入手方法や必要なタイミング 転職で必要な「雇用保険被保険者証」とは?

雇用保険被保険者証とは、雇用保険に加入したときに発行される証明書です。

この記事では、手元に無い場合の入手・再発行の方法など、困った際の対処方法をご紹介します。

Q.雇用保険被保険者証とは?いつ必要?

 雇用保険被保険者証とは、雇用保険への加入を示す証明書のこと。転職時や失業給付の手続き時に必要です。

雇用保険への加入を示す証明書のこと

雇用保険被保険者証とは、あなたが雇用保険に加入していることを示す証明書のことです。雇用保険に新規加入した際に発行されます。

在職中は基本的に会社が保管しており、退職時に他の書類と一緒に受け取ります。雇用保険被保険者証は「雇用保険被保険者資格等確認通知書(被保険者通知用)」という書類と一体になっており、サイズは横210mm縦77mmです。

雇用保険被保険者証は、「雇用保険被保険者資格等確認通知書」と一体になっています。

なお、ハローワークで再発行した場合、雇用保険被保険者証は下記のような様式になります。

ハローワークで再発行した雇用保険被保険者証

※出典:
ハローワークインターネットサービス|厚生労働省職業安定局

転職時や失業給付の手続き時に必要

雇用保険被保険者証は、主に2つの場面で必要になります。

雇用保険被保険者証は、転職先での手続きや、失業給付を受け取る際に必要になります。

転職先で手続きするとき

雇用保険被保険者証は、転職先での雇用保険の再開手続きに必要です。一度会社を辞めた場合でも、割り振られた雇用保険番号はそのまま引き継がれます。

手続き自体は転職先の会社が行ってくれるので、指定された期日までに用意して、コピーではなく原本を渡しましょう。なお「雇用保険被保険者資格等確認通知書」と一体になっていた場合、切り離してOKです。

失業給付を受けるとき

退職後に離職期間があり、雇用保険の失業給付(いわゆる失業保険)を受ける場合にも、雇用保険被保険者証が必要になります。手続きの際は、原本をハローワークに持参してください。

※雇用保険の失業給付について、くわしくは……自己都合退職での、失業保険の受け取り方

Q.被保険者証は、いつもらえる?もらっていないときは?

被保険者証は、退職日に渡されることが一般的です。ただし、もらえない人もいるので注意してください。

退職日に渡されることが一般的

雇用保険被保険者証は、一般的に会社から退職日に渡されます。あるいは後日、源泉徴収票や離職票と一緒に郵送されるケースが多いようです。

退職後しばらくしても届かなければ、退職した会社へ確認の連絡を入れるといいでしょう。急ぐ場合は、ハローワークで即日再発行が可能です。

※再発行方法について、くわしくは…再発行の方法は?|雇用保険被保険者証が手元にないときの対処法

被保険者証をもらえない人もいる

退職時に雇用保険被保険者証をもらえないケースも存在します。そもそも雇用保険に加入できていないケースと、公務員だったケースです。

そもそも雇用保険に加入できない人

雇用保険被保険者証は、雇用保険に加入していたことを証明する書類。そのため、そもそも加入条件を満たさず、雇用保険に加入できていなかった人は、書類自体が発行されません

〈雇用保険の加入条件〉

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上である
  • 31日以上の雇用が見込まれる

たとえば週に数回の短時間アルバイトや、1ヶ月未満の短期アルバイトなどをしていた場合は条件を満たさないため、雇用保険に加入できません。

転職先から雇用保険被保険者証の提出を求められた際は「雇用保険に加入していなかった」旨を伝えましょう

公務員

公務員は雇用保険の適用除外※となります。この場合も当然、雇用保険被保険者証は発行されません。

転職先の会社側も理解しているはずですが、もし提出を求められることがあれば「公務員だったため、雇用保険に加入していなかった」旨を伝えましょう。

※公務員の場合、雇用保険の代わりに国家公務員退職手当法による退職手当があります。

Q.紛失時や手元にない場合はどうする?

雇用保険被保険者証を紛失した際や、手元に無い場合は、ハローワークで再発行しましょう。

ハローワークで再発行する

雇用保険被保険者証は、ハローワークで即日再発行ができます。下記の3点を持参して、手続きを行いましょう。

ハローワークの再発行で必要なもの3点。退職した会社の正式名称・本社所在地・電話番号、本人確認書類(顔写真付き)、印鑑(本人の署名でも可)

なお、忙しいなどの理由でハローワークへ行けない場合、電子申請や郵送申請でも再発行手続きができます。ただし即日発行はできないので、スケジュールに余裕を持って申請しましょう。

※再発行方法について、くわしくは…再発行の方法は?|雇用保険被保険者証が手元にないときの対処法

コラム:再発行できないケースもある

離職後、雇用保険に加入しないまま7年以上が経過した場合は、雇用保険被保険者証を再発行することはできません。

この場合、転職先の会社を通して、雇用保険被保険者証を新たに発行してもらいます

出産・育児などで長期間離職していた人や個人事業主・自営業など雇用保険に加入しない働き方をしていた人は、注意が必要です。

あてはまる人は、転職先の担当者に「未加入の期間が7年以上あるので、雇用保険被保険者証の発行をお願いします」と相談して、手続きを行ってもらいましょう。

Q.雇用保険被保険者証で、経歴はバレる?

