- 課長(マネージャー)
- 室長
- 次長(部長代理・補佐)
- 部長(支店長・ゼネラルマネージャー)
- 本部長(事業部長)
- 常務取締役
- 専務取締役
- 代表取締役社長
- 会長
「昇格」の具体例
昇格の等級は、企業ごとに独自のものが定められています。おおよそ6~9段階に分けられており、査定のタイミングで職務能力に応じて等級が変わるのが一般的です。
呼び方はさまざまで「○○等級」「ステージ○○」などと呼ばれており、○○に入る数字が大きくなること=昇格です。
なお、企業によっては一定の等級を区切りにして「一般職・管理職」を分けている場合もあります。
これから昇進・昇格したい人は…
昇進・昇格の基準として、多くの企業では勤続年数と併せて人事評価(人事考課)を重視しています。仕事の成果・取り組みの姿勢・遂行能力を評価されることが一般的なので、まずはこの3点を意識して業務にあたりましょう。
人事評価は年1回~4回、半期・四半期の終わりごろに実施することがほとんど。直属の上司との査定面談の際に成果などをアピールできるよう、あらかじめ実績をまとめておくなど、計画的に動くことをおすすめします。
試験・面接があることも
昇進・昇格の条件として、小論文や面接、筆記試験を実施する企業もあります。それぞれ対策が不可欠なので、試験内容を押さえておきましょう。
〈試験内容〉
- 小論文:「職場における自分の役割・課題」「職場の課題をどう解決するか」など、マネジメント能力を見極めるテーマが出題。
- 面接:業務知識やマネジメントスキル、実績など、昇進・昇格後の職位に見合った能力があるかを見極めるための質問が定番。
- 筆記試験:一般常識試験。漢字書き取りや四字熟語の意味読解、計算問題、英文読解などが出題。
昇進・昇格したあとの挨拶はどうする?
自分が昇進・昇格した場合、朝礼などで挨拶することがあります。今後も周囲と良好な関係性が続くよう、下記のように感謝の言葉と決意表明を伝えましょう。
この度、△△△課課長を拝命しました○○です。
これもひとえにみなさまの日頃からのご支援の賜物と、心より感謝しております。
昨年のプロジェクトでは、みなさまの頑張りのおかげで目標以上の成果を達成することができました。今回はそれを評価していただいた結果と考え、改めてみなさまに感謝申し上げます。
最初は不慣れゆえみなさまにご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、△△課の、そして会社のさらなる発展のために力を尽くしていきたいと考えておりますので、どうぞ今後もご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
さらにくわしい挨拶例文・ポイントについては、下記の記事で解説しています。
昇進・昇格をお祝いする場合は?
上司や同僚、取引先の担当者が昇進・昇格した際は、お祝いの気持ちを伝えるのがおすすめです。下記の記事にある例文を参考に、メールやメッセージを伝えましょう。