おすすめの職業を紹介 安定した職業につきたい!
「安定した職業に就きたい」と考える人は多いものですが、具体的にはどんな職業を指すのでしょうか?
本記事では安定した職業の定義を考え、それに沿ったおすすめの職業などを紹介していきます。
安定した職業のおすすめは?
この記事では、安定した職業を「将来的に解雇や倒産の不安があまりない」「収入が安定」「長年経営状態が安定している有名企業」「仕事を通じてスキルが身に付く」「残業や休日出勤が少ない」などの条件を満たすものと定義します。
これらの条件を満たしたおすすめの職種や業種は以下の通りです。
勤め続けられる公務員
「安定した職業」の代表格として語られる公務員は、勤続年数に従い昇給があり、休職などをする場合にも民間企業より手厚い補償が受けられるため、やはり安定しているといえます。
高卒以上であれば、文系・理系、性別などに関わらず公務員試験を受けられるため、門戸が広く開かれています。試験には年齢制限がありますが、65歳(定年)まで可としている自治体もあるため、民間企業に就職して経験を積んだ後に公務員を目指す人も多いようです。
また、公務員には総合職、一般職、専門職などさまざまな職種があり、幅広い選択肢の中から自分に合った職種を選べるのもメリットです。
ライフステージの変化に強い国家資格
以下のような国家資格を持っていると、会社によっては資格手当がもらえて収入がアップしたり、ライフステージの変化などで退職した際に再就職のチャレンジがしやすくなったりするため、生活の安定が得やすくなります。
一級建築士
一級建築士の資格は、不動産業や建設業のさまざまな職場で重宝されており、主な仕事は建築物の設計や施工管理です。
国家資格ではない二級建築士と違って設計・工事監理を行う建築物の制限がないため、さまざまな仕事を担当することができます。大手のゼネコンや住宅メーカーに資格取得者が多く、年収も比較的高いといえます。建築学科、理系出身学生向きです。
管理栄養士
管理栄養士とは病気の方や食事が摂りづらい高齢者、小中学生などの栄養指導や給食管理を行う仕事です。
小中学校などの教育機関、行政機関、医療・福祉施設、研究機関など、多くの職場で働いています。
管理栄養士になるためには専門課程のある大学で学んだ後に国家試験を受けるか、栄養士になれる課程がある大学などで学んだ後に実務経験を経て国家試験を受ける必要があります。
※その他、詳しくは→おすすめ国家資格一覧
生活に欠かせないインフラ系企業
人々の生活に欠かせないことから需要がなくならず、離職率も低い傾向にある電気・ガス・熱供給・水道業などのインフラ系企業もおすすめです。
インフラ系企業でも、転勤なしで地域に根ざして働きたいなら地域限定職や一般職、収入重視で転勤しても良いなら総合職を検討するといいでしょう。
また、インフラ系企業には電車やバスなどの交通系企業も含まれますが、中でも経営状態が安定しているといわれるJRやメトロなど都市部の交通網の基盤になるような企業がおすすめです。
コラム:文系に人気の銀行員は安定した職業ではない?
特に文系の学生に人気の銀行員にはとくに親世代を中心に「安定している」というイメージがありますが、今やそうとは言えないようです。
近年では人員や店舗の削減計画などが行われる銀行もあり、より安定した職業に就きたいと考えて、銀行員を辞めて公務員になる人もいます。
他にもノルマが厳しく達成できなければ上司から厳しい指導が入ることや、休日に無給で行われる勉強会に参加しなければないことを理由に転職する人もいます。
また、銀行は縦社会なので、若手の意見が通ることが少ない傾向にあり、そうした社風に抵抗を感じて転職するケースも多いようです。
安定した職業はどうやって選ぶ?