雇用保険被保険者証から、経歴が直接バレることはありません。

経歴が直接バレることはない

雇用保険被保険者証から、あなたの職歴・経歴が転職先に直接バレることはありません。被保険者証には個人の雇用保険番号が記載されているだけなので、職歴や経歴がわからないようになっています。

ただし、転職先での手続きの際に書類の不備があった場合、保険手続きの担当者から職歴や雇用保険の加入期間を聞かれることで、経歴がバレるケースがあります。

なお、雇用保険被保険者証が「雇用保険被保険者資格等確認通知書」と一体になっていた場合、こちらには前職の会社名や転勤の年月日などが記載されているため、切り離して提出しましょう。

雇用保険被保険者証は、「雇用保険被保険者資格等確認通知書」と一体になっています。

コラム:経歴詐称は絶対NG

雇用保険被保険者証から職歴・経歴が直接バレることはありませんが、履歴書などで経歴詐称をすることは絶対にNGです。

入社後に経歴詐称が発覚すると、信用を失って最悪懲戒解雇もありえます。リスクが大きいため、経歴詐称は絶対に行わないようにしましょう。

懲戒解雇についてくわしくはこちら

その他、よくある疑問Q&A

雇用保険被保険者証に関係する、よくある疑問をまとめました。

Q.被保険者番号は、どこで調べればいい?

被保険者番号は、雇用保険被保険者証の中段か、離職票の左上で調べられます。

雇用保険被保険者証の中段か、離職票でも調べられる

雇用保険の手続きの際に聞かれることがある「被保険者番号」は、雇用保険被保険者証の中段に11桁の数字で記載されています。こちらをメモして、転職先の担当者に伝えましょう。

雇用保険被保険者証で確認する場合、被保険者番号は中段で確認できます。

また、雇用保険番号は離職票の左上でも確認することができます。ただし、離職票は失業給付の受給手続きの際にハローワークに提出すると返却されないため、注意してください。

離職票で確認する場合、被保険者番号は左上で確認できます。

Q.入社日までに、雇用保険被保険者証を入手できないときは?

入社日までに、雇用保険被保険者証を入手できないときは、前職の会社名・雇用期間を転職先に伝えましょう。

前職の会社名・雇用期間を会社に伝える

入社日までに雇用保険被保険者証を入手できない場合は、代わりに前職の会社名・雇用期間を転職先に伝えましょう。

雇用保険被保険者証を用意できない旨を転職先に伝え、指示があれば情報を伝えるようにしてください。

Q.離職票と雇用保険被保険者証の違いは?

alt:離職票は、退職した事実を証明する書類です。

離職票は、退職した事実を証明する書類

退職時に会社から渡される書類のひとつに「雇用保険被保険者離職票(離職票)」があります。

正式名称が雇用保険被被保険者証と似ているものの、用途は下記の通り別々なので注意しましょう。

雇用保険被保険者証
  • 雇用保険に加入していたことを証明する書類。
  • 雇用保険の失業給付の受給手続きや、転職先での雇用保険の手続きに必要。
雇用保険被保険者離職票(離職票)
  • 退職した事実を証明する書類。
  • 失業給付の受給手続きなどに必要。
  • 必要に応じて、退職前に自分から会社に依頼して発行してもらう(再就職までに離職期間がない場合、発行しなくてもOK)。

まとめ

雇用保険被保険者証は、転職先で雇用保険の手続きを行う際や、ハローワークで失業給付を受け取る際に必要な書類です。

基本的に退職時に会社からもらえますが、もし手元に無かったり、紛失してしまったりした場合には、ハローワークで即日再発行できます再発行手続きについての記事も参考にして、慌てず再発行手続きを行いましょう。

この記事の監修者

社会保険労務士

山本 征太郎

山本社会保険労務士事務所東京オフィス

静岡県出身、早稲田大学社会科学部卒業。東京都の大手社会保険労務士事務所に約6年間勤務。退所後に板橋区で約3年開業し、2021年渋谷区代々木に移転。若手社労士ならではのレスポンスの早さと、相手の立場に立った分かりやすい説明が好評。様々な業種・規模の会社と顧問契約を結び、主に人事労務相談、給与計算、雇用保険助成金などの業務を行う。

山本社会保険労務士事務所東京オフィス 公式サイト

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