上手な伝え方は? コミュニケーション能力を自己PRに使う方法
「コミュニケーション能力」は自己PRの鉄板。就活・転職でコミュニケーション能力を強みにしたい人も多いでしょう。
ここでは、コミュニケーション能力を上手にPRする方法を例文とともにご紹介します。
【履歴書】コミュニケーション能力の自己PR例文
自己PR文が最初に要求される履歴書。コミュニケーション能力が伝わる効果的な書き方を、例文つきでご紹介します。
<コミュニケーション能力の自己PR例文>
私は、コミュニケーションを通じて人と継続的な関係性を築くことに自信があります。
前職では営業を担当しました。顧客の信頼を得るために、要望を詳細にヒアリングし、知りたいことや不安に思っていることを中心にお話しするよう心がけました。
丁寧な会話のキャッチボールを積み重ねることで「不満や相談事を話しやすい」と認識していただき、顧客の信頼を勝ち取ることができました。
その結果、前期と比べて150%の受注率を達成しました。
貴社の業務においても、顧客の要望をよく聞いた上でのプレゼンテーションを行い、継続的な関係性を築いていきたいと考えております。
自己PRは「結論→具体的なエピソード→転職後の展望」という形で書くのがおすすめです。
伝えたいエピソードが多い場合は、その企業や業種に一番合ったものをピックアップします。
※自己PRの書き方について詳しくは→履歴書への自己PRの書き方&例文集
ポイント1:具体的な言葉やエピソードに言い換える
コミュニケーション能力を自己PRする際、「コミュニケーション能力」というキーワードをそのまま使うのではなく、より具体的な言葉やエピソードに言い換えましょう。
単に「コミュニケーション能力」といっても、物怖じせず人前でうまく話をする能力から、人の話にきちんと耳を傾ける能力までその内容は千差万別です。
そのため、具体的なエピソードとして「私はこんなコミュニケーションを取ることができます」と伝えた上で、「その能力を使って、仕事をする中で○○を成し遂げることができました」と成果を示す必要があります。
転職者は就職経験があるのが強みです。仕事で身に付けたスキルをしっかりとアピールしましょう。
新卒採用であれば、学生時代のアルバイトや部活にまつわるエピソードを使ってもOKです。
ポイント2:どのように業務で役立てるかを説明する
「業務のどのような場面でコミュニケーション能力が生かせるか」も必ず自己PRに含めましょう。
自己PRは、担当者にいかに企業で活躍できるイメージを持たせられるかがカギとなります。
志望企業の注力事業や志望部署の仕事内容に対し、自分のコミュニケーション能力をどう生かしたいかを語ることで、担当者に「活躍できるイメージ」を与えられ、書類選考の通過率が高まります。
【履歴書】コミュニケーション能力の自己PR例文
コミュニケーション能力で自己PRするためには言い換えが必要ですが、どう表現すれば良いかわからない人に向けて、言い換えるコツと例文をご紹介します。
「聞く」「伝える」「協力する」のどれが得意なのか考える
コミュニケーション能力を具体的な言葉に言い換えるには、「聞く」「伝える」「協力する」のうち、どれが得意なのかを考えるのがポイントです。
「聞く」「伝える」は文字通りの能力を、「協力する」とは聞く・伝えることも含め、役割や振る舞いでチーム全体のコミュニケーションを円滑に運ぶ能力を指します。
自分にどの能力があるのかを判断し、以下の表を利用して言い換え方やアピールできるエピソードを考えてみてください。
では、それぞれの力について、具体的な例文を見てみましょう。
<「聞く」を強調した例文>
私の強みは言葉の裏の思いを読み取る能力です。
前職ではチームのリーダーを務めており、同僚や後輩の悩みを聞くことが多くありました。
その際、発言内容だけでなくその背後にある事実や本当の思いを引き出せるように粘り強く耳を傾けることを意識いたしました。
その結果、「悩みを聞いてもらったおかげで解決策を導き出せた」との意見を多くいただけました。
貴社でも相手の話を丁寧に聞き、言葉の奥にある思いを読み取ることで業務上の課題を解決していきたいと考えています。
<「伝える」を強調した例文>
私の長所は自分の考えをわかりやすく相手に伝えられることです。
前職は法人向けの営業だったため、コンペ等でプレゼンを行う機会が多くありました。
その際、曖昧な表現を避ける、結論から話すなどの工夫を心がけた結果、顧客からも「わかりやすい説明でよかった」と好評価をいただきました。
前年比120%の契約を得ることができたのもそのプレゼン力のおかげだと考えております。
貴社の業務においても、自分の意見や自社製品の長所をわかりやすく相手に伝えることで、業績アップに貢献したいです。
<「協力する」を強調した例文>
私の長所は多様な意見をまとめるリーダーシップがあることです。
前職ではアルバイトスタッフをまとめる役割を任されており、スタッフと一緒に売り上げアップのための戦略を立てる機会がありました。
中には対立する意見もあって議論が紛糾しましたが、一人一人の意見を傾聴したり中立的なアドバイスを加えたりして、全員が納得のいくやり方を導き出すことができました。
その結果、売上目標を6ヶ月連続で達成することができました。
貴社の業務においても、多様な意見をまとめて全員が納得のいく結論を出し、円滑な業務が行えるよう貢献していきたいと思います。
【面接】コミュニケーション能力を自己PRで伝えるコツ
「コミュニケーション能力が高い」といくらアピールしたところで、実際の面接でコミュニケーション能力を発揮できなければ元も子もありません。
ここでは面接の際に気を付けるべきことを紹介します。
礼儀正しいふるまいを心がける
しっかりと目を見る、相槌を適度に入れるなど、基本的な礼儀を意識してください。
下を向いて話す、よそ見をするなどの態度は面接官にコミュニケーション能力が低いという印象を与えてしまいます。
背筋を伸ばして、印象の良い姿勢で面接に臨みましょう。
大きな声でハキハキと話す
大きな声でハキハキと話すことで、「人にわかりやすく伝える力がある」と評価してもらえるでしょう。抑揚をつけて話すのもおすすめです。
一方、小さな声でボソボソと話してしまうと、内容が伝わらないどころか「自信がない」とマイナスイメージにつながる恐れもあるので要注意です。
質問の意図を理解する
質問に対して的確に回答すると、自己PRで「コミュニケーション能力がある」と伝えたことに説得力が増します。
反対に、ちぐはぐな回答をする人は、相手の意図を汲み取る力、自分の意見をわかりやすく伝える力のいずれも低いとみなされてしまいます。
例えば「志望動機を教えてください」という質問に対して「私は大学時代、部活でこのような活躍をして……」などとダラダラと話を始めるのはNGです。
慌てて答える必要はないので、「面接官が聞きたいことはなんだろう?」と考えてから答えを組み立てるようにしましょう。
コラム:短所としてコミュニケーション能力を挙げても良い?
短所としてコミュニケーション能力を挙げるのは好ましくありません。
コミュニケーション能力はどの企業・職種でも必要とされるものであり、そこに自信がないということは、働くことそのものの能力に欠けるとみなされる可能性があります。
別の短所を挙げたほうが無難でしょう。
まとめ
コミュニケーション能力を自己PRに使う場合、単に「コミュニケーション能力が高い」とだけ伝えるのではなく、「聞くこと」「伝えること」などより具体的な能力に言い換えましょう。
そして、それらの力が発揮されたエピソードとともに伝えます。
その上で、コミュニケーション能力が就職先・転職先の業務にどう役立つのかも盛り込めば、あなたらしい自己PRが完成します。