続いて、安定した職業を選ぶ際の条件について説明します。
安定した職業の5つの条件
多くの人が「安定した職業」と考える条件を、以下の5つに分類してみました。
ポイントは「継続して長く働けるかどうか」です。就職先や転職先を選ぶ際の参考にしてみてください。
将来的に解雇や倒産の不安があまりない
経営不振でリストラ、倒産の不安がなく定年まで働くことができる職業は安定しているといえます。
インフラ系や公務員など、公共性が高く、需要がなくならない職種などが含まれます。
収入が安定
月給制や年俸制などの給与体系で毎月の収入に波がなく、昇給制度が整っていて、ボーナスが必ずもらえるということも安定した職業の条件です。
一定の固定給はあるものの月給の変動が大きい歩合制であったり、基本給が少なく残業代を生活費の足しにすることが前提であったり、季節や時期により収入に大きく差が出る場合は、安定した職業とはいえません。
長年経営状態が安定している有名企業
長年経営状態が安定していて、一般的に名前が知れた有名企業であれば、ある日突然倒産してしまったり、経営不振で給料が減ったりする可能性は低いでしょう。
ただし、有名企業は人気が高いため、入社するにはかなりの狭き門である場合がほとんどです。入社後も過酷な出世競争が待っているケースもあり、簡単に安定が得られるわけではありません。
仕事を通じてスキルが身に付く
営業スキルや接客スキルなど、他社でも通用するスキルを業務の中で身に付けられることも安定した職業の条件の一つです。
特に企業の経営状態が安定していると社員教育にコストをかけられるため、教育制度が整っており、しっかりとスキルが身に付けられることが多いようです。もし勤務先が倒産してしまっても早い段階で次の仕事を見つけられる可能性が高くなります。
残業や休日出勤が少ない
残業や休日出勤が少なく、ワークライフバランスが取りやすいことも安定した職業の条件です。
継続して長く働くためには、会社そのものの安定はもちろん、休みがきちんととれてしっかり体を休めたり、リフレッシュしたりできるかどうかも重要です。
ただし、給料が高い職種や業種はその分忙しく残業などが多いケースも珍しくないため、高給であることと休みの取りやすさは両立しにくい傾向にあります。
安定した職業と言い切れるものはない
どんな職種や業種でも、経済や自然災害などの影響を受けて業績が悪化する可能性がないとはいえないため、絶対に安定していると言い切れる職業はありません。
一般的に安定した職業といわれる仕事をしている場合でも、常にスキルアップを意識して転職先に困らないように備えることが大切だといえるでしょう。
安定した職業の人気は続いている?
安定した職業は人気が高いといわれていますが、実際のところ新卒・転職経験者は企業を選ぶ際に何を重視しているのでしょうか?
新卒が企業選びで重視するのは「安定している会社」
マイナビが行った調査によると、学生の企業選択のポイントは「安定している会社」(39.6%)がトップになっています。
同調査では、2001年卒から2019年卒まで「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」がトップでしたが、2020年卒の学生は自分のやりたい仕事かどうかよりも、安定している会社で働くことを重視する傾向にあるようです。
※参考→2020年卒マイナビ大学生就職意識調査|株式会社マイナビ
転職経験者は「安定」と「報酬」を重視
経済産業省の調査によると、転職を一度でも経験している人は、転職を検討している人や転職を意識したことがない人に比べて仕事に対して安定や報酬を重視している傾向があります。
一方で、転職を検討している人と転職を意識したことがない人は転職経験者よりも企業名自体を重視していることがわかりました。転職経験者と転職未経験者で仕事や会社に対して重視している価値観が異なるようです。
※参考→働き手向けアンケート調査結果(平成29年11月)|産業人材政策室
コラム:結婚相手には安定した職業を求める?
18歳~35歳の女性を対象としたアンケート調査によると、約7割が結婚相手の職業を重視すると答えました。
特に「生活、子育てができるだけの収入があるか」が重視されており、次に「早く帰ってこられるか」を重視していました。
女性は妊娠・出産で仕事から離れる時期があるため、結婚相手の収入・安定性を気にすることが多いようです。また、共働きが一般的になった現在、女性ほどではないものの、男性も結婚相手の経済力を重視しつつあります。
結婚=生活ですので、男女ともに結婚相手の職業に安定を求める人が多くなるのもおかしくないでしょう。
まとめ
安定した職業とは、将来性や収入の安定、プライベートの充実を満たすものを指すことが多いようです。しかし、どんな仕事でも経済状況の変化や自然災害などの影響を受ける可能性があるため、絶対に安定していると言い切れる職業は存在しません。
また、安定の価値観は人によって異なるのが自然です。就職・転職活動の際には自分が何を重視したいのか考え、それに合った働き方を選びましょう